タニウツギはピンクのかわいらしい花を咲かせる木なのですが、なぜかよくないことを言われる花です。
このタニウツギ、栃窪(おそらく南魚沼あたり?)では「火事花(カジバナ)」と呼ばれています。昔から「家(特に仏壇)に飾ると火事になる」と言われているからなのだそうです。
植物に詳しい集落の方のお話では、この木は芯が空洞になっていて、それを縁起が悪いと考えた人が木に触らせないようにそう教えたのでは、ということです。
趣のある庭や、手入れの行き届いた公園などにある藤棚も素敵ですが…
今の時期、山の様々な木に寄生して見事に咲き誇る藤の花。特に杉の木に寄生している場合が多いようです(スキなんでしょうか)。そうなるともうその木は立派な「藤の木」に見えてしまいます。寄生される木にとってはいい迷惑なのでしょうね。
水芭蕉(ミズバショウ)が、とあるお宅の池につながる水路に咲いてました。
水芭蕉は4月から5月に湿地で咲きます。栃窪的には少し早めの開花です。
一見白いところが花の様に見えますが実は葉の変形したもので、中の芯のようなものに数十から数百の小さな花が集まっています。
水芭蕉は「夏の思い出」の歌のとおり、何といっても尾瀬沼が有名ですね。広辞苑でも季節は「夏」とありました。
でも実際にはこのとおり今の時期に咲いていますし、俳句の季題便覧では「春4月」とあります。不思議に思って少し調べたところ、尾瀬沼のような高地では融雪後の5月から7月にかけて咲くのだそうです。なるほど…
*水芭蕉 心の俳句*
水芭蕉せゝらぐ雪解水に咲く 高浜年尾