6月3日。ざっと数えたオタマジャクシの数は50匹にもなりました。
3回にわたってお送りしました「モリアオガエル」の特集も今回で最後です。
アワアワがすっかり消え、卵も見えなくなり、水も濁ってきたことから、この後もとの場所へ帰ってもらいました。
農業の大型機械化に伴い、カエルの数は減っています。コンバインを田んぼに入れるためには田んぼをカチカチに乾かさなければならず、オタマジャクシがカエルにならないうちに水が抜かれてしまうのです。そうなると田んぼの生態系もこわれて、特定の生き物が増えたり減ったりする訳です。
身近に貴重な自然があふれている栃窪集落での生態系調査「とちくぼ生き物プロジェクト」では、こんなふうにすてきな生き物との出会いがあります。これからも乞うご期待!
すっかり間があいてしまいましたが、モリアオガエルの卵のその後をご報告します。
5月25日の「とちくぼ生き物プロジェクト」の定点観測でTAPPO事務局に連れて来られたモリアオガエルの卵。
なんと4日後の29日の朝事務局に来てみると、もう4〜5匹かえっていました。事務用クリップ(2.5cmくらいの一般的なもの)と比較してみてもわかるように、とても小さいオタマジャクシでした。
日に日にオタマジャクシは増え続け、3日後の今月1日には30匹ほどになりました。白いアワアワがぺしゃっとつぶれて、中で生まれたオタマジャクシたちが水の中に出るために必死でもがいていました。ところどころに見えるクリーム色の小さな玉は卵です。卵が見えるということはまだまだ生まれるということか……と言う訳で、観察は続きます。
5月25日の「とちくぼ生き物プロジェクト」定点観測の際に、モリアオガエルの卵を発見しました。
モリアオガエルは、この白いアワアワの卵を木の枝に産みます。それも、枝の下に池がある木を選んで。卵がかえるとオタマジャクシは下の池に落ちて、ちゃんと暮らせるようになっている訳です。
この日は元は田んぼだった溜め池の上の枝先に1つ、畦に3つかたまりを見つけました。うちひとつをお借りして、かえるまで観察することにしました。
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