田植えから14週目となりました。
田植えから14週目となりました。
イロハ田んぼのイネが、黄色く色づいています。
イロハ田んぼのイネが、黄色く色づいています。栃窪集落では9月18日から稲刈りが始まり、収穫の秋を迎えています。
9月に入ってからの強い雨や風のために、3分の1くらいのイネが倒れています。田んぼを管理しているパノラマ農産社長の笛木晶さんは、「たくさん収穫しようと肥料を増やすと、茎が伸びすぎて倒れてしまうし、イネそのものが弱っていても倒れてしまう」と話していました。
イネが倒れると、刈り取り作業に手間がかかり、収穫量や品質の低下をまねく恐れもあるそうです。さらに穂が水につかるとモミが発芽してしまい、収穫出来ない場合もあるとのこと。
刈り取りまで雨が多く降ることがないよう、祈るばかりです。
6月の植え直しから2カ月と2週間ほどで、稲穂が垂れるまでになりました。8月18日頃はイネの花盛りで、モミになる部分がぱっくりと割れて、中から白っぽいおしべが出てきていました。1週間後にはほとんどが受粉を終え、モミの形ができ上がっていました。
棚田オーナーのみなさんの田んぼがついに稲刈りとなりました。本日午後、オーナーの一人の山田さんも一緒に、手で稲刈りを行い、半分弱を刈りました。
秋晴れとなった10月12日午後、オーナー田んぼの残って板1枚の刈り取りが行われました。
天候も、稲の具合もちょうどこの日曜日が最適となって、朝露も乾いた午後1時過ぎから、オーナーの一人である山田さん一家4人、実習で訪れていた早稲田大学の学生6人などが加わって、稲刈り作業を行いました。
地元パノラマ農産のみなさんやエコプラス関係者もいれて総勢14人で、午後4時までの3時間弱で、3割方の刈り取りを終えました。
稲の具合は最高で、ほかのほとんどの田んぼでは稲穂が倒れてしまう「倒伏」が全面的に発生していたのですが、オーナー田んぼは倒伏は2割ほど。
逆に最後まで実に栄養が届いたせいか、稲粒も大きく、「きつねのしっぽ」のような立派な稲穂となっていました。
もっとも秋口に入っての降雨量の多さを反映して田んぼはぬかるみが強く、次の一歩のために深く埋もれた長靴を引き抜くのが大変な状態。効率が大変悪い手作業となりました。
一度に5-6株、できれば8株程度を刈り取り、それを2つ重ねて、去年の稲ワラでしばって一つの束とします。この束を4段重ねの竿にかけて天日干しとします。
足場の悪い中での刈り取りなので、刈った稲をその場に置くと濡れたり泥まみれになるために、離れたへりまで歩いていってそこで束にするなど手間が大変かかりました。
この一年、まったく農薬や化学肥料を使っていない田んぼは、稲以外にもたくさんの草が生え、カエルやイモリ、クモなどいろんな生き物が、稲の根本から飛び出しました。
時間切れとなったために、残りはパノラマ農産のみなさんに刈り入れしていただき、2週間ほどの天日乾燥でおコメとなる段取りです。
イネがどんどんと実りを深めてきました。穂先が重くなり、しっかりとコメができ上がってきています。
オーナー田んぼのイネは、ますます順調に育っています。イネ刈りまであと3週間前後という見立てになってきています。
今年は、初夏の時期に好天で高温であったことから、イネの育成が早く、背丈も高くなっています。このため、日本で一番の品質のコシヒカリが取れるとされる里の田んぼでは、イネが高く育ちすぎて倒れる「倒伏」という現象が広がっています。
コシヒカリはもともと背が高く伸び、倒伏に弱い品種とされてきました。このため、背をあまり高くしないで育てることが肝心とされてきました。
しかし、昨今は田植えの時期を勤務の都合で決める日曜農家も少なくなく、早めに植えてしまいたいと言う心理も働いて、以前より田植えの時期が早くなっています。そこに好天が続いたので、今年は場所によっては胸まで埋まるような背丈になった田んぼも少なくありません。
そこに秋になってからの雨が重なって、一気に倒伏。20日の雨で、里の半分近い田んぼが全面倒伏という有り様です。
オーナー田んぼは、田植えを遅くしたのが功を奏し、背丈も平年並み。倒伏は一切ありません。
これからどこまでうまく実っていくか。楽しみです。
稲穂が見事な黄金色になってきました。一つひとつの穂が「キツネのしっぽ」のようになると良いコメだと言われます。
エコプラスの夏の活動でヤップ島に2回、それぞれ2週間。その間に自分自身の仕事でデンマークに2週間。計6週間、地元を留守にして田んぼを見ました。
みごとな黄金色に覆われていました。
夏の入り口、春先に投入した有機肥料がじっくりと効果を出して葉っぱが濃い緑色になっていました。
「効果が遅かったので、量を多くしたのが裏目に出た」とパノラマ農産の晶さんが話していました。田んぼの土づくりは、そこに育つイネの色にはっきりと現れます。
穂が出る時期に追加で肥料をやる「穂肥」は、オーナー田んぼには投入しませんでした。
この調整がうまく効いたのでしょう。周辺の田んぼと変わらぬ、あるいはそれ以上にしっかりとした穂が、オーナー田んぼに広がっています。
一つの穂についている米粒も昨年の無農薬栽培米の田んぼよりも、多くなっているように感じられます。
どのくらいの収量になるのか、楽しみです。
青かった穂が黄色く色づいてきました。まだ籾の中はやらかくて厚みもありません。これからが勝負です。
2-3週間程前に花が咲いたイネたちは、受粉もうまくいったようで、モミが育ってきています。
初めは緑色そのものだった穂が、順次色づき始めていて、同時に、重みが出てきて垂れ始めています。中に米粒がしっかり形成されはじめてきたようです。
風がくると、この重みを持ち始めた穂がざわわと揺れていきます。夏の名残の強い日差しを浴びて、モミは育っていきます。
穂が出てからの毎日の最高気温のたし算が、1,000度になると刈り取りが出来ると言われます。平均の最高気温が25度とすると40日。9月の終わりから10月の初めが刈り取り時期なのですが、それまでの天気で、実の入りが決まってくるのだそうです。
イネの根本には、何度も草取りをしたはずなのに、また雑草がびっしり生えてきています。ツユクサやアオイの仲間の植物が、きれいな白い花を咲かせています。
じっくりみると大変美しいのですが、イネにとっては大事な栄養素を奪いあう競合関係にあります。「完全無農薬で安全なコメを」というのは簡単ですが、実際にはこの競合関係から、抜け出すのは大変です。