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緑の棚田にアートが浮かぶ・・・棚田草刈りアート日本選手権大会

第3回棚田草刈りアート選手権大会が、2010年7月18日に新潟県南魚沼市栃窪地区で開かれ、29組61人が、棚田に広がる緑のあぜに、創意あふれる作品を作り上げました。
今回の棚田草刈りアート日本選手権大会には、地元集落からは無論、集落外から8組25人が参加。遠く岩手県一関市や東京都からも親子連れやデザイナーさんらが集まりました。

快晴のもと、棚田の斜面に思い思いのアートを描き出す参加者たち。
快晴のもと、棚田の斜面に思い思いのアートを描き出す参加者たち。

午前8時からの開会式では、初出場の長岡造形大学の6人の学生を代表して大澤さんが選手宣誓。一斉に、約2キロ四方に散在するキャンバスでの制作にかかりました。集落内の人たちは数日前までに制作を終え、この日は外部からの参加者へのサポート役に回り、村人と外部の人が一緒になってあぜを走り回って作品を仕上げていきました。

正午までに制作を終え、午後1時から審査開始。集落の区長、婦人会長らに加え、長岡造形大学の渡辺誠介准教授の特別審査員が、作品の完成度、独創性など5つの視点から採点をしました。さらに全作品をめぐった一般参加者による投票も行われ、30人近くが審査に参加しました。

優勝した笛木常信さんの作品。「こんな減反、しとうはなかった」と休耕田に描いたメッセージは強烈だ。
優勝した笛木常信さんの作品。「こんな減反、しとうはなかった」と休耕田に描いたメッセージは強烈だ。

最優秀作品に選ばれたのは、地元の笛木常信さん(75歳)の「ワシはこんな減反しとうなかった」。常信さんは、他の参加者があぜを刈り込んだのに対して、自分の休耕田をキャンバスに利用。タイトル通りの文字を浮き上がらせました。参加最高齢で、去年までは集落の最大勢力老人会の会長を務めていた常信さんならではの、重たいメッセージに、一般審査員から多くの支持が集まり、第1位に押し上げられました。
第2位は、細く長いあぜに、新幹線を描いた笛木亨さんの「トレイン トレイン 」。第3位は、地元集落営農組織であるとちくぼパノラマ農産の「ぱのらまのうさん専属合唱団ゲコッ代表あいさつ」でした。

この大会は、栃窪行政区の実行委員会主催、エコプラスのTAPPOが事務局支援を行いました。