休日農業講座「田んぼのイロハ」2024稲刈り編

Weekend Farming Workshop,
“ABC” in a Rice Paddy, 2024, Harvesting

 田んぼのイロハ稲刈り編を、9月21-22日の週末に実施します。無農薬田んぼのイネは、長雨や猛暑という不安定な夏を耐え、立派な穂を出し始めています。あと1カ月ほど、毎日の平均気温の積算が950度から1,000度になると稲刈り適期と言われます。どんなおコメが、出来るでしょうか。

ECOPLUS will conduct the weekend faming workshop, “ABC in a rive paddy,” on 21-22 September in Minamiuonuma, Niigata. We are again having unstable climate until now including too hot and too long rainy condition. Now new ears of rice are coming out and the flowers of rice are fully blossoms. When accumulated daily mean temperature will reached to 950 -1000 in Celsius, it is the best time to harvest.

稲刈り開始 Starting harvesting by hands

 「田んぼのイロハ」は、「農」の基本に立ち返って、そこからうまれる食、そして私たちの暮らしを考え直すプログラムです。カマを使って手で稲を刈り取り、束ね、干します。半世紀前までは日本中で当たり前だった作業と光景。いまでは「機械化」されてすっかり姿を消しました。

The workshop aims to re-think about so-called modern and convenient life style through hands-on experience in totally organic rice paddies and with the traditional way to grow rice. Using sickles, we will cut the stalks of the rice by hands and will tie sheaves to hang for sun-dry. Those activities are almost gone in industrialized faming now.

 カマを当てた時のイネの茎の強さ、担いだときの稲束の重さ、そしてこすれ合う米粒が起こす鈴のような乾いた音、五感で収穫を感じましょう。

You can enjoy the strength of the stalks as you cut the stalks with a sickle, the weight of the sheaves on your shoulder and listen to the sound made by the grains touching each other.

田んぼのイロハ稲刈り編
Harvesting Workshop

集合時刻、場所
 9 月21日午前10時45分。JR上越線上越国際スキー場駅前広場

宿泊場所
 民宿山田館(新潟県南魚沼市樺野沢14)

Gathering Time and Place
10:45 am on June 21, at Joetsu Kokusai Skiing Ground Station, JR Joetsu line.

Accommodations
 Local Inn, “Minshuku YAMADA-Kan.”

交通案内
 21日午前8時52分東京駅発とき309号、10時20分越後湯沢着
 10時30分越後湯沢発上越線普通列車長岡行、10時44分上越国際スキー場前着

Suggested train schedule from Tokyo
  Joetsu Shinkansen Toki 309
 Departing Tokyo at 08:52, arriving Echigo-Yuzawa at 10:20
  Joetsu local line
 Departing Echigo-Yuzawa at 10:30, arriving Joetsu Kokusai Skiing Ground at 10:44

内容と持ち物
 無農薬田んぼで、カマを使って手作業で稲刈りをします。小雨決行。21日のお昼ご飯は各自持参。田んぼでの飲み物もご持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。田んぼはぬかるみますので長靴が必要です。数に限りがありますが、長靴のレンタルも可(800円)。さらに詳しい内容と持ち物は、参加が確定した方々に「手引き」でお知らせします。

Contents and bringing
Harvesting by hands. Will be cancelled only in stormy condition. Bring your own lunch for Saturday, and water during activities. Clothings may get muddy. Insect repellent, a hat/cap. We recommend to come into the paddy with rubber boots. Boots rentals are available with 800 JPY. More information will be provided for those whose participation is confirmed.

定員 Limit of participants.
 15人程度。Up to around 15 participants.

参加費 Fee
 一般:16,000円(プログラム費、1泊2食の宿泊費、2日目の昼食、保険を含む)。学生12,000円(同)。男女別相部屋です。ご家族連れは調整させていただきます。学生等で田んぼ脇の民家での寝袋泊も可、9,000円。宿泊なしの場合は、大人8,000円、小学生は1,000円。
 16,000 JPY including program fee, accommodations with two meals, lunch on Sunday, insurance. Shared room. Students and other youth with sleeping bags can stay in a house next to the paddy with 9,000 JPY.

申し込み Application

 下のフォームからお申し込み下さい。Please use below application form. 問い合わせは、tappo@ecoplus.jpまで。If needed contact to tappo@ecoplus.jp

ヤップ島プログラム 25年3月に実施

デジタル漬けの空間から離れ、素になって生きる

 エコプラスは、ヤップ島プログラムを、25年3月に実施します。3月8日から19日。現地での10日間の本格プログラムとしての実施です。

 舞台となるのは、ヤップ島東部のタミル地区にあるデチュムル村。ヤップ島では、サンゴの浅い海とすべての陸地が、個人や集落の所有となっていて、一般人の立ち入りが出来ません。観光客として入り込むことが極めて難しい場所です。いまでも石のお金(石貨)が使われる、太平洋諸島の中でももっとも伝統を色濃く残す地域でもあります。エコプラスは40年来のお付き合いの中で、このプログラムを実施しています。

 プログラムのテーマは「豊かさとは何か」です。自然のすぐそばで、自然と調和した暮らしをいまも維持している村にお邪魔して、人としての毎日がどのように組み立てられているのかを体感し、その上にある「幸せ」とは何かを考えるプログラムです。

 日本のようにふんだんに電気やガス、水道を使う暮らしとは違います。シャワーは水だけ。屋外にシャワー小屋を現地の人と作るところから始めます。ネットもつながりません。集落の女性たちが活動する建物のタイルの床に雑魚寝します。地域の方たちの動きを学びながら、自分たちで食事を作り、暮らしを組み立てていきます。日本からのスタッフも、手出しをせずに、安全面での見守りに徹します。

 自給自足経済を基盤としたシンプルな暮らしの中に、お邪魔させてもらい、シンプルな暮らしを通して、何が大切なのかを体験を通じて考える機会になります。

 ヤップ島プログラムは、1992以来30年以上実施され、400人以上の若者たちが関わってきました。それまでの価値観を揺るがされ、人生に大きなインパクトを受けた人たちが多いことが長年の追跡調査で示されています。

 豊かさや幸せを考えたい人、これからの社会のあり方を考える素材をたくさん見つけたい人におすすめです。

 2025年ヤップ島プログラム概要

【日程】2025年3月8日から19日
【対象】15~22歳程度の健康な男女。身体の障害、国籍は不問。新しいことに取り組み、自分の可能性にチャレンジする意欲を持つ人。
【プログラム費】15万円(滞在費含む)など。渡航費、成田空港までの旅費、保険料、事前準備、個人装備は除く。
【渡航費】ユナイテッド航空利用、9月末現在で147,300円。
  往路 3月8日1700成田発、グアム経由9日0110ヤップ着
  帰路 19日0235ヤップ発、グアム経由 0955成田着
【定員】10名程度(最少催行人員6名)
【説明会・個別説明】11月20日まで随時(オンラインも可)
【参加締切】11月30日(定員に達し次第締切)
【プログラムの流れ】
 顔見せ会(12月14日午後、もしくは15日午前)などで情報共有をし、準備を一緒にします。ヤップ島に関する下調べを行い、事前キャンプ(1月11-12日、日帰りの場合も)を経て現地へ。本番の後は、みんなで報告書を作成、報告会を実施します。応募の時点から準備、本番、そして報告会(6月ごろ)までがプログラムです。
【問い合わせ】info@ecoplus.jp

 関心ある人は、以下から仮申し込みを送ってください。説明会の連絡や本申込書、健康チェック票をお送りします。

ヤップ島プログラム2025仮申し込み

お名前のよみを記入して下さい
社会人の場合は所属、学生の場合は学校学年を
前の質問で「その他」を選ばれた方は、ここに具体的にお書き下さい


休日農業講座「田んぼのイロハ」2024草取り編

Weekend Farming Workshop,
“ABC” in a Rice Paddy, 2024, Weeding

 田んぼのイロハ草取り編を、6月22-23日の週末に実施します。無農薬でのコメ作りには、手作業での草取りが欠かせません。除草剤が登場したのはわずか50年ほど前。それまでは、何百年にもわたって、田んぼでの草取りが行われてきました。

 基本に立ち返って、農と食、そして私たちの暮らしを考え直す田んぼのイロハ。田んぼの中で雑草に向き合うとき、何が見えてくるでしょうか。ちょうどホタルが舞う時期。無農薬田んぼならではの、無数のアキアカネの羽化にも出会えるはずです。

羽化したばかりのアキアカネ。ガラス細工のように透明。日に当たって数時間すると茶色くなって飛び立っていく。

田んぼのイロハ草取り編
Weeding Workshop

集合時刻、場所
 6 月22日午前10時45分。JR上越線上越国際スキー場駅前広場

宿泊場所
 民宿山田館(新潟県南魚沼市樺野沢14)

Gathering Time and Place
10:45 am on June 22, at Joetsu Kokusai Skiing Ground Station, JR Joetsu line.

Accommodations
 Local Inn, “Minshuku YAMADA-Kan.”

交通案内
 22日午前8時52分東京駅発とき309号、10時20分越後湯沢着
 10時30分越後湯沢発上越線普通列車長岡行、10時44分上越国際スキー場前着

Suggested train schedule from Tokyo
  Joetsu Shinkansen Toki 309
 Departing Tokyo at 08:52, arriving Echigo-Yuzawa at 10:20
  Joetsu local line
 Departing Echigo-Yuzawa at 10:30, arriving Joetsu Kokusai Skiing Ground at 10:44

内容と持ち物
 無農薬田んぼに入り、手作業で草取りをします。小雨決行。22日のお昼ご飯は各自持参。田んぼでの飲み物もご持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。裸足で田んぼに入ると土の感触がじかに伝わるのでお勧め。ビーチサンダルなどがあると足を洗うのに便利です。さらに詳しい内容と持ち物は、参加が確定した方々に「手引き」でお知らせします。

Contents and bringing
Weeding by hands. Will be cancelled only in stormy condition. Bring your own lunch for Saturday, and water during activities. Clothings may get muddy. Insect repellent, a hat/cap. We recommend to come into the paddy with bare feet to feel the soil directly. Beach sandals are useful to wash your feet in a stream. More information will be provided for those whose participation is confirmed.

定員 Limit of participants.
 15人程度。Up to around 15 participants.

参加費 Fee
 一般:16,000円(プログラム費、1泊2食の宿泊費、2日目の昼食、保険を含む)。学生12,000円(同)。男女別相部屋です。ご家族連れは調整させていただきます。学生等で田んぼ脇の民家での寝袋泊も可、9,000円。宿泊なしの場合は、大人8,000円、小学生は1,000円。
 16,000 JPY including program fee, accommodations with two meals, lunch on Sunday, insurance. Shared room. Students and other youth with sleeping bags can stay in a house next to the paddy with 9,000 JPY.

休日農業講座「田んぼのイロハ」2024

Weekend Farming Workshop,
“ABC” in a Rice Paddy, 2024

 エコプラスは今年も、田んぼのイロハを実施します。いつもより雪どけが大幅に早く、桜もあっというまに満開。不思議な季節の到来です。以下の日程で田植え、草取り、稲刈りと展開していきます。

 田植え(5月25-26日)
 草取り(6月22-23日)
 稲刈り(9月21-22日=仮予定、8月頭に確定します)

ECOPLUS will organize the workshop, “ABC” in a Rice Paddy, in 2024. Although the climate is very curious, such as the snow melted one month earlier than normal years, we will conduct the programs as follows.

 Rice planting; May 25-26
 Weeding in the paddy; June 22-23
 Harvesting; September 21-22 (tentative)

 今回の舞台となる田んぼは、エコプラスが16年間「田んぼのイロハ」を実施してきた栃窪集落から標高で300mほど下った魚沼盆地の平野部、樺野沢集落に位置します。代表理事髙野と事務局長大前夫婦が、2007年からお隣の長老に昔ながらの米作りを教わってきた、無農薬田んぼです。タニシやアキアカネ、アカハライモリ、ドジョウなどが無数に生息し、準絶滅危惧種のモートンイトトンボも確認されています。

 さらに、それまで10数年耕作されず、昨年耕しなおす「復田」作業をして、無農薬栽培を始めた田んぼを、今年も使います。

The rice paddy, we will conduct the program, was where TAKANO Takako and OHMAE Junichi has been learning the traditional rice growing by elders living nearby since 2007. Since no chemical materials has been used for nearly 20 years, many creatures such as pond snails, dragonflies, newts, loaches and others including listed species.

Last year, we successfully revived a nice paddy which had had not been cultivated for more than a decade. We will use the rice paddy this year, too.

昨年復田した10数年間使われてこなかった田んぼ。
A rice paddy, which had not been cultivated for more than a decade, was revived last year and will be used this year.

田んぼのイロハ田植え編
Rice Planting Workshop

集合時刻、場所
 5月25日午前10時45分。JR上越線上越国際スキー場駅前広場

宿泊場所
 民宿山田館(新潟県南魚沼市樺野沢14)

Gathering Time and Place
10:45 am on May 25, at Joetsu Kokusai Skiing Ground Station, JR Joetsu line.

Accommodations
 Local Inn, “Minshuku YAMADA-Kan.”

交通案内
 25日午前8時52分東京駅発とき309号、10時20分越後湯沢着
 10時30分越後湯沢発上越線普通列車長岡行、10時44分上越国際スキー場前着

Suggested train schedule from Tokyo
  Joetsu Shinkansen Toki 309
 Departing Tokyo at 08:52, arriving Echigo-Yuzawa at 10:20
  Joetsu local line
 Departing Echigo-Yuzawa at 10:30, arriving Joetsu Kokusai Skiing Ground at 10:44

内容と持ち物
 無農薬田んぼでの、手作業での田植え。小雨決行。25日のお昼ご飯は各自持参。田んぼでの飲み物もご持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。裸足で田んぼに入ると土の感触がじかに伝わるのでお勧め。ビーチサンダルなどがあると足を洗うのに便利です。さらに詳しい内容と持ち物は、参加が確定した方々に「しおり」でお知らせします。

Contents and bringing
Planting seedlings by hands. Will be cancelled only in stormy condition. Bring your own lunch for Saturday, and water during activities. Clothings may get muddy. Insect repellent, a hat/cap. We recommend to come into the paddy with bare feet to feel the soil directly. Beach sandals are useful to wash your feet in a stream. More information will be provided for those whose participation is confirmed.

定員 Limit of participants.
 15人程度。Up to around 15 participants.

参加費 Fee
 一般:16,000円(プログラム費、1泊2食の宿泊費、2日目の昼食、保険を含む)。学生12,000円(同)。男女別相部屋です。ご家族連れは調整させていただきます。学生等で田んぼ脇の民家での寝袋泊も可、9,000円。宿泊なしの場合は、大人8,000円、小学生は1,000円。
 16,000 JPY including program fee, accommodations with two meals, lunch on Sunday, insurance. Shared room. Students and other youth with sleeping bags can stay in a house next to the paddy with 9,000 JPY.

申し込み Application

 下のフォームからお申し込み下さい。Please use below application form. 問い合わせは、tappo@ecoplus.jpまで。If needed contact to tappo@ecoplus.jp

ヤップ島の中堅リーダー3人が日本で研修

Three leaders from Yap joined ecotour training in Japan

 エコプラスがJICAの支援を受けて展開している、ミクロネシア連邦ヤップ島タミル地区でのエコツアープロジェクトで、現地の3人の指導者が4月3日から9日までの日程で日本での研修活動を行いました。

 来日したのは、ヤップ島タミル地区で自然保護活動に取り組んでいるタミル自然保護基金(TRCT)の役員アロイシス・リブモウさん(45)、ケン・エゼキエールさん(39)、ジャニス・タマンギデッドさん(29)の3人。

 Three local leaders of an eco-tourism project in the Tamil region of Yap Island, Federated States of Micronesia, implemented by ECOPLUS with support from JICA, visited Japan for training activities from April 3 to 9.

 The three who came to Japan were Lubumow (45), Ken(39), and Janice (29), officers of the Tamil Resources Conservation Trust (TRCT), which is engaged in conservation activities in the Tamil municiparity of Yap Island.

 ビザ発給のためにグアムで3日滞在したあと、3日夕に成田空港に到着。翌4日から三宅島に渡って、現地でエコツアー活動を長く展開してきた海野義明さん、佳子さんご家族の元に滞在させていただきました。三宅島は2000年の大噴火で全島民が4年余に渡って避難するなど、噴火との戦いが島の暮らしの根っこに存在しています。一行は、火山噴出物で真っ黒になっている地面にびっくり。海岸も陸地もいたるところが噴火とのつながりを見せています。

 After spending 3 days in Guam to obtain visas, they arrived at Narita Airport on the evening of the 3rd. The next day, the 4th, they flew to Miyakejima to stay with Yoshiaki and Yoshiko Unno’s family, who have been involved in ecotourism activities there for a long time. Miyakejima has been battling volcanic eruptions for years. The island’s way of life is deeply rooted in the struggle against eruptions. The group was surprised to see the black ground by volcanic ejecta. Everywhere on the coast and on the land there is a connection to the eruption.

 その噴火の影響で、栄養分が少ない環境で、空気中の窒素を固定化する樹木オオヤシャブシが育ち、次にススキが生えて、植生が回復していく様子を説明してもらいました。

 さらに、そのオオヤシャブシを数メートル間隔で植えることで土地に養分を与え、そこに特産の野菜アシタバを育てる知恵を見せてもらいました。

 The group was told how the growth of the Oyashabushi tree, which fixes nitrogen in the air into the soil, in a nutrient-poor environment, followed by the growth of silver grass, and then the recovery of vegetation.

 The participants were also shown the wisdom of planting the Oyashabushi trees at intervals of several meters to provide nutrients to the soil and to grow ashitaba, a local vegetable.

 海岸部分では、断崖絶壁に黒潮が打ち付ける光景に見入っていました。ヤップ島では、島全体がサンゴ礁で囲まれ、切り立った断崖を見ることは出来ません。

 サンゴ礁に囲まれた波のない礁湖(ラグーン)と呼ばれる静かな海と、砕けたサンゴが作る白い砂浜が当たり前のヤップとは、まったく違った光景に、自分たちの自然環境の価値にも気付いていたようでした。

 On the coastal part of the island, we watched the Kuroshio Current lapping against the cliffs. On Yap Island, the entire island is surrounded by coral reefs, and you cannot see the sheer cliffs.

 They seemed to have realized the value of their natural environment in the very different scene from Yap, where the calm sea, called a lagoon, surrounded by coral reefs without waves, and white sandy beaches made of crushed coral are the norm.

 後半は、雪が残る新潟県南魚沼市に移動。日本人の食を支えるおコメが、どのように造られてきたかを、エコプラスが行っている無農薬田んぼでの体験活動を通してどのように伝えているかを学んでもらいました。3人は、実際に雪が解けたばかりの田んぼに入り、木灰をまき、三本ぐわで古株を起こし、シャベルとくわであぜを作り直す作業を体験しました。

 田んぼを巡る水がどのよう配置され、その流れがどのよう管理維持されているかも、説明を聞きました。

 ヤップ島では、日本のサトイモが巨大に育ったようなタロイモが主食となっていて、田んぼのような湿地がタロイモ畑として管理されています。

 They seemed to have realized the value of their natural environment in the very different scene from Yap, where the calm sea, called a lagoon, surrounded by coral reefs without waves, and white sandy beaches made of crushed coral are the norm.

 In the second half of the tour, we moved to Minamiuonuma City in Niigata Prefecture, where snow still lingers. The three of them actually entered the rice fields where the snow had just melted and experienced the process of spreading wood ash, raising old stubble with three stakes, and rebuilding the edge of the rice field with shovels and hoes. 

 They also heard explanations of how the water around the rice fields is arranged and how the flow of water is managed and maintained.

 On Yap Island, the staple food is taro and wetlands like rice paddies are managed as taro fields.

 異なっているようで、似ていることをしているんだな、とルブモウさんはふり返りで語っていました。

 エコツアーはいろいろな解釈がされて世界中でさまざまに展開されています。

 その場の自然と伝統的な暮らしの関係を理解することで、次の社会づくりへのヒントを探す、そんなことがヤップ島でのエコツアーの軸になっていきそうな研修でした。

 They seem different, but they do similar things, Lubumow said in his reflections.

 Ecotourism is interpreted and developed in many different ways around the world.

 It seemed that understanding the relationship between nature and traditional lifestyles in a given place and looking for clues for the next sustainable future would be the axis of ecotourism in Yap Island.

海外の野外教育者たちが南魚沼を探訪

Outdoor specialists visited Minami-uonuma

 エコプラスは、2024年3月2日と3日、国際学会のために来日した海外からの研究者を対象としたフィールドトリップを、新潟県南魚沼市を舞台に開催しました。

 参加したのは、翌週から東京で開催された国際野外教育学会(International Outdoor Education Research Conference, IOERC 10)への出席者の一部。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、デンマーク、ノルウェー、ギリシャ、シンガポールの8カ国からの17人。

 この学会がアジアで開催されるのは初めて。北海道や長野県などでのフィールドトリップが5つ設定された中で、最初に定員になってしまう人気でした。このため、地元のみなさんに協力いただき、移動の車両などを確保して、当初予定の枠を増やしての実施でした。

 On March 2 and 3, 2024, ECOPLUS organized a field trip to Minamiuonuma City, Niigata Prefecture, for overseas researchers who came to Japan for an international conference.

 The participants were part of a group attending the International Outdoor Education Research Conference (IOERC 10), which began the following week in Tokyo. Seventeen people from eight countries – Canada, Australia, New Zealand, the United Kingdom, Denmark, Norway, Greece, and Singapore – participated in this field trip.

 This is the first time the IOERC has been held in Asia. Among the five field trips arranged in Hokkaido, Nagano and Niigata, this field trip was filled up quickly. Therefore, with the cooperation of local residents, we were able to secure transportation, and increase the number of participants.

 テーマは「日本の自然と暮らし」。まだ1mを超す雪が残る山あいの清水集落に滞在させてもらいました、

 野外活動の専門家たちとあって、日本伝統のかんじきにもすぐに慣れて、雪の上を歩いて集落そばにある神社や森を訪ねました。

 地元の生態系に詳しい深沢和基さんが、雪の上の動物の足跡などを説明。山をご神体として敬ってきた古くからの伝統なども知ってもらいました。

 民宿での食事には、山菜や煮物など地元の食材が次々に登場。前年の山菜を新鮮な状態で保存する技などにも感嘆の声を上げていました。

 The theme was “Nature and Life in Japan. We were allowed to stay in the mountain village of Shimizu village, where there was still more than a meter of snow remaining,

 The group of outdoor specialists quickly got used to wearing  “kanjiki,”  or traditional Japanese snow shoes, and walked on the snow to visit shrines and forests near the village.

 FUKASAWA Kazuki, a local nature expert, explained the animal tracks in the snow. He also explained them the long tradition of respecting the mountain as a deity.

 At the guesthouse, local foods such as wild vegetables and meat were served one after another. They were amazed at the technique of preserving the previous year’s wild vegetables in a fresh state.

 2日目には、市街地に移動して、500年の歴史を持つ禅寺龍澤寺での座禅体験。さらには300年以上続く酒蔵「青木酒造」での日本酒の仕込みの見学もさせてもらいました。

 ほとんどが日本は初めての訪問。東京や京都という観光地とは違った、日本の農山村の自然と暮らしに、参加者一同は多いに刺激を受けたようでした。野外教育の概念をさらに深く広くする題材にしてもらえたと思います。

 地元のみなさんのご協力、ありがとうございました。

 On the second day, the group moved to the town for a Zen practice at the 500-year-old Ryuzawa-ji  Zen Temple. They were also able to observe the brewing of sake at the300-year-old Aoki Sake Brewery.

 For most of them, it was their first visit to Japan. The participants seemed to be stimulated by the nature and lifestyle of Japanese rural and mountain villages, which were different from the typical Japanese tourist spots such as Tokyo or Kyoto. The participants seemed to deepen and broaden their concept of outdoor education.

 We really appreciate the cooperation of the local people.

インターンインタビュー 鈴木泰浩さん

~人間の五感は馬鹿に出来ない~

プロフィール 栃木県出身。東京の大学を卒業後、約3年間の会社員を経て公認会計士の資格を取得、現在は鈴木泰浩公認会計士・税理士事務所の代表。中学1年生の1992年にエコプラス主催の第一回のヤップ島プログラムに参加した。現在も正会員として総会に参加してくださるなど、エコプラスとの関係は長い。

「ヤップでの思い出を教えてください」

 習っていた英会話教室のつてで高野さんとお会いする機会があり、ヤップ島プログラムに参加しました。第1回目は男性陣が中学生とか小学生で、女性陣は高校生が中心でした。初めての海外だったのですが、地元の小学校に寝泊まりして、自分たちで食べ物や飲み物を自給自足するキャンプ生活でした。あまり適応力もなかったんで結構大変だったなという記憶があります。みんなで計画的に飲んでいたオレンジジュースを男子組がこっそり一気に飲んでしまう事件があったのは、はっきりと覚えています。

1992年最初のヤップ島プログラム。小学生から高校生までが参加。鈴木さんは前列左端の黄色い服装。

 当時ヤップがあるミクロネシア連邦はアメリカの援助を受けていく中で、様々なものが変わり始めている過渡期だったんですよね。現地でいろいろお話を聞いたり、ライフスタイルなどを目の当たりにして、こういう風に今後変わっていくんだろうなというのを感じることができました。実はヤップは太平洋戦争に日本が占領していたところでもあったので、日本語がわかる方も何人かいらっしゃいました。今はどうなっているのか分からないですが、観光地されていない自然がとても綺麗でした。

 しかし、当時は中学1年生だったので、まだ自分の中で自我みたいなものもなかったですし、幼かったので、自分の中ではすぐには消化できなかったです。キャンプ生活をやって「日本に帰ってきて便利だなあ」、みたいな子供の感想しか感じることができなかったのが正直なところです。ただ、便利な世界とそうでない世界があることは感じることができました。具体的なライフスタイルが変わったかと言われると、ただ普通の田舎の中学生に戻ったという感じですが。

「今のお仕事はどんなことをされているのですか」

 公認会計士は、まず1つの仕事としては、会計監査の仕事があります。
 上場している会社では、投資家が株の売り買いをするわけなのですが、投資家は会社の財務諸表の成績を見て投資の売買を判断します。要するにその財務諸表というものが重要で、それが正しくないと、いろいろなところに波及していくわけですよね。
 倒産しそうな会社が今安全ですよ、みたいな感じで財務諸表に手を加えることをして、それを信じて投資家が株を買ったり銀行が融資したりしたら問題になるので、その財務諸表が正しいかどうかというのを監査証明する、というのが会計士の重要な仕事としてあります。

 会計士になると監査法人という会計監査をメインにする組織に入って仕事をするんですけど、長年監査法人に居続ける方もいらっしゃる一方で、私みたいに独立して会社の経理や会計などを手伝ったり、上場を目指す会社さんのために経理体制を整えたり、内部統制の仕組みを作ったりといった仕事などがあります。要は色々ありますね。

「会計士を目指すことになったきっかけを教えてください」

 大学時代は別に会計士の勉強はしてなくて、大学の社会学部で社会学を勉強していました。これになりたいというのが特にない中で就職活動をして、最初NTTドコモに行ったんですよね。そこで3年間くらい働いていたんですけど、時間的な余裕も少しあったんで簿記の勉強をやってみようかなと思ったんです。簿記の2級から始まって、簿記の1級までとったんですけど、これがしっくりきたというかすごく面白いなっていうのを感じました。

 なので、会社のそういう部署に行こうか迷ったんですけど、せっかくならもうちょっと上のステップを目指そうかなって思って、会計士を目指すことになりました。2年間無職になって、そこで勉強して、会計士の資格をとって、という感じです。結構人生回り道した感じですね。全然ストレートには行ってないです。

「ヤップの経験は今に活かされていますか?」

 仕事には直接影響はないですかね。
 けど仕事をやっていて思うのですが、現場に行くっていうのはすごく重要なことだと実感します。ここ数年のコロナ禍の影響で、リモートで仕事が完結することができるようになったんですよね。Zoomの打ち合わせで完結するような仕事も増えました。
 でも一方で、やはり重要なポイントではお客さんの顔を見て話さないといけないなと思います。
 やはり人間の五感というのは馬鹿に出来なくて、実際に見ることでしか得られない情報というものはたくさんあると思います。

 たとえば工場の衛生状態や管理状況、作っているものの質感や従業員の雰囲気など、色んな情報が得られるわけです。
 それでヤップに行って思ったことは、当時中学生のときは消化できなかったという話をしたと思うんですけど、それでもやはりものすごい情報を感じている訳ですね。記憶から無くなっている部分はありますが、感じたものは強烈な体験として残っています。
 日本の田舎で普通に生活するだけでは味わえないものを体験したわけじゃないですか。だから人生にプラスになるかどうかわからないけど、長い目で見ると何らかの影響を与える物もあるというような、まあつまり一次情報を得ることの重要性ですかね。そういうものを感じました。

「エコプラスに共感できることは?」

 体験を重視しているところですかね。継続して体験型のプログラムを続けるというのは色々な方々のご協力が必要でとても大変なことだと思います。ヤップ島に関しても良好な関係性がなければ、そういうプログラムって続かないと思いますので、高野さん大前さんがこうして続けてらっしゃるのは素晴らしいことだと思います。

 ヤップでは、すごく良い経験をさせてもらったなと。人間としての幅じゃないですけど、それが広がる一部分になったのかなというのを感じていて、若い方々がエコプラスでそういう経験をしていただきたいという思いがありますので、今でもエコプラスに寄付をしています。あとは、以前エコプラスに関わっていた方で、その活動に共感して寄付をしたいっていうのは結構いらっしゃると思うので、そういう方々が寄付しやすいような仕組みを作っていくとエコプラスの活動を多くの人に知っていただくきっかけになるのではないでしょうか。

「若者に向けてのメッセージをお願いします」

 今の若い方は皆さん優秀だなって思います。今の学生さんはちゃんと勉強しているっていうイメージがあるので、とくにメッセージというよりかは一緒に頑張りましょうって感じですね(笑)。私の話をすると、公認会計士する前にドコモで、3年間働いたのは、結果としては良かった、悪かったの両方ですかね。周りの人も新卒で就職して何年かは働いた方がいいという考え方の人も多く、社会に出てみないとわからないこともあるなと思い新卒で就職をしました。けれど、思うのは、やはり周りからすれば、有利不利っていう話に傾きがちなんですけど、長い目で見たら、自分がこうやりたいっていうその自分の気持ちを重視して選択したら、それがその世間的に見て有利不利かっていうのはそんなに大した話じゃないと思うんです。だから自分の中でちゃんと筋を通して、本当にやりたいことをやるのが一番いいと思います。

【インタビューを終えて思ったこと】

 30年前のヤップの話を当時中学生だった視点から語っていただき、今のヤップとの違いを知る面白い機会になりました。また、公認会計士に至るまでも紆余曲折があったことを知り、今有利かどうかは気にせず、自分の中で筋を通すのが一番という言葉がとても印象に残りました。私も今後色々選択に迫られることが多くなると思いますが、この言葉を胸にして頑張ろうと思いました。

聞き手:中山 裕夢

インターンインタビュー 小松洋一さん

~豊かさとは気持ちのやりとり~

プロフィール 愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ、しまなみ海道のちょうど真ん中に位置する愛媛県大三島でパン屋「まるまど」を営まれています。 

「エコプラスとの出会いは?」

 僕がエコプラスとの関わりをもったのは、大学生のとき環境問題に取り組むNPO法人にインターン活動をおこなうCSOラーニング制度のイベントのインタビューを通してでした。その際、インタビュー受けてくださったのが大前さんで、そこからエコプラスの活動に興味をもち、企画終了後はエコプラスがおこなっていた愛知万博(*2005年開催)のスタッフとして活動させていただきました。その活動で、日本で育ち日本しか見ていない僕にとっては、ちょっとした海外の人のありかたや文化がとても刺激になって、それで海外に行ってみたいなということを強く思いました。このエコプラスが開催していた愛知万博での異文化交流がきっかけで、その後の僕のカナダに留学することや、エジンバラ大学で学ぶことなどその先の展開へのきっかけとなりました。 

愛知万博の地球市民村にエコプラスが出展、アラスカの少数民族の子どもたちを招くなどした1カ月、エコプラスのブースの運営にあたってもらいました。そのアラスカの子どもたちと。前列左から2人目が小松さん

「どんな留学をされたのですか?」

 愛知万博での経験も影響して、海外で生活をしてみたいという気持ちが強くなり、カナダへ「WWOOF」という制度を利用して、オーガニックファームに農場体験に行きました。農作業を手伝う代わりに寝る場所と、ご飯を提供していただけるもので有機農業を営む農業のお手伝いをおこなうものです。
 当時、僕は全く英語が喋れず、現地で仲良くしてくれた方には僕に初めて会ったとき、僕が「Yes,No,Wow」しか言えなかったよねって言われるくらい、英語は全然できなかったんです。
 海外での生活を通して、英語を話す、学ぶということが、受験するためのツールであるとか、良い点数や良い成績を取って自分のアイデンティティになるとかそういったものではなく、私が生き残るために、目の前にいる人とコミュニケーションをとるためのツールである。ということを身に染みて感じました。そのことに気が付いてから英語の勉強の仕方や本能的に英語を身につけたいと感じ、とんでもなく英語力が身に付きました。 

「エジンバラ大学に留学をしたきっかけは?」 

 大学卒業後、世界をもっと見たいなと思っていたので就職の道は選びませんでした。大学では里山の保全活動や、自分たちで耕作放棄された田んぼを、学生の手で再興しようという環境団体を大学1年ときに立ち上げて、4年間そういう取り組みをしていたので、農業や食とかに関心がどんどん上がっていったんです。
 その中で、ヨーロッパの共通農業政策に興味をもちました。共通農業政策は、生産性の向上や農家の収入と生活水準の保障、消費者への適切な価格での農産物供給を目的に行っているものです。その共通農業政策が、どれだけ経済的な効果や雇用を生んでいるのかについて一定期間すごく興味があったので、そんな勉強ができる大学の一つとして、エジンバラ大学に出願をしました。
 推薦状は高野さんにも書いていただいて、エジンバラ大学は早々に合格をいただいたので、それで高野さんとの繋がりもあるし、なんかすごい面白そうだね、行ってみたいなと思ったのでエジンバラ大学に決めたって感じでした。

「エジンバラ大学を卒業後は?」

 帰国して、外資系のマーケティング会社に務めました。子供が生まれることをきっかけに退職して、地域おこし協力隊での制度を利用して、愛媛県今治市大三島に移住しました。大三島に住んでみると樹齢2600年の大樹を目の前にしたときの自然の偉大さ、人の豊かさ、食べ物の美味しさなど発見の連続でした。そんな中でこの島にしかない食べ物や風土を生かしたものを使って地域活性化をしたいと考え、島の特産品みかんを使ったパンを作ることを始めました。

「どんなパンを作っているのですか?」

 大三島では、温州みかんをはじめとした愛媛県のオリジナル品種である「紅マドンナ」「甘平」など約40種類もの柑橘類が栽培されています。そんな大三島の特産品で、みかん酵母のパンを作りました。みかん以外でもパンを作る材料は、地元大三島産や有機栽培された素材にこだわっています。そんなお店「まるまど」のパンを通して、大三島の恵みを堪能してもらいたいなと思っています。大三島の豊かな食材で、その時一番美味しい旬の味わいや、その大三島でしか食べられないものが、地域の人や、旅をする人にとって価値あるものになると信じています。 

 「まるまど」の建物、内装は地元の職人さんにお願いして、地域の方が観葉植物を持って来てくださるなど、地域の方の助けがあって、完成しました。なので「まるまど」は、僕だけではなく地域の方と一緒に作り上げた空間ですね。僕の目指していたものは、地域に根ざしたパン屋、地域の人たちの関係性の中で成立するものだったので。やっぱり、自分のエゴだけで作り上げた空間には人は集まらないから、いろんな人の思いがあるからこそ、居心地の良い空間になったのかなと思っています。 

「大三島での暮らしは?」 

 僕が思う大三島での暮らしの豊かさは、地域の人との温かい気持ちのやり取りですかね。大三島の主産業は農業なので、農家さんや家庭菜園で野菜や食べ物を育てる人も多いです。
 そんな地域の方々が育てた野菜や、柑橘の時期にはみかんをたくさんくださったり、東京で買えば一万円以上しそうな大きなアワビをくださったり。利益や効率で何事もとらえるのではなく、素直に相手に喜んでほしいからあげる。そこにある気持ちのやりとりに豊かさを感じますね。自分だけが豊かに暮らすというよりも、自分と関係する人たちを含めて豊かに暮らす。そんな生活が根付いています。

 だから大三島の暮らしは、都会的な暮らしとはちょっとあり方が違うんですよね。どこかの組織に属して、働いて、お給料もらうのがサラリーマンじゃないですか。そのもらったお給料で、いろんなサービスを受けて、暮らしを豊かにするみたいなのが都市的な暮らしだと思うのだけど、地方だとやっぱり収入も少ないので、暮らしを豊かにするために、お金をいっぱい稼ぐことをゴールとするよりも、その地域の中で、何か助け合って暮らす風土が息づいていて、そんな暮らしの在り方が大三島に住んでいて一番豊かだなと感じます。
 地域の人とのその関係性に豊かさを感じるようになって、経済的な豊かさが必ずしも豊かな生活ではないことに気づかされました。

「エコプラスの活動で共感できることは?」

 机上で学ぶということではなく実際に現地に足を運んで、自分の五感で体感していることですかね。体験を通して、自分が五感を通して感じたことに嘘はないというか、自分の原体験ほど根拠のあるものはないと思います。 今僕が大三島でのパン屋を営んでいるのも、エコプラスの体験の中で自分にとって豊かさって一体何なんだろうって、誰かに教えられたものとかではなくて、自分自身がちゃんと内側から共感して、これを自分の生き方にしたい、それを実現することで僕らの周りにいる人たちも暮らしが豊かになる、みたいなそういう感覚のベースにはやっぱり、エコプラスの活動に参加させてもらった体験があるのではないかと思います。

「若者に向けてのメッセージをお願いします」 

 迷ったらどんなことでも積極的に経験してください。
 これはエコプラスでの活動で大切にしていることとも重なりますが、たくさん体験して、その行動に移していく中で、様々な世代や立場、文化の違いも含めて人に会うっていうのも、すごく大事なことだと思います。やっぱり面白い人の周りに面白い人たちが集まってるから、そういう方々のエネルギーとか行動力に巻き込まれて自分の思ってもみなかった良い方向へと導かれていくはずですよ。
 そして学生の時間は、責任が自分の中に完結する貴重な時間です。自分の中にある違和感や素直な声をきいて自分の本質で、生きることを大切にしてください。そうすることで、自分自身があるべき方向へと力が働いていきます。

【Z世代の私だからいいなと思ったこと】

 その地域の空気、環境のなかで育った食材をいただけることの尊さや、その地域の人たちと関わることで得られる豊かさが、何より羨ましいと思いました。自分がその地域で生きている証を、その地域の方との交流から感じる。これは私の住んでいる東京での暮らしにはないものなので 。また、都会に住んでいるとコンビニエンスストアで売られているものが、物価高で高騰したり、社会情勢にどれだけ影響しているかを日々感じます。しかし、大三島での暮らしのように、食べ物を地域の中で作り、助け合っていく文化は、本来人間があるべき暮らしであり、ほかの国からも影響を受けないのではないかと感じます。そしておすそ分けの文化も根付いているからこそ、食品ロスも減らすことができる循環的な暮らしに感動しました。

【小松さんのご厚意で「まるまど」のパンを送っていただきました】

 みかん酵母を使用したカンパーニュを初めとする、島の食材をふんだんに使った菓子パン・惣菜パン、味のバリエーション豊富なベーグルなど、どのパンもおいしかったです。
 特に感動したのはいちじくとくるみのパンでした。カンパーニュというと固く、パサついているイメージでしたが、歯切れのよいちょうど良い柔らかさでしっとりとしたカンパーニュは初めてでした。
 また意外な組み合わせのパンが多く、どんな味なのかわくわくしながら楽しめるパンが多かったです。それも大三島の食材でつくる「まるまど」だからできるパンなのでしょうか。
 東京にいながら大三島の食材をいただけている喜びを、ひしひしと感じました。ありがとうございました。 

聞き手:津田 萌香

インターンインタビュー 千場朗さん

~ヤップに留学!?~

プロフィール 早稲田大学時代に高野代表理事の「世界は仕事場」という授業の履修をきっかけに、2014年夏にヤップ島を訪問。その後ボランティアとして2016年夏からヤップに長期滞在し、タミル地区自然保護基金(TRCT)と協力して、さまざま自然保全活動に従事した。卒業後はANA Cargo社に就職し営業部門で活躍中。

「ヤップに行ったきっかけはなんですか?」

 当時、高野先生が、早稲田大学で短期留学プログラムの1つとしてミクロネシアにあるヤップ島を設定していて、大体1週間くらいだったと思うんですけど、興味ある人は是非って感じでプレゼンをして募集をかけていたので参加をしました。元々色んな国の文化について興味があったのと、ミクロネシアなんて社会人になってから行く機会もないだろうと思っていたので、とても楽しみだったことを覚えています。エコプラスという団体は後付けで知った感じですね。

「最初にヤップに行ったときの印象は?」

 日本とは文化や環境が全く違って、最初は異世界に来たみたいな感じだったのですが、実はミクロネシアは太平洋戦争のときに日本が占領していた国だったこともあって、高齢者の中には日本語を話せる人がいたりだとか、日本語がそのままヤップ語の中に取り込まれていたりしているなど日本と関わりが深いということを知って、すごく魅力にとりつかれましたね。ホームステイの体験もさせてもらったんですけど、若い人は英語を話せるけど高齢者の方は話せなかったりして、コミュニケーションが100%は通じないことが当たり前の中で、日本から来た、見ず知らずの若造に丁寧に色々なことを教えてくれたりとかすごく優しさを感じたので、滞在しているうちに過ごしやすいなっていうか、もっといたいなと思いました。

「なぜその後も休学してヤップに行かれたのでしょうか」

 初めてヤップに行ったとき、もう1回いきたいなと思いながら帰ってきて、その後大学主催のプログラムも2回目があったので、そこにオブザーバーというか、経験者として同行するようなチャンスも高野先生からいただけたりとか、エコプラスのヤップ島プログラム参加をされていらっしゃる人とかにも、交流する機会をいただいたりとか、だんだんヤップの「沼」にはまっていきました。
 そんな矢先、大前さんと高野先生が主導されていたJICAの草の根事業についての話を頂いて、ヤップに常駐する日本人の窓口を募集しているみたいなそんな話で。
 僕自身も大学生活の中で、休学する形でもいいから長い期間留学をしたいと思っていたんですけど、たまたま同じタイミングでJICAの話をいただいたので、ヤップにも行けるし高野先生と一緒にプロジェクトできるというのもすごく魅力を感じたのと、あとヤップに行くっていうのは普通の留学ではないじゃないですか(笑)。
 アメリカとかに留学に行っても結局現地で日本人とつるんで英語力はあんまり伸びなかった人たちの話とかも結構聞いていたので。なんかそういうものを色々総合して考えると、やはり何か、人生の中でこれをやったんだって将来自信を持って言えることをやりたいという考えになり、結局11ヶ月間ですね、ヤップに行くということに決めました。

「現地では環境保全団体にも参加されていたそうですが」

 そうですね。エコプラスが主導でやっていたJICAの草の根事業を現地で管理する団体が僕の滞在したタミル地区にあるTRCTという団体なんですけど、そこでは草の根事業もやりながら、かつ自分たちも環境保全活動を自主的にやっていく。例えばビーチのゴミ拾い活動だったり、シャコ貝の保全活動だったりなどですね。小さいことから、ある程度お金をかけた規模が大きい活動まで幅広くやっていて、草の根事業のJICAのプロジェクトをやる傍らそっちの方もやらせてもらっていたという感じですね。

「千場さんが行った頃のヤップの環境はどんな感じでしたか?」

エコプラスの長年の活動があってこそだと思うのですが、僕が行った頃には政府が主導で、日本の援助を受けつつゴミの埋め立て場を作っていたりだとか、ゴミの分別を謳ったポスターがオフィスに貼ってあったりとかして、啓発は結構されているなといった印象でした。
 実際に村に足を踏み入れて各家々を回ったりすると、穴掘ってビンとか缶とかプラスチックを全部一緒に捨てちゃうみたいなことがありました。若い人だとゴミをポイ捨てしたり、タバコの吸い殻を車から捨てたりするような人も結構いたので、まだまだ過渡期なんだなという印象はありました。
 ただ、まるっきり村で穴掘って全部のゴミを一緒に捨てちゃうみたいなのはなくて、ゴミ収集も日が決まっていたと思います。
 日本みたいに焼却場もないですし、作るのにも莫大なお金がかかるじゃないですか。政府もそこまでしてお金を焼却場に費やそうと思っていない。設備の面ではまだまだですね。
 ビンカンペットボトルに関しては、回収して船に積んで、確か中国とかに売っていたと思います。一応リサイクルのプログラムとしては構築されていましたね。ただヤップに入ってきたものすべてを海外に売るかというとそうではなく、一部はポイ捨てされちゃったりとか、埋め立ての方にペットボトルを持って行っちゃったりとか、そういう分別意識はまだまだかなと思います。

「ヤップで最も印象に残っていることは?」

泊まらせてもらった場所がヤップの村の中の家だった。グアムに出稼ぎに行った人の家に泊まらせてもらった。日本だと隣近所の人とは挨拶くらいで、そこまで交流はないじゃないですか。けれどその時は、村の周り10軒くらいはいつも出入り自由で、週末はみんなでお酒飲んでみたいな感じだった。人の繋がりはすごく強かったですね。僕が一人で不安のなか村に入っていったときに、ちゃんと面倒を見てくれたり、すごく良くしてくださったりして皆さんの優しさや繋がりがすごくありがたいなと思いながら過ごしてました。

アメリカから色んな文化や流行り物がヤップに入ってくる中で、自分たちの文化を守りたいという人も結構いて、例えばヤップの伝統的な踊りとかですかね。その踊りも文字で残っているわけではなくて口伝えで残っている。だから歌詞の発音が昔と違って正解がよくわかんないよね~みたいなことを言っていましたね、そういう伝統的なものを残していく姿勢は若い人にも結構あって、地域のイベントにも、若い人でも俺はいいよって感じはなく全員参加していたので、日本とは違ってちゃんとしているんだなっていうのはすごく思いましたね。

「今のお仕事と就いたきっかけについて教えていただけますか?」

 今はANA CargoというANAの貨物事業ところで働いていまして、旅客機だと座席の下に貨物のスペースがあってそこを販売したりだとか、全く座席がない貨物専用の飛行機というものもあるんですが、そういう貨物スペースを販売する営業の部署に入社してからずっといますね。きっかけは、小さい頃から飛行機に乗る機会が結構あって、航空会社には憧れがあったのと、貨物や物流のところでいうと、ヤップにいた時に2ヶ月に一回くらい家族から日本のお土産とかいろいろ仕送りを貰っていたのですけど、そういう仕送りも海経由ではなくて飛行機で届けられる。よく無くさないで確実に荷物が来るなと思っていて。他にもいろいろ決め手はありましたが、自分のやりたいことにも合っていたし、憧れもあったので今のお仕事に決めたっていう感じです。

「ヤップでの経験が今に活かされていると感じることはありますか?」

 就職してから結構環境を意識した業務をする機会をいただけるようになりました。例えば環境に良い飛行機の燃料があるんですけど、それをお客様に導入していただけるように営業する業務を担当させてもらって、実際にいくつかの企業が導入していただきました。環境問題をヤップで取り扱った分、何か自分としても会社入ってからやりたいと思い、実際そのような業務に関わらせてもらったということがあったので、ヤップでの経験は活きているなと思いますね。日本はどちらかというと環境に対しての意識がまだ遅く、海外の企業の方が環境意識が高いので、最初は海外に売り込みをしていたのですが、日系企業の中でも環境に配慮していないと海外と取引してもらえない企業も結構あるらしくて、最近は環境意識が高まりつつある感じですね。

「エコプラスに共感できることがあれば教えてください」

 コロナで環境は大きく変わりましたけど、その中でもエコプラスで変わらず新潟の活動をやっていたり、そういった活動をずっとやり続けることってすごく大事だなと思います。そこはすごく共感できますし、毎回楽しみにしながら会報は読んでいます。この前30周年記念イベントがありましたけど、昔関わっていた方と今関わっている方が繋がるっていうのはすごくいいと思います。

「最後に、今の学生にメッセージをお願いします」

 学生の時にやっていたことって社会人になっても使えることが実はかなり多くて、上司と話しながらそれ僕やったことあるんですよ~みたいなことを言えるのって結構大きい。後々何かプロジェクトをやるときに、やってみないかってことで声かけてくれたりとかすることもある。迷ったときはやってみた方が、後々、実は繋がったりとか、色んなところで活かされることが多いと思います。海外のお客さんとやりとりする時に言語の問題で苦労することが多いので、日本語以外の言語は是非何かやっていくと損はないかなと思います。

【インタビューを終えて思ったこと】

 留学と聞くとアメリカやヨーロッパが頭に思い浮かびます。私の周囲で長期留学した人も、行き先は、アメリカやイギリス、ドイツ、フランス・・・など、少し尖った人は東南アジアに行くといった感じでした。しかし、千場さんが留学先に選んだのは太平洋に浮かぶ孤島であったことに衝撃を受けました。日本とは全く異なった気候や文化の中、言語も自由に通じず、インフラも整っていない地域に順応するために相当な苦労があったと思われますが、千場さんはそんな様子を全く見せず、嬉々としてヤップでの思い出を語ってくださったことが印象的でした。私自身はヤップに行ったことはありませんが、それだけヤップが素晴らしい場所なんだなと感じることができました。

聞き手:中山 裕夢

インターンインタビュー 酒井富美さん

~見たことのない景色を見たい~

プロフィール 福島県南会津郡南会津町(旧伊南村)で民宿を営みながら、地元の小学校で非常勤講師としても働かれています。エコプラスとのかかわりはヤップ島プラグラムにスタッフとして参加、また約6年間エコプラスの事務局スタッフをされていました。

「どのような学生時代を送っていたのでしょうか?」

 四国の徳島で生まれ育ち、当時、四国は橋が一つもなかった。だから島の外が異文化という感覚があって、常に見たことない風景を見たいなっていうのがあったかな。私は大学をきっかけに上京、首都圏に行くのだけど、やっぱり田舎から東京に行って、バブルだったこともあり、仕事もいっぱいやろうと思えばできて、物も手に入れやすい時代に大学生活をしていたんだよね。

 大学3年のときに1ヶ月だけオーストラリアに、ホームステイに行くきっかけがあってそれがすごく私の人生で最初の異文化で、すごく大きなきっかけとなった。「すぐ留学をしたい」と思って、休学を考えたのだけど、親に大学を卒業してから行きなさいといわれて、同世代の子が就職活動をしているなか、ワーキングホリデーに行くお金を貯めて、22歳のときにワーキングホリデーで行ったんだけど、それがやっぱりすごく大きかったと思うね。ワーキングホリデーのいいところは、勉強とか英語の語学学習も少しはできるんだけど、仕事ができるから異文化の場所で働けるっていうのが、私にとってはすごく魅力だった。

「ワーキングホリデーでの思い出は?」

 世界中の人が来るナイトマーケットのお土産屋さんで働きながら、言葉も通じないのに商売する楽しさや現地の人、日本人と関わりながら働いたことが何よりも楽しかった。そして1ヶ月間、西側のパースっていうところからダーウィンっていうところまでを四駆の車で旅をするっていうツアーのときは、ほとんどテント泊で過ごしたんだよね。星空見ながら寝たり、水を大切に使ったりとか、シャワーがないから池で泳いだりとか、それを1ヶ月体験できたときに、何か自分が今まで生きてきた中で、生きてることのありがたさ、自然の素晴らしさや物の大切さっていうのをすごく体験できた。自分が今まで生きてきた中で初めて見た風景とか人との出会いがあって、それを体験して日本に戻ってきたので、やっぱ最初の何日間かは、放心状態になるんだよね。

「エコプラスとの出会いは?」

 そんな自然・異文化体験のあと、日本にいて英語に関われるのは、米軍基地で働くことかもしれないと考え沖縄に行った。しかし米軍基地で働くことは周囲の反対が大きくて、西表島の民宿のヘルパーをすることになった。毎日毎日、民宿の掃除するときに海を眺めながら、これじゃいけない、しっかり働かなければと思って、その時にたまたまヤップ島プログラムのパンフレットの一部を見つけたんだよね。 そこに「豊かさって何だろう」って書いてあって、今自分が何を豊かと思って生きていけばいいのか迷っているのかもと思って、すぐ電話したんです。ボランティアスタッフのミーティングがあと何日後かにあるので、そこに来てみませんかって言われて。それがエコプラスとの出会いなのね。そしてこのミーティングで福島県のイベントに誘われて、現在の住まい福島県南会津町(旧伊南村)と最初に出会うことになるんだよね。伊南村との出会い、そしてそのあとの出来事がわたしの人生に舞い込んできてこれもエコプラスがくれたものです。

1993年の旧伊南村でのイベントの様子。右端が酒井さん。当時は丸山さん。子どもたちから「富美ちゃん」と呼ばれて仲良くしてもらっていた。

「エコプラスの活動で共感できることは?」

 自然と異文化っていうテーマから、ぶれずに活動し続けているっていうのはすごいなって思う。私がスタッフだったときも、80後半ぐらいのおばあさんが、すごく高野さんの旅を気に入ってくれて、毎年来てくれた。やっぱりその高野さんと高野さんを取り巻く人たちの、その意識・活動・人間性に惚れ込んで、みんな来てたんだなと思う。そこから何か今もぶれてないような気がするよね。

「エコプラスでの経験と現在の民宿でのお仕事にどのような共通点がありますか?」

 やっぱり、人との一期一会の出会いを大切にするっていう部分が共通してるなと思っています。初めて来たお客さんも、すごくうちの民宿気に入ってくれたら、何度も来てくれる。だからリピーターに繋がってるなって思うので、それはエコプラスで、培った技だなと思います。

 もう一つは、山村留学を受け入れたことがあって、小学生とか中学生を家に受け入れて3,4日間の農業体験や生活体験をやってたときに、エコプラスで子供たちのキャンプのスタッフをしていたので、その子供の関わりなどを、そういうことにも何か生かせたなって思います。

 エコプラスにいて一番の財産は、人との出会いだったって思っているから、もうよく言うんだけど、20代30代の時は、お金の貯金はできなかったけど、友達の貯金がいっぱいできたなっていうのが宝物。自分ができないことを、できる人たちといっぱい出会えたので、それがすごい宝物。

「現在民宿を経営してる中で大切にしていることは?」

 山に囲まれて、目の前に川が広がってるやっぱりこの地形の良さを感じてもらえたらいいなと思います。夏来る人はアユ釣りが好きで来て、冬来る人はスキーが好きで来るんだけど、民宿にいる93歳のおじいちゃんと88歳のおばあちゃんと元気に暮らしていて、おじいちゃんが山がすごく好きで、山菜とか地元のキノコとかをお料理で出してくれるんだよね。その土地のものを楽しんで土地の色とか、自然を楽しんでもらえるような民宿であってほしいなって思っています。

「エコプラスインターン生にしてほしいことは?」

 今回みたいに様々な人にお話を聞いたり、私達の時代はなかったけどSNSで発信できたりとか、そういう力が今の子たちはすごくある。だから私のインタビューだけに限らず高野さん大前さんの周りって本当に素敵な人がたくさんいる。世界中に本当に面白い人がいっぱい散らばっているので、そういう人たちの今を発信してほしいと思います。

「若者に向けてのメッセージをお願いします」

 自分の20代って面白かったなって思うんだよね。大変なこと、涙流したこともいっぱいあったけど、本当に楽しかったの。10代にやってきたことを今やれって言われても多分私はできないと思う。やっぱり10代20代しかできないことって、いっぱいあると思うので今しかできないことをして、今しか出会えない人にたくさん出会って、自然とか、異文化との出会いを大事にしてください。

 どんなことがあっても、無駄なことは一つもないって、今本当、私も思えているのでやりたいことを思いっきりやって楽しんでいってもらいたいなと思います。

【インタビューから私が考えさせられたこと】

 酒井さんのインタビューをして、その行動力に終始圧倒されてしまいした。挑戦したいことがあっても何かと理由をつけて、挑戦することから逃げようとしてしまいますが、「一歩踏み出した先にはきっと楽しい事がまっているし、見たこともない景色が広がっているはずだよね。」酒井さんの行動力からそんなメッセージが伝わってきました。

 現在では、SNSで今友だちがどんなことをしていて、どのように生きているか離れていても知ることができる時代です。だからこそ、周囲の目や評価を気にしすぎて、自分はこんなことしてていいのかなと、自分の進みたい道を信じることができなくなることが多いです。でも自分の人生は私しか生きることができないし、自分の道の正解も決めるのは自分自身しかいないのだから、不安があっても挑戦してみるべきだと強く感じました。今自分のやりたいことに素直に答えて行動することを積み重ねていくことで、自分自身があるべき方向に導かれ、その先にはきっと私が想像していなかった未来と見たことのない風景が見えてくるはずだと酒井さんの生き方から確信しました。

聞き手:津田 萌香

For the sustainable and peaceful future