2011年6月11−12日、首都圏在住の5人が参加し、新潟県南魚沼市栃窪集落での休日農業講座「田んぼのイロハ」田んぼの草取り編が開催されました。
6月11−12日、「田んぼのイロハ」田んぼの草取り編が行われ、除草剤を使わない、昔ながらの手作業での田んぼの草取りなどを体験しました。参加したのは、首都圏から会社員などの5人。5人全員が前にも栃窪に来たことがある人で、その内3人は田植えからの連続参加者でした。
1日目は、「とちくぼパノラマ農産」社長の笛木晶さんから、昔の農作業の様子や草取りの重要さなどについての講義を受けた後、実際に田んぼに入って草取り作業をしました。
朝から強く降っていた雨は昼前に上がり、田んぼに入る頃には晴れ間が広がりました。5月22日に植えた苗は15センチほどに大きくなっており、その間を大小さまざまなオタマジャクシやアメンボがたくさん泳いでいました。参加者たちは素足で田んぼの中に入り、地元の人たちに教わりながら、稲の間に生える2~5センチほどの草を手作業で取っていきました。腰を曲げての作業は大変でしたが、参加者は泥の感触や生きものの動き、顔を上げると広がる田んぼからのパノラマな光景を楽しんでいました。総勢10人で約3時間をかけて、1反3畝の田んぼの草取りをひととおり終えることができました。
2日目の午前中は「とちくぼ生きものプロジェクト」に参加しました。地元の子どもたちと一緒に、清水が湧いている池でクロサンショウウオの幼生やアカハライモリ、4種類のカエルのほか、道端にいた50-60センチのシマヘビなどを観察しました。捕まえたシマヘビについて講師の深沢先生は、「このヘビは目がくすんでいるので、脱皮直前のものだ。ヘビは全身ウロコなので目の部分も一緒に脱皮する」と説明しました。
お昼は、地元の女性グループ「とちくぼかあちゃんず」によるランチをいただきました。栃窪の山で採れたワラビを使ったさまざまな料理や、自家製のサンチュとイタリアンパセリのサラダなどがずらりと食卓に並びました。
昼食後、再び1時間半ほど田んぼに入り、取り残しがあった部分をきれいにしました。
最後のふりかえりでは、「草取りがこんなに大変だとは思わなかった」との声が多くありました。 田植えからの連続参加者からは「田植えの時よりも生きものが増えていて楽しかった」との声がありました。
また、栃窪の人も「最近は田んぼにオタマジャクシがたくさんいる。でももしかしたら、生きものプロジェクトに参加するようになってよく目につくようになっただけで、前からたくさんいたのかもしれない」と話していました。
田んぼにあふれる命に触れ、自然に寄り添う暮らしを体験する1泊2日となりました。
次回の「田んぼのイロハ」は7月9-10日。テーマは「草刈り」です。