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米国の大学生が、日本の農山村で学ぶ

Michigan Students Learnt Japan in Minami-Uonuma

 米国のミシガン大学の学生14人が、2018年5月19日から21日まで新潟県南魚沼市に滞在、田植えや織物体験などを通じて、自然と深くつながった伝統的な暮らしや文化を学んでいきました。

ECOPLUS hosted a group of students from University of Michigan from 19 to 20 May in Minami-Uonuma for their learning on the relation with environment, life and culture through experiencing rice planting, weaving and other activities.

 滞在は、ミシガン大学の日本研究センターが主催する約3週間の日本での研修旅行の一環。早稲田大学教授を務める高野孝子エコプラス代表理事と、ミシガン大学のレスリー・ピンカスさんとの連携で行われました。

The trip was conducted by the relation with Ms. Leslie Pincus of University of Michigan and TAKANO Takako, executive director of ECOPLUS, as a part of their 3 weeks long tour to Japan.

Drying cooked mountain vegetable, “Zenmei.”

 19日は、南魚沼市の標高500m前後に広がる栃窪集落周辺を散策。遠くに雪が残る山々が残る絶景にびっくり。「素晴らしい光景。何億円というものすごい価値があるのではないか」というような声まで出ました。地元のおばあさんが山でとってきたゼンマイを乾燥させている場面にも出会い、両手を添えて丁寧にもみながら乾燥させる作業に見入っていました。

On 19th, they strolled around the village of Tochikubo which is located on the slope of around 500 meters elevation. They were deeply impressed by the scenery of mountains covered by white snow and young green, saying “this land might be so expensive.” They also encountered an old lady who was drying mountain vegetable called “Zenmai.”

 20日は裸足で田んぼに入っての田植え。土の中に足を入れた瞬間に大きな声を上げつつ、手際よく数本づつの苗を植えていきました。

On 20th, they experienced traditional rice planting by hands. They screamed a bit while they put their bare feet in the muddy soil of the paddy but later they acquired how to plant young seedlings in line and they finished the work in three hours.

Traditional sitting loom, called “IZARI-Bata,” or いざりばた

 最終日の21日には、市街地の塩沢地区に下りて、地元で1,000年以上も伝えられてきた麻織物「越後上布」について学びました。植物の茎から繊維を取り、糸にして、染め、織っていく過程を、越後上布保存会のみなさんに見せていただき、一部は実際に体験もさせてもらい、その深い歴史に魅せられていました。

On the last day, 21st, they came back to the city area, “Shiozawa,” to learn about the local ramie cloth called “Echigo-Zyofu,” which has over a thousand year history. Specialists from Echigo-Jofu technique preservation association demonstrated how to get fibers fro the skin of the plant, how to dye the yarn for patterns, and how to weave. Some of the students experienced actual works by their hands.

 3日間の滞在を通じて、森から燃料を得、山からの水を飲み、それを田んぼに巡らせるという自然に密接につながった暮らしや文化を理解してもらう機会になったようです。

Through the three-day stay, they seem to deepen the understanding on the relation with life and nature, like getting fuels from the forest, drinking water from the spring, making the water system running around all the terraced rice paddies.

ヤップ島でのボランティア活動が半年に・・早稲田大学の千場朗さん

ヤップに海で、愛犬マックスと。
 2月24日で、ヤップでの滞在が半年になった。
 頻繁に上を向いて歩くようになった。
 ホームシックで涙がこぼれそうだから、ではない。
 今日の雲の量、天気はどうか、月齢はどうか、庭のバナナの成長具合はどうか、地元の人がかじるビンロウの実は収穫できるか、古いココナツが落ちてこないか、自然と上を向く。日本で下を向いて小さな画面と向き合い、SNSで友達と連絡を取り合う、そんな生活から離れて久しい。

 私が、欧米等の大学での留学を選ばずに、1年間休学して、過去3度訪問したヤップを選んだ理由は、第一にお世話になった感謝の気持ちを行動で示すためであった。ECOPLUSがTamil地区の有志が作る環境保全団体(TRCT)と1年半のプロジェクトを行うと話を伺い、現地から参加しようと決心した。

 滞在期間中はこのプロジェクトを柱に、小学校の1~8年生の全学年で体育授業のお手伝い、今夏のヤップ・パラオ国際親善大会の為の野球コーチ、禁漁区内でのシャコガイの養殖・清掃活動、コミュニティワークなど様々な活動に挑戦している。これらの「ありがとう活動」は、地元の人たちと共に汗を流し、共に笑い合い、同じ目線で横に座る事が肝要であると学んだ。

 滞在予定は、残り4か月。今後もこの貴重な期間を大切にし、「日本に帰りたくない!」こんな事を心の底から思えるように、引き続き多くの事に挑戦し、ヤップの皆さんのために少しでも役に立てるように頑張りたい。

 千場朗(せんば・あきら)、21歳、早稲田大学教育学部3年の前期で休学。ヤップ島でのエコプラスが実施する環境保全活動にボランティアとして参加中。

早稲田サマーセッション

「タイから来ました。日本に興味を持ったのはアニメが好きだからです」。「アメリカの大学に在籍しています。母が日本出身ですが、自分には初めての日本滞在です」。

早稲田サマーセッション、略してWSSという4週間のサマーコースの様子だ。今年で3年目となる。履修生はほとんどが海外からで、彼らにしてみれば「短期留学」だ。授業は英語で行われる。私は全体を見渡して、コースを考えたり担当の先生を見つけたりする役割だ。

世界67の国と地域からやってきた学生たち。
世界67の国と地域からやってきた学生たち。

初年度は手探りで、海外からの76名で開始。やってみたら教員たちにも刺激的で、学生たちもほぼ全員が大満足という評価を残した。そして3年目の今年、履修生は、世界各地67の大学からやって来た142名に加えて、留学から帰国直後の早大生らが18人。授業数は初年度の6から13に増えた。文化や経済、ビジネス、政治など幾つかの分野で、日本やアジアについて、世界の文脈で取り上げることになっている。教員は私を除いて9名だが、4名が海外からこのために来日し、残り5人のうち2人は外国人だ。日本に焦点が当てられるので、基本的に日本について研究している人たちだ。

私はあちこちの授業を訪問して様子を見るのだが、とてもおもしろい。

まず学生たちが多様であること。日本を始め、アジアの幾つかの国出身の学生たちは基本的に静かに聴いていることが多いが、オーストラリアやアメリカ、アジアでもシンガポールの大学生たちは、どんどん自ら手をあげて教員の話に質問したり、自分の知っている例をあげたりして、話が深まったり広がったりしていく。

秋晴れの中、OIJ-WAVOC共催「丹沢プロジェクト」を実施

 

9月7日-9日、早稲田大学の学生を中心とした15名が、神奈川県の丹沢で、仲間と協力しながら自然の中での2泊3日の生活を体験しました。

 

2011年9月7日から9日にかけて、地元の森林生産組合から特別の

全員の集合写真。
全員の集合写真。

許可を得て、神奈川県秦野市菩提地区にある葛葉川一帯の森でOIJ-WAVOC共催「丹沢プロジェクト」が行われました。参加者は、早稲田大学の学生14名と日本大学の学生1名の計15名。2グループに分かれて、3日間の間、高さ10mを越すヒノキが並ぶ森でキャンプをしながら活動しました。3日間ともに天候に恵まれ、過ごしやすい環境でした。

 

1日目は、秦野駅から10時過ぎのバスに乗り、菩提原のバス停からは自分たちで地図を見ながらキャンプ地へ向かいました。途中、地元の商店でグループごとに食材を買い出しました。

夜、火を囲んでの語らい。
夜、火を囲んでの語らい。

キャンプ地に着くとまず、生活の場作りに取り組みました。12〜15畳ほどの大きなブルーシート2枚とロープを使ってシェルターを作ったり、大きな樹や地形の起伏などを活かした自然のトイレを作ったりしました。

夕飯作りでは、周囲から集めた木やスギの葉っぱなども使って火おこしに挑戦しました。各自が持ち寄った食材で作る「ヤミ鍋」では、リンゴやせんべいなどの奇抜な具材も飛び出しましたが、皆おいしそうに食べていました。
食後はライトを点けずに暗闇の森の中へ入り、ナイトハイクを楽しみました。森の中で静かに過ごし、自然の光を感じたり周りの音に耳を傾けたりすることで、参加者は自分の感覚が研ぎ澄まされていくのを感じたようです。
ナイトハイク後のふりかえりでは、「人が本来持っている能力に改めて気付かされた」という声も聞かれました。