都市部の学生など若者を中心とした21名が参加して、5月22-23日に新潟県南魚沼市清水地区で、地元の皆さんと地域の生態系を保全するための作業を行いました。
山里生物多様性保全プロジェクト〜清水いきもの復活大作戦・春の巻〜が、2010年5月22-23日に開催されました。参加者は首都圏からの学生や若い社会人が大半で、活気のあるメンバーとなりました。
初日は、2日間の作業概要の説明後、清水地区の西谷後へ移動。休耕田の生物多様性を蘇らせるための生息環境(ビオトープ)作りや、それを観察するための整備作業などを行いました。
具体的には、地元の人たちの指導のもと、あらかじめ重機で掘った2ヶ所の池に土を盛って畦を作る作業や、長靴をはかずに現場を観察できるための木道の整備、周辺の木をその場で加工・使用した土留め作り、ドロバチなどが住めるように短く切った竹の束を木に固定する作業、などを行い、合わせて池の数箇所で水質検査を実施しました。
2日目は、当初予定されていたナメコのコマ打ち作業が残雪でできなかったため、清水地区大明神の休耕田に作った大小計8ヶ所の池で、前日と同様の作業を行いました。ここでは、池によって深さを変えるなどして、ハッチョウトンボなどの生物が戻ってくるための工夫を凝らしました。
2日間を通して、参加者は普段見ることのない豊かな自然を満喫しながらも、慣れない肉体労働に悪戦苦闘の連続。それでも、作業の要領を覚えたためか、2日目からテキパキと作業をこなし、途中から雨が降り出したにも関わらず、予定よりも一時間も早く作業を終わらせるなど、地元の人たちを驚かせました。
ふりかえりでは、自然とのつながり、そして清水地区の人たちと出会って交流できたことに感謝する声が相次ぎ、清水の人たちからも再会を楽しみにしているとのメッセージが贈られました。
今回の作業を通して、参加者は、農山村の生物多様性を保全していくことの大切さを実感するとともに、地元住民との交流を通して、自然と近い暮らしのあり方や人と自然の関係について深く学ぶことができたものと思います。