新潟県南魚沼市清水で、9月23-24日に今年度3度目となる保全活動を実施しました。首都圏を中心に、12名の参加者と地元の人たちが一緒に、生きものの調査や草刈りを行いました。
2011年9月23-24日に新潟県南魚沼市清水で、清水いきもの復活大作戦・秋の巻を実施しました。首都圏や新潟県内から社会人や学生12人が参加しました。東京学芸大学名誉教授の北野日出男さん、日本自然保護協会常勤理事の横山隆一さん、新潟県立小出高校生物教諭の深沢和基さんら本プロジェクトのアドバイザー全員が両日同行してくれて、充実した2日間となりました。
初日は、雨が降り気温14度ほどと肌寒さを感じる天気の中、調査を行いました。去年は見られなかった池にもオタマジャクシが見つかったり、地域によっては絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されているクロゲンゴロウが見つかったりするなど、新たな発見がありました。専門家の方も、クロゲンゴロウを見つけたことに対して「感動した」「フィールドで見たのは14年ぶりだ」などと話していました。
望遠鏡を持ってきた参加者に誘われて、夜には外に出て15分ほど星空観察をしました。雲の切れ間に天の川を見ることができました。
2日目の早朝には、清水集落の近くのブナ林まで、横山さんと散策に行きました。早起きの甲斐もあってか、モズやホオジロ、イカルなどさまざまな鳥の声を聞くことができました。
午前中の活動では、地元の方からカマの使い方を教わりながら、草刈りをしました。9時頃には晴れ間が見え始め、生きものたちがどんどんと姿を現すようになりました。前日には見られなかったルリボシヤンマが勢い良く飛ぶ姿や、アキアカネの産卵シーンを見ることもできました。
前日に比べて気候条件が良くなり、バッタやチョウ、トンボやカマキリなど、たくさんの生きものが活発に活動する様子を見られたことで、「自然の奥深さを感じた」という声が聞かれました。
今年度、参加者とともに行なう保全活動は今回が最後です。これから看板作成や、来年度に向けた調査のまとめをしてきます。
【参加者の感想】
・台風などがあると都会でも自然について考えさせられるが、ここでは自然に合わせた生活を学べる。また来たい。
・実際に生きものを目で見て触れると、直接訴えかけてくるものがある。日常の仕事では感じられないことがたくさん感じられて、すごくリフレッシュになった。
・(崩れ落ちた橋や山、道路などを見て)集中豪雨の影響は、本当にすごかった。このまま大雨が続いていくと、どうなってしまうのだろう?と思った。
【清水の人たちからのコメント】
・秋になって、クルミやサルナシなど食べられるものが多くなっていた。前回との生きものの変化が印象に残った。
・都会の人が清水に来た時に、リフレッシュできる場所にするのが自分の目標。来年は看板を作って、虫や植物が分かるようにしたい。
・清水にはビオトープだけでなく、古道や歴史もある。みなさんと広げながら、より良い魅力的な清水を作っていきたい。
★プロジェクト専用ウェブサイトもあります!
http://ikimono.ecoplus.jp/top.php?lang=ja
保全地域の変化の様子や、清水の人たちからのコメントなどを掲載しています。