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畑仕事とあんぼづくりに挑戦!「山の上の畑講座」

2009年6月20日に、県内外からの親子連れなど10人が、畑仕事や郷土食づくりを体験しました。

2009年6月20日、南魚沼市栃窪地区で「やまざとの食と暮らし講座」の第2回目となる「山の上の畑講座」が開かれました。
参加したのは、首都圏や関東、県内の社会人や親子連れなど10人。講師をつとめたのは地元の桑原祐子さんでした。

ダイズ苗植え。競争しながら育つように2本1組にする植え方を教わりました。
ダイズ苗植え。競争しながら育つように2本1組にする植え方を教わりました。

午前は集落内の講師の畑へ移動しました。クワの使い方を教わり、長さ6メートル以上あるうねを約10本作り、3種類の大豆の苗を植えました。
よく晴れ、気温が30度を超える中での作業となりましたが、参加者は講師から教わったことに注意しながら植えていました。

昼食は畑のわきにある木かげで、南魚沼市を見下ろしながらとりました。素材からほぼ講師の手作りと知った参加者は、味の付け方など作る際のポイントを聞いていました。

午後からは集落センターで、郷土食の「あんぼ」づくりを教わりました。

「あんぼ」の生地をこねています。材料の米粉もヨモギも中の具も集落内のものを使いました。
「あんぼ」の生地をこねています。材料の米粉もヨモギも中の具も集落内のものを使いました。

未熟米をおいしく食べる工夫から作られたということや、信州の「おやき」との違い、材料とその分量などの説明を聞いてから、実際に作ってみました。材料はすべて講師が家のまわりで調達したものでした。
協力して手際よく米粉にヨモギを練り込み、大根菜やワラビの炒めもの、あんこなどを包み、ゆでた後表面を焼いて完成です。
最後に1日をふりかえりながら試食しました。

参加者のふりかえりアンケートでは、「畑のうね作りは重労働で、1つの野菜ができるまでの農家の方々の苦労がよくわかった」「あんこを作るにしても豆からすべて手作りなのがいい」などの感想が寄せられました。

大豆苗、無事育っています

みなさんに植えてもらった大豆苗です。
みなさんに植えてもらった大豆苗です。

大豆苗が、大きいもので30㎝ほどになりました。

 

6月20日に植えた大豆苗が大きくなりました。品種の違いで少しずつ育ち具合が異なっていますが、どれもイキイキと葉を広げています。

一番大きくなっていたのが「一人姫」という種類で、丈が30㎝ありました。

みなさんが畑で見かけた他の野菜もどんどん大きくなっています。

一番大きくなっていた「一人姫」という品種の苗。
一番大きくなっていた「一人姫」という品種の苗。

カボチャのツルは畑からはみ出て、黄色い花をたくさんつけていました。葉は大きいもので直径が30㎝以上ありました。

山の上のかあちゃんの台所に暮らしの知恵満載!

畑で収穫→料理→昼食→料理→試食、と作って食べての1日でした。料理をしながら、レシピや食材の保存方法なども教わりました。
今年度から始まった休日農業講座「山の上のかあちゃんの畑と料理」最後の講座が、11月1日ー2日に、南魚沼市栃窪集落で行われました。
プログラムには、首都圏からの会社員、3回目となる親子連れ、北海道の大学生の他に、ノルウェーから来日中のベェルゲ・ダーレさんとウンネさんご夫妻が参加し、11名で行いました。

10時に栃窪集落センターに集合し、顔合わせをした後、すぐに大根を収穫しに畑に向かいました。朝まで雨が降ったりやんだりしていたので、全員雨ガッパを来て行きました。

 4歳の男の子。教えてもらったとおりに大根を引っこ抜くために、葉っぱをまとめてつかもうとがんばっています。
4歳の男の子。教えてもらったとおりに大根を引っこ抜くために、葉っぱをまとめてつかもうとがんばっています。

前回大根の種をまいた参加者は、畑に着き立派に成長した大根の姿を見て歓声を上げました。まず講師の桑原祐子さんから大根のぬき方を教わり、それに続いて参加者も次々にぬいていきました。7月12日の講座で畑を見せてもらった際にうっかり大根をぬいてしまった4歳の男の子は、今度こそ堂々と大根を引っこぬけるということで気合い充分。葉先からぶら下げると身長ほどもある大根を、一生懸命収穫していました。
大根の他にも、昼食用に中国野菜のタア菜と人参を収穫させてもらいました。あまりにもおいしそうなのでその場でタア菜をかじってみた参加者がビックリ!「この葉っぱ甘〜い!!」どれどれ…と、みんなで青虫のようになって葉っぱをかじりました。

集落センターに戻ってすぐに、祐子さんの指示のもと、収穫したばかりの野菜を使い、お惣菜を3品作りました。大根の葉を捨てずに保存しおいしく食べる方法なども教わり、参加者は都会にはない暮らしの知恵に感心していました。
あらかじめ祐子さんが用意してくれた漬け物やけんちん汁、新米と合わせて、今回も旬の野菜がふんだんに使われた栃窪ランチが出来上がりました。

昼食の後は、笹団子とみそ豆を作りました。笹は7月12日の講座で集めたものを祐子さんが保存してくれていました。みそ豆は5月25日の講座で植えた大豆を使う予定でしたが、雨が続いて乾かず、祐子さんの大豆を使わせてもらいました。

 団子を笹で包んで、すげを巻きつけて結ぶ作業です。すっかり無口になってしまう参加者が続出しました。
団子を笹で包んで、すげを巻きつけて結ぶ作業です。すっかり無口になってしまう参加者が続出しました。

笹団子は、うるち米の粉ともち米とヨモギをこねて作った団子にあんこを入れて、笹の葉で包み、「すげ」というい草のひもで巻きます。この巻きつけ方は独特で、覚えるまでが難しく、何度も聞き直してやっていました。包み終わった団子は蒸し器で15分蒸し、その間にみそ豆を作りました。「鉄火みそ」とも言われる、カリカリに揚げた大豆に甘く味付けしたみそをからめる料理です。今回は時間の都合であらかじめ祐子さんが30分ほどかけて大豆を油で揚げておいてくれたのですぐに出来上がりました。
そうしているうちに蒸し器から笹の葉の清々しい香りが広がり、笹団子のでき上がりを知らせてくれました。さっそくみそ豆といっしょに試食しました。

今回もしょうゆや油などの調味料とすげ以外は、みそからすべての野菜、米やその粉まで、祐子さんの手作りでした。また、ヨモギや笹の葉は栃窪の自然のものでした。
参加者のみなさんは、「暮らしの知恵が活かされている料理が勉強になった」「昔からの知恵は理にかなっていてすごいと思った」などの感想がでました。ベェルゲさんウンネさんは「ノルウェーではカブの葉は捨てている。栃窪では大根の葉を捨てずに料理しているし、笹団子でも植物をいっぱい使っている」と、文化の違いについて話していました。

降りそうだった雨も降らず、無事に全4回の講座を終えることができました。

大豆収穫

 枝豆をていねいに収穫する祐子さん。1本のクキには、まばらに10個前後の枝豆が実っています。とても手間のかかる作業です。
枝豆をていねいに収穫する祐子さん。1本のクキには、まばらに10個前後の枝豆が実っています。とても手間のかかる作業です。

9月18日、1限(6月15日)に植えた大豆が無事「完全無農薬枝豆」として収穫を迎えました。

朝8時。畑に行ってみると、講師の桑原祐子さんは大豆のうねの真ん中で枝豆採りをしていました。丈の長いもので1m以上にも生長した大豆の中には、倒れてしまったものもあり、それを畑のネズミがかじった跡も確認しました。
枝豆の食べ頃はほんの一瞬で、祐子さんはこの時期を逃すまいとせっせと収穫していました。
この枝豆は、苗を植えた第1回参加者に送られます。

 枝豆が実っている様子。
枝豆が実っている様子。

畑に住むネズミ

畑で写真を撮っていたら、小さいネズミが出てきました。

 

 子ネズミ。
子ネズミ。

「休日農業講座/山の上のかあちゃんの畑と料理」で6月15日に大豆を植えた畑へ行きました。講師の桑原祐子さんがその大豆を枝豆として収穫していて、その様子をカメラで撮っていました。
「そこにネズミにかじられた豆があるでしょ」と話していたその時、チョロチョロっと茶色いものが横切りました。豆をかじった犯人と思われる、携帯電話の3分の1くらいの小さいネズミでした。いったん巣穴に入りましたが、「こいつめ!」という祐子さんのするどい視線を感じたのか、すぐにどこかへ逃げていきました。逃げた後の巣穴をよく見ると、中にもっともっと小さい子ネズミが1匹見えました。

その巣穴は、実った大豆の畑のど真ん中。彼らはおいしい完全無農薬栽培の枝豆を、毎日おなかいっぱい食べていたに違いありません。そして今も、もしかしたら畑で豆をかじっているかもしれませんね。

 ネズミにかじられた豆。  丈がのび過ぎたものが風雨で倒され、地面に近いものからかじったのではないか、とのこと。
ネズミにかじられた豆。
 丈がのび過ぎたものが風雨で倒され、地面に近いものからかじったのではないか、とのこと。

聞いて「なるほど」!野菜によって違う種まきのコツ

「種まき」と1言で言っても、全部の種が同じまき方ではありませんでした。実は野菜の種類ごとに、適したまき方があったのです。
1限で大豆を植えた畑に到着すると、下の段の畑に耕されて平らに整えられた一画がありました。そこには酸性の土壌をアルカリ性にするための石灰という白い粉がまかれていました。ここが今回大根の種をまくところです。

 はじめはお父さんと一緒にくわを持っていた男の子。そのうち「自分だけで持ちたい」と言い、ひとりで重いくわを持ち、一生懸命に土を寄せていました。
はじめはお父さんと一緒にくわを持っていた男の子。そのうち「自分だけで持ちたい」と言い、ひとりで重いくわを持ち、一生懸命に土を寄せていました。

まずくわの使い方を教わり、参加者もおそるおそる土を耕し始めました。スキーのストックを再利用した棒をうねの端と端に立て、ひもを張って目印にしながら、何とかまっすぐに土を寄せていきます。少しずつ慣れて楽しくなってきた大人の雰囲気を察してか、子どももやってみたいと言い出して、重いくわを持って土をうねの方に寄せ始めました。中心には鶏糞も入れ、最後に上を平らにならして完成です。

その次は種まきです。まず1本目のうねは何も教わらずに種をまいた参加者。
2本目のうねの種まきで桑原さんのまき方が説明されました。
*まず、穴は浅めに。…大根の種の場合、種の3倍の厚さの土をかけます。芽は、ちょっと頭を出したときに土の上に出ないと死んでしまうそうです。
*土は固める!!…大根は土を固くおしつけた方が芽がでやすいそうです。そこで桑原さんは等間隔の足幅でうねの上を歩き(注意:体重が50キロくらいの人まで。重い人はできません)、足あとのかかととつま先に種を3粒ずつまいて、軽く土をかけた後上からたたきます。
そして、芽がでたら2回間引いて1本立ての大根にするそうです。

桑原さんの話を聞いて「ええー!そうだったのか!!」と早くも不安になる参加者のみなさん。芽は順調なら3日後に出るそうです。

 「種は高価なもの」と教えられた参加者。一粒も無駄にはできません。「ここにこうやってまこう」と話し合いながらの種まきです。
「種は高価なもの」と教えられた参加者。一粒も無駄にはできません。「ここにこうやってまこう」と話し合いながらの種まきです。

ちなみに、種をまくときはどこかで必ずカラスが見ていて、誰もいなくなったら降りてきて種をほじって食べてしまうため、対策として土をかけた後はすぐ上に糸を張ります。鳥は羽にものが当たるのを嫌がるので、この糸に羽が当たると、こわくなってもう来ないそうです。

ここだけのワラビ採り

ワラビと言えば、ゼンマイやコゴメ(コゴミとも)と並んで有名な春の山菜です。今この時期に採れるのは、標高の高い栃窪と言えどもごく限られた場所だけ。本当に特別な時間でした。

 

 ワラビ採りをした田んぼ。まわりは林に囲まれていて、ひとつの「世界」のような場所です。
ワラビ採りをした田んぼ。まわりは林に囲まれていて、ひとつの「世界」のような場所です。

連れて行っていただいた祐子さんの田んぼは、土地改良がなされていない…つまり土木工事で整えていない、いろいろな形をした「昔のままの田んぼ」でした。
畦の斜面では、大人の腰ほどにものびた草をかき分けると、食べるのにちょうどよい、葉が広がる前のワラビが顔を出します。日陰のものほど茎の色が茶色く、それがおいしいワラビだと教わりました。
一方、子どもたちはカエルやバッタに夢中!!今の時期はオタマジャクシから大人になったばかりの小さいカエルがピョコピョコ、ピョコピョコ…数えきれないほど飛び跳ねています。「カエルだ〜!」「あっまたカエルだ〜!!」「あっまただ〜!!」…子どもたちの無邪気な声がとても微笑ましく響いていました。虫のついでに草むらの中でキイチゴも発見し、味見してみる場面もありました。

 このワラビはどうだろう?手当り次第に採るのではなく必要最小限に抑えて採ることは、自然のものをいただくマナーです。
このワラビはどうだろう?手当り次第に採るのではなく必要最小限に抑えて採ることは、自然のものをいただくマナーです。

休日農業講座「山の上のかあちゃんの畑と料理」最初の講座が行われました。

新潟県南魚沼市栃窪集落で、今年度から始まる休日農業講座「山の上のかあちゃんの畑と料理」の1限目が行われました。
2008年6月15日(日)、「TAPPO南魚沼やまとくらしの学校」がある新潟県南魚沼市栃窪集落で、今年度から始まる休日農業講座「山の上のかあちゃんの畑と料理」の1限目が行われました。
南魚沼市内にお住まいでも嫁いでからずっと畑仕事をしたことがないという女性、「田んぼのイロハ」に昨年度から家族で参加してくださっている親子、シンガポールで中学校の先生をしている女性(オブザーバー)…以上の4名と、同じ「山の上のかあちゃん」でも畑をしたことがないというかあちゃんも1人加わってのスタートです。
10時に集落センターで開講式をして、山の上のかあちゃんこと桑原祐子さんの畑へ移動。気持ちの良い青空の下清々しい風がふき抜ける素晴らしい天気の中、鍬で畝を作り、大豆の苗を植えました。
昼食では、栃窪で穫れた食材がふんだんに使われた祐子さん手作りのごちそうをいただきました。
午後からは集落散策を兼ねて、毎月TAPPOが集落のみなさんと行っている生態系調査「とちくぼ生き物プロジェクト」にも約2時間参加しました。
その後おみやげを手渡したり次回の連絡をしたりした後、参加者から
「本当の贅沢だと思った」
「いつもは買って食べているけれど、今日は大地を耕して、店では売られていない手作りのものをいただくことができた。」
「鍬を使うのは難しくて、自分は何をしているかわからなかった(笑)」
などの感想が聞かれました。
そして16時に解散となりました。

次回は7月12日(土)10時からです。笹団子に使う笹の葉を採ります(11月1日ー2日の最終回ではこの笹を使って笹団子を作ります)。旬の地元食材を使った大好評「栃窪ランチ」もお楽しみに。
宿泊が可能な方は、翌日催される集落の夏祭り(集落のみなさんが鎮守様を担いで集落を練り歩く、というものです)を見ることもできます。*プログラムには含まれません。
みなさんのご参加をお待ちしています。
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=8&aid=534

開講式〜畑と動物のちょっと面白い話〜

開講式ではそれぞれ自己紹介をし、続いて「山の上のかあちゃん」こと桑原祐子さんより、あいさつとこれからのスケジュール発表、畑やそこにやって来る動物についてのお話がありました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 開講式ではまず参加者が自己紹介をし、続いて講師を務めて下さる「山の上のかあちゃん」こと桑原祐子さんより、あいさつとこれからのスケジュール発表がありました。祐子さんは実は東京から栃窪に嫁いで来られ、畑のことはおじいさんおばあさんに教わってできるようになったそうです。今では5カ所も畑を使っていて、今回はそのうちの1カ所に大豆を植えさせてもらいました。
「大豆を植える」と聞いて、「“大豆を植える”というのは、豆をまくんですか?」と参加者から質問。「豆をまくとカラスが見ていて、まいたそばから食べてしまうので苗を植えます。」「昔は豆をまいていたけど、今のカラスはかしこくなったから」という祐子さんの答えに一同「へえ〜」と感心。さらに、

* 昔は枝豆のことを「畦豆(あぜまめ)」と言って大豆は決まって畦に植えていたこと
* 畦に豆を置いて田んぼの泥をかぶせてやると水分がちょうど良かったということ
* 今は畦に植えると豆が実った頃にタヌキが来てかじってしまうこと

など、畑や作物を通じた動物とのかかわりを知りました。

「山の上のかあちゃん」の畑へ

 

 祐子さんの畑へ続く小道。物語の場面のような風景です。
祐子さんの畑へ続く小道。物語の場面のような風景です。

開講式が終わるとすぐに祐子さんの畑へ移動。集落センターから車で2〜3分下った、シャトースキー場駐車場の少し上辺り、栃窪側の道路脇に小道があります。
祐子さんの後に続き、桑の木のトンネルをくぐり、傾斜のあるその小道を3分くらい登って行くと、2段にわかれて祐子さんの畑がありました。斜面に向かって右側はスキー場で、リフトの鉄柱も見えます。面積は全部で約1反。見晴らし抜群!南魚沼を一望に収めることができます。

 畝作りと大豆の苗を植えている様子です。見晴らし最高!
畝作りと大豆の苗を植えている様子です。見晴らし最高!

まずは分担して畝づくりと大豆の苗の移植をしました。
畝づくりは、予め祐子さんが作ってくれていた10メートルくらいの畝がすでにあったので、溝の部分の雑草を鍬でけずるようにしていくという作業でした。初めて鍬を使った参加者はうまく扱えず苦戦。その横でサクサク畝を作っていく祐子さん、さすが!
できた畝からどんどん苗を植えている間に、気が付くと7本の畝ができていました。