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清水集落でコマ打ち

急斜面での作業。ブナの葉を通してもれてくる日光がみずみずしい。
急斜面での作業。ブナの葉を通してもれてくる日光がみずみずしい。

エコプラスがお付き合いさせていただいている新潟県南魚沼市の清水集落。活性化事業で取り組む標高1,000mのブナ林での原木ナメコ栽培で、2016年5月22日午前、ナメコのコマ打ちが行われました。

エコプラスがお付き合いさせていただいている新潟県南魚沼市の清水集落。活性化事業で取り組む標高1,000mのブナ林での原木ナメコ栽培で、5月22日午前、ナメコのコマ打ちが行われました。

ナメコのコマ。長さ2センチほどの木の栓に、ナメコ菌が含まれています。
ナメコのコマ。長さ2センチほどの木の栓に、ナメコ菌が含まれています。

別集落での田植えプログラムと日程が重なったため、代表理事の高野と、林野庁職員をしている高野のいとこが応援に参加しました。

空気が緑色に染まる林の中で、担ぎ上げた発電機からの電気でドリルを回し、明けた穴にナメコ菌が入ったコマを金槌で打ち込んでいきます。全部で12,000コマ。

後は、自然の中でじっと待って、2年半。ホンモノのナメコが出てきます。国有林の払い下げを受け、毎年10本前後の原木を使う、持続可能なスモールビジネスへの取り組みです。

2008年に、清水集落で首都圏の社会人や大学生、さらに地域開発の専門家など多くのみなさんに加わっていただいて、地域のみなさんと一緒に行ったワークショップが出発点になりました。それから9年目。毎年、原木の払い下げを受け、晩秋から残雪期に倒し、初夏にコマ打ちをし、秋の収穫前に刈り払いを行って、収穫を重ねてきました。

今年も順調に行けば10月にはナメコが出てくるはずです。ご希望の方はinfo@yumeshimizu.jpまでご連絡下さい。今年の販売価格、配送料など具体的な販売計画が決まりましたらお知らせを差し上げます。

最盛期のナメコの迫力に感動(第2回10月13-14日)

原木が並ぶブナ林では、紅葉が始まり、黄色い光に包まれました。
原木が並ぶブナ林では、紅葉が始まり、黄色い光に包まれました。

2012年の第2回目のナメコイベントが、10月13-14日に新潟県南魚沼市の清水集落で開かれました。山のナメコは一気に盛りを迎え、2日間で90キロもの収穫がありました。

過疎高齢化が進む山里、清水集落が自らの再生をかけて取り組んできた「原木ナメコ」プロジェクトを応援する2012年2回目のナメコイベントが、10月13-14日に開かれ、首都圏や地元からの親子連れや学生、社会人ら10数人が参加しました。

今回は、明け方の気温が5度前後にも下がった中での開催。1週間前と比べると、ブナ林の葉っぱがかなり黄色くなってきました。

ぷるっとした力強いナメコが次々に出てきていて、あっという間にプラケースがいっぱいになります。
ぷるっとした力強いナメコが次々に出てきていて、あっという間にプラケースがいっぱいになります。

この数週間、定期的に雨があったために、ナメコの生育も順調で、今週からは濃い茶色のしっかりとしてナメコが、ぷるぷるした姿を次々に出してきていました。

曇から小雨模様の初日は、大ぶりのものだけにしぼったものの、収穫量は50キロ前後。2日目には全日残した小粒のものが大きくなって、「一晩でこんなに育つんだ」と参加者は、自然のリズムを直接感じていました。

1日目は収穫したナメコを、自分たちで調理して「ナメコざんまいパーティ」。おろしナメコや鍋といった和風から、とうがらしを入れたペペロンチーニ風などの多様な料理に挑戦し、地元の銘酒やワインとともに楽しみました。

2日目には、首都圏でフランス料理屋を営むシェフも登場。現場でのナメコ採集を楽しんだ後、用意したチーズやピザ生地とあわせたまったく違った料理に変身させ、地元住民らをうならせました。

参加者の中からは、「空気がおいしく、あの林にいること自体がとてもいやされる」などという地域全体への深い感動の声が相次ぎました。

みのりにあふれる山里の秋を堪能(第1回10月6-7日)

ブナの原生林の中に置かれた原木から、わっと姿を出したナメコたち
ブナの原生林の中に置かれた原木から、わっと姿を出したナメコたち

10月6-7日の週末、新潟県南魚沼市の清水集落で、地域が取り組む「原木ナメコ」プロジェクトに触れる山里ツアーが行われました。

2012年10月6-7日の両日、新潟県南魚沼市の巻機山中腹にある、清水集落を拠点に、原木ナメコなど山里の秋を楽しむツアーを行いました。

参加したのは、首都圏の会社員や家族連れを中心に9人。多くの場面で地元のみなさんが案内役として加わりました。

収穫したナメコを、みんなで調理して楽しみました。素ゆで、オムレツ、マーボ、豆腐のせ、油揚はさみ焼き、そして鍋。
収穫したナメコを、みんなで調理して楽しみました。素ゆで、オムレツ、マーボ、豆腐のせ、油揚はさみ焼き、そして鍋。

昼過ぎに到着して、さっそく栽培地に向かいました。標高900mから1,000mのブナの原生林は、樹齢100年以上の大きなブナがそびえています。その足元に、営林署から払い下げを受けて植菌した原木がびっしり並んでいる場所があり、何本かからは500円玉以上の大きさになったナメコがびっしりと生えていました。

前日までの雨の影響もあって、まるで宝石のようなきれいな輝きでした。

「すごーい」「売っているナメコと全然違う」という声が次々と上がる中、採集作業を開始。1時間半ほどで20キロ近いナメコを収穫しました。いずれもぬめりがたっぷりで、肉厚で、濃い茶色になっています。

夕方は、取ってきたばかりのナメコをみんなで調理。借り上げている古民家を舞台に、さまざまなナメコ料理が登場。シンプルな素ゆでからおろしナメコ、鍋などが続きました。都会からの若い女性は、豆腐の上にチーズとナメコを乗せてレンジで温めた「ナメコ豆腐」や、新潟・栃尾地域特産の大きな油揚げに刻んだナメコとひき肉を入れた「油揚げのナメコはさみ焼き」に挑戦。
地元の若者は、マーボ豆腐の元をつかって「マーボナメコ」を編み出しました。

地元の銘酒とともに、さまざまなナメコ料理を楽しみながら、地元のみなさんも加わって、山の暮らしについて夜遅くまで話が続きました。

みのりにあふれる山里の秋を堪能(続き)

集落の共同作業に加わって、水路の整備を手伝いました。
集落の共同作業に加わって、水路の整備を手伝いました。

地元の共同作業にも参加して、山里の暮らしぶりを実感しました。

2日目は、朝8時から地元の共同作業に参加させてもらいました。18世帯60人の小さな集落は、豪雪期には4mの雪で埋もれます。その雪を消すために必要な水を確保するために、村に引き込まれた4本の水路を整備する作業です。

男たちが10数人。刈り払機などと積んだ軽トラで続々集まり、そこにスタッフを含む11人のエコプラスチームが加わって、各方面に散りました。

別の場所を歩くと、天然のクリタケが大量に発生していました。
別の場所を歩くと、天然のクリタケが大量に発生していました。

地元の方が草を刈り、エコプラスチームが倒れ込んだ草を出し、所々で流れを止めている倒木類を引きずり出しながら、順次水路を整備していきました。

この作業ができなくなると、玄関回りなどの雪を消すことが困難になって、高齢者だけの世帯などは暮らしが大変になっていきます。

「限界集落」の限界とは何かを、実感する体験となりました。

参加者のみなさんからは、「本物のナメコに感動した」「地域づくりの応援のためにぜひナメコを東京のレストランに紹介したい」など、地方と都会をつなぐ新しい関係への提案も出されました。

ナメコツアーは、10月13-14日にも予定されています。
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=9&aid=1071

ちょうど取り頃となるナメコの赤ちゃんも多数観察されました。ナメコの最盛期をいよいよ迎えるようです。

奥山の晩秋の実りを味わいました

つややかなナメコの姿に参加者はうっとりしている様子でした。
つややかなナメコの姿に参加者はうっとりしている様子でした。

11月12-13日、清水集落で「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・その2」を開催しました。首都圏や静岡県、長野県からの8人が参加し、奥山の暮らしや食を楽しみました。

新潟県南魚沼市清水集落で2011年11月12−13日、「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・その2」を行いました。参加したのは8人。首都圏の学生や会社員などに加え、静岡県のお茶農家の方や長野県栄村の秋山郷に2年前にIターンした方など多様なメンバーが集まりました。

急斜面の栽培現場での集合写真。
急斜面の栽培現場での集合写真。

清水集落のみなさんが2008年から村をあげて取り組んでいる原木ナメコの収穫や栽培現場の整備作業などを行い、晩秋の奥山の自然やそれを活かした暮らしとともに、集落の将来に向けた清水の人たちの思いにも触れることができました。

1日目は3カ所栽培現場の内2つ、2日目は残り1つのブナ林を巡り、ナメコを収穫しました。盛りは過ぎていたため、参加者は宝探しをするように原木1本ずつを丁寧に探し、2日間で約3キロのナメコを収穫できました。2日目は山の中で広範囲に散らばっている現場を結ぶ作業道の整備もしました。
林の多くの木々の葉は落ちており、木々の幹と枝のシルエットの中にまだ真っ赤に葉をつけたカエデが鮮やかでした。足下には何層にも落ち葉が重なり、ふかふかのじゅうたんが敷いてあるようでした。参加者は、原木に出ているナメコはもちろん、ブナの実や山ブドウなど奥山の秋の実りの採取も楽しんでいました。
夕食の山菜料理や昼食のケンチン汁など、清水の素材を活かした手間のかかった食事を、参加者は「豪華ではないけれど、この上なくぜいたくな食卓だ」と感動しながら、食べていました。

最後のふりかえりでは、「ナメコの美しさに感動した」「ナメコの収穫がこんなに大変だとは思わなかった。周りの人たちにもこの経験を話していきたい」「7月の新潟・福島水害の影響での地形の変化にとても驚いた」などの感想がありました。

また、5年ぶりに清水に訪れた参加者は、「清水の情景や水の音は変わらず、懐かしさを感じた。そして、6年前にも同じように清水にどうやって人を呼ぶのかを話した。しかし、5年間でナメコを軸にした取り組みが着実に進んでいて、大きな変化を感じた。今後も一緒にやっていけたらとうれしい」と話していました。

晩秋の清水の自然や暮らしを、清水に暮らす人たちとじっくり楽しむ1泊2日となりました。

清水集落に訪れた秋を堪能「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・1」を開催しました。

快晴に恵まれ、見事な空と紅葉を見ることができました。
快晴に恵まれ、見事な空と紅葉を見ることができました。

新潟県南魚沼市清水集落で、10月29日から30日にかけて秋ならではの景色や味覚を学び、楽しむためのイベントを実施しました。首都圏と地元・南魚沼市からの参加者6人が、清水集落の方と一緒に山里の散策やナメコの収穫を行いました。

2011年10月29日と30日に新潟県南魚沼市清水で「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・1」を開催しました。首都圏からの小学生や大学生、社会人に加えて地元・南魚沼市からの参加者もあり、さまざまな年代の人が地元の方と一緒になって、秋の山里を楽しみました。

親子でナメコを収穫している様子。
親子でナメコを収穫している様子。

初日は真っ青な空が広がる快晴のもと、山吹色や茜色に染まった奥山の紅葉を楽しむことができました。昼過ぎに到着後、まずナメコの収穫に行きました。コマ打ちをした原木があるイシゴネという場所に行くため、木漏れ日の射すスギ林を抜けて、沢を渡り、緑や黄色、赤などさまざまな色をした葉っぱを眺めつつ、約40分ほどかけて山道を登りました。栽培現場に着くと、山道脇のところどころに原木が並べてあり、そこからキラキラ光るナメコが出ていました。すぐに見えるところだけではなく、薮の中の原木も丁寧に探して、約1時間の作業で5kgほどのナメコを収穫することができました。
集落に戻ってからは、ナメコをおみやげ用にパック詰めにしたり、軸を取って洗ったりしました。夜の交流会では、自分たちで取ってきたナメコを地元の方からもらった野菜と一緒に使い、ナメコ汁やナメコおろしにして食べました。

2日目の午前中には、飲用沢という場所へ散策に出かけました。この飲用沢では、2008年に最初のナメコのコマ打ちが行われましたが、今年の7月末に降った大雨とその土砂による影響で、植菌した原木のほとんどが流されてしまいました。紅葉したカエデやブナ林を抜けて収穫現場に着くと、景色が一変しました。辺り一帯に並んでいたはずの原木がなくなり、岩や倒木だらけになっていました。しかし、そこでも生き残った数本の原木を発見することができ、3kgほどのナメコを収穫することができました。
午後は、地元の人と参加者が一緒に、清水の活性化のためにナメコをどう活かしていけるか意見交換を行いました。新たに宣伝用のパンフレットを作ることや、SNSを使って広く発信していくこと、登山客にナメコ汁を振る舞うことなど、自由な意見が出されました。

山の新鮮な空気と色鮮やかな景色、そして秋の味覚を楽しむなど、参加者は五感をいっぱいに使って、秋の山里の暮らしを体験していました。

次回は2011年11月12−13日に行われます。

地域住民とボランティアがナメコのコマ打ち作業を実施

2011年6月25日、新潟県南魚沼市清水集落のみなさんが、標高1,000メートルの山奥でナメコの菌をブナの丸太に打ち込む「コマ打ち」作業を行いました。集落外から6人のボランティアも加わり、総勢15人で2万個のコマを打ち込みました。

 

ブナの丸太に10センチほどの間隔でコマを打ち込んでいきました。
ブナの丸太に10センチほどの間隔でコマを打ち込んでいきました。

6月25日、新潟県南魚沼市清水集落の標高1,000メートル、傾斜が30度ほどあるブナ林の中でナメコのコマ打ちが行われました。
過疎高齢化に直面している清水集落では、集落の明るい将来のために、定評のある「原木ナメコ」の本格的な生産に4年前から取り組んでいます。これまでに清水地区住民と外部からのボランティアが一緒に3年間で計8万個のコマを打ち込んできました。
今回のコマ打ちも、直前の呼びかけにも関わらず、清水の人たちの取り組みを応援しようと、南魚沼市内や首都圏からこれまでに何度も清水に訪れている顔なじみの3人、それにエコプラススタッフ3人の計6人が加わりました。

雨で滑りやすくなっている傾斜地で、協力して大きな丸太を動かしました。
雨で滑りやすくなっている傾斜地で、協力して大きな丸太を動かしました。

断続的に雨が降る中、昨年の冬に切り倒しておいたブナ10本の丸太に、電動ドリルで穴をあけ、穴にコマを金づちで打ち込みました。丸太は直径50センチを超え、大人3人がかりでやっと動く大きなものもありました。
雨でゆるんだ急斜面を滑らないように踏ん張りながら、約7時間をかけて、2万個のナメコのコマを打ち込みました。集中して作業した結果、2日間を予定していた作業を1日で終えることができ、作業後の慰労会も盛り上がりました。

今回打ったナメコは2年後の秋から本格的に出始め、「巻機山源木なめこ 夢清水」として販売される予定です。
今年の秋は、2年前までに打ったナメコが本格的に収穫できます。

ボランティアと地域住民が一緒にナメコのコマ打ち作業を実施

2010年6月19−20日、新潟県南魚沼市清水で、外部からのボランティアと集落住民が一緒になって、ナメコの菌を丸太に打ち込む「コマ打ち」作業をしました。
2010年6月19−20日新潟県南魚沼市清水で、清水集落内外の人が一緒に、ナメコの菌を丸太に打ち込む「コマ打ち」作業をしました。

2日目には、日帰りのボランティアや勤めが休みとなった住民が加わって、全部で20人になりました。
2日目には、日帰りのボランティアや勤めが休みとなった住民が加わって、全部で20人になりました。

戸数20人口57人と少子高齢化に直面している清水集落では、村の活性化のために2年前から集落外の人とも一緒にナメコの特産化を目指す取り組みを始めています。

今年のコマ打ちは、当初予定していた5月中旬には残雪が多く実施できず、雪どけを待ってから日程を組み直しました。

急な呼びかけでしたが、清水の人たちの活性化への取り組みを応援しようと、首都圏や南魚沼市内からの6人、それにエコプラススタッフ4人の計10人のボランティアが加わりました。夜行バスを使って日帰りで参加した大学生もいました。

作業は集落から車と徒歩で45分ほど行った標高1,000m近くにあるブナ林の中で行われました。昨年秋に除伐しておいたブナ12本分の丸太に、集落の人が電動ドリルで次々に穴をあけ、参加者たちは穴にコマを詰め、金づちで打ち込みました。2日間の12時間弱をかけて、2万6千個のナメコのコマを打ち込むことができました。

作業後はお酒を酌み交わしながら、今後の展開に向けたアイデア交換なども行われました。

大人2人かがりでやっと動くようなブナの丸太にもコマを打ちました。
大人2人かがりでやっと動くようなブナの丸太にもコマを打ちました。

地元の人たちからの「応援がなければ2万6千個のコマを打ち込むことはできなかったので、とてもありがたい」「ナメコが出てきたところは圧巻な光景なので見にきて欲しい」という声に対して、参加者からは「山の中での作業はとても気持ち良く、最高のレジャーだと思った」「原木ナメコの作り方を始めて知った。収穫できるようになるのが楽しみ」との感想がありました。

今年の秋からは2年前に打ったナメコが本格的に収穫ができるようになります。今回打ったナメコは、2年後の秋から本格的に出始める予定です。

清水のナメコ

11月15日、清水集落の小野塚忠一さんが自分で育てたナメコを事務所に届けてくださいました。

 

私の人指し指と比べるとその大きさがわかるでしょうか。
私の人指し指と比べるとその大きさがわかるでしょうか。

忠一さんの持って来てくださったカゴいっぱいのナメコは、スーパーなどではまず見かけないような立派な大きさで、つややかに光っていました。

「ナメコが出たらやるからって約束してたんだ。11月3日に清水に来るって言ってたから持って帰ってもらおうと思っていたけれど、雪で中止になっただろう。送ってやってくれ」と、朝採ったばかりのナメコを2キロほど持ってきれくれたのでした。9月末の清水での「やまざとワークショップ」の時の参加者と、夜の交流会の席で交わした約束でした。

これで約220gほどです。見事なつややかさ。標高の高いところで育ったナメコは、ヌメリがあって格別においしいそうです。
これで約220gほどです。見事なつややかさ。標高の高いところで育ったナメコは、ヌメリがあって格別においしいそうです。

「雪が降ってしまったからいまいちコリコリしないのだけど、約束したから。今年はあまり出が良くないな。自分より上のほうでやっている人は出てないと話していた。昨年の5月にみんなでコマを打ったところも細い木に少しでたばかりだ」と話しておられました。

受け取ったナメコは、9月のやまざとワークショップ参加者にお送りしました。

やまざとワークショップを行いました

2009年9月26−27日、新潟県南魚沼市清水集落で「やまざとワークショップ」が開かれました。
9月26−27日、新潟県南魚沼市清水集落で「やまざとワークショップ」が開かれました。参加したのは、首都圏在住の学生や社会人4人。さわやかな秋晴れの空の下、集落の人たちに教わりながら、ナメコの特産化に向けた作業や水路の維持作業、アケビやヤマブドウの収穫などをし、初秋の山里の暮らしを体験しました。

たくさん並んだナメコの原木のまわりの草を丁寧に刈り取りました
たくさん並んだナメコの原木のまわりの草を丁寧に刈り取りました

1日目は、昨年5月にコマ打ちしたナメコの原木周りの草刈り作業を手伝いました。この場所は昨年8月にも草刈りをしましたが、1年経って再び笹のやぶになっていました。集落の人たちが草刈り機で大まかに草を刈った後に、カマを使って原木を傷つけないよう丁寧に草を刈り取りました。作業には、清水集落唯一の中学生2人も参加し、1時間程で刈り終えることができました。
ナメコの原木地帯までの山道には、ヤマブドウやアケビ、地元で「アマンダレ」「クズレ」とよばれるキノコなど、秋の実りがたくさん。参加者たちは清水の豊かな自然の恵みに目を輝かせ、収穫していました。
作業後、収穫したばかりアマンダレでけんちん汁を作り、夜の交流会でおいしくいただきました。

水路に落ちた草を取り除くのは、慣れない人には難しい作業。水路の中に入って手づかみで草を拾い上げる人もいました。
水路に落ちた草を取り除くのは、慣れない人には難しい作業。水路の中に入って手づかみで草を拾い上げる人もいました。

2日目の午前中は、集落の共同作業である水路の維持作業を手伝わせてもらいました。集落に水がきちんと流れ込むよう、水路の中に落ちている草や木の枝を取り除く作業をしました。水の流れに逆らって草を水路から引き上げるのは、慣れない人には少し難しい作業でしたが、参加者たちは、草を取り除いた後に一気に水が流れるようになることの達成感や、山からの冷たい水の心地よさを楽しんでいるようでした。
午後は、集落の人と参加者とが一緒になって、ナメコの特産化に向けての意見交換を行いました。特産化に向けた具体的なアイデアや清水の将来への率直な意見が活発に出されました。「ナメコをきっかけに清水を知ってもらい、来てもらうきっかけを作っていきたい」「子どもたちが暮らしたいと思える清水を作っていきたい」という集落の人たちの声に対して、参加者は「地域への愛情に感動した。応援していきたい」と話していました。

この事業は、清水地区の活性化事業として、清水地区活性化委員会が主催し、エコプラスが事務局を務め実施されました。

【参加者の声】
・自分には田舎がないので、田舎ができたようで嬉しい。
・集落の人たちからいろんな話を聞けて嬉しかった。
・大学で「地域活性化」などを勉強しているが、現実との違いに驚いた。
・草刈り作業は単純作業だったが、それが楽しかった。
・お金を出していつも同じ商品が買えることとは対極にある体験ができた。他では絶対出来ない体験だった。
・水路管理にこんなにも人手がかかっていることに驚いた。会社のCSR事業として「ボランティア」が集まるのではないかと思った。