グレック・スミスさんを囲んで、40人が「地域と教育」を語り合う

会の前半はグレック・スミスさんの講演
会の前半はグレック・スミスさんの講演

2012年1月19日新潟県南魚沼市で国際フォーラム「地域と教育」を開催しました。教育、地域おこし、行政、自然学校などに携わる40人の参加者が、「地域に根ざした教育」の第一人者であるグレック・スミスさんともに、地域と教育の関係について議論しました。

「学べば学ぶほど若者が生まれ故郷からいなくなる」。そんな教育に疑問を投げかけている米国のグレック・スミスさんを特別ゲストに招いた国際フォーラムが、19日午後6時から、南魚沼市の南魚沼地域振興局講堂で開かれました。フォーラムには、十日町市、長岡市、柏崎市、新潟市や長野県からも、計40人が集まりました。

会の後半はグループに分かれて意見交換した後、全体で議論をした。
会の後半はグループに分かれて意見交換した後、全体で議論をした。

講演でグレッグ・スミスさんは、「全国で統一した教育カリキュラムで学んでも、若者は地域から離れ、都市に出ていくばかりだ。子どもたちが足下の地域で、実際の体験として学ぶことが、人を育てることにつながり、地域を育てることにもつながる」と、多彩な成功事例を紹介しながら具体的に説明しました。
それを受けて会場からは、自分自身の仕事や活動と結びつけた感想や質問が活発に出されました。質問に対してスミスさんは、「子どもたちを地域で学ばせるための成功要因は、子どもの力を信じて任せることができる大人の存在であること」「学校や子どもたちを地域の資源と位置づけて地域活性化の動きに巻き込むことが大事であること」などを話しました。
参加者からは「過疎が日本だけではなく世界中にあることが印象に残った」「子どもたちが自分で考え、行動できる場を大人が作ってあげる必要があると思う」「地域の中で生きていることを心において、保育の仕事をしたい」などの声が寄せられました。