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09いきものプロジェクト第1回報告

2009年度「栃窪いきものプロジェクト」第1回が、5月23日(土)に栃窪集落で行われました。参加者は小学校の校長先生と高校の生物の先生。小雨の中、バードウォッチングと生き物調べを行いました。

 

 双眼鏡で、野鳥だけでなく山の木々の花も観察しました。
双眼鏡で、野鳥だけでなく山の木々の花も観察しました。

2009年度「とちくぼいきものプロジェクト」第1回が、5月23日(土)に栃窪集落で行われました。参加者は小学校の校長先生と高校の生物の先生。小雨が降り気温も14℃と肌寒く感じる天候でしたが、バードウォッチングと生き物調べを行いました。鳥の鳴き声に耳を傾けながら、木の上のモリアオガエルや沼の中のクロサンショウウオなどを観察しました。

バードウォッチングでは、山沿いの農道を散策しながら、山林から響く野鳥の鳴き声を聞いたり、時折姿を見かけたりしました。雨にも関わらず、オオルリ、シジュウカラ、サンショウクイ、イカル、オシドリ、サシバ、アオバト、などなど約20種類もの野鳥を、鳴き声や姿で確認しました。
生き物調べでは、4カ所の沼に立ち寄りながら昆虫や植物を観察し、クロサンショウウオやモリアオガエルの卵などが見られました。

 モリアオガエルのオスたち。あちらこちらでじっとしていました。
モリアオガエルのオスたち。あちらこちらでじっとしていました。

1カ所の沼では、何匹ものモリアオガエルのオスが木の枝にじっとしているのを見つけました。モリアオガエルは、水の上にせり出した木の枝に白い泡状の卵を産む習性があり、ちょうど枝の真下辺りに、木に産み損ねてしまったのか卵が浮かんでいて、近くにお腹がぺしゃんこのメスもいました。
恐らく、ここにメスが卵を産みにやって来るのを、この何匹ものオスが待っているところなのだろう、と講師の深沢さんが話していました。
その他に、定点観測の場所になっている沼では、クロサンショウウオの幼生やイトトンボのヤゴ、オタマジャクシ、アカハライモリなどを観察しました。
参加した生物の先生は、終了後に「里からすぐ近くであるにもかかわらず、山深い環境で暮らす生き物がいた。国立公園などの守られている地域でしか見られないと思っていた生き物も見られ、有意義な時間だった」とふりかえっていました。

次回は6月14日(日)13時から。田んぼのイロハの参加者と合流して行います。