10月9日、隣のおばあちゃんが小豆のごみ取りをしていました。
おばあちゃんが持っているのが「たかみ」という道具です。
この日は朝から晴れていました。
いつものように事務局のある集落センターへ行こうと家を出たら、ちょうど隣のうちのおばあちゃんが小豆を「たかみ」という道具に入れていました。
そういえば2週間くらい前に、さやつきで収穫してきて乾かした小豆を、むしろの上でさやをたたいて豆を出していたのを思い出しました。
おばあちゃんは豆をザッ、ザッ、ザッ、と野菜を炒めるようにあおり、表面に出てくるさやの破片や葉っぱなどをていねいに拾っていました。
小豆をあおっているところ。3回くらいあおってはごみを拾い、またあおっては拾い…その度に小豆がおいしくなっていくような気がしました。
冬寒くなってから、この小豆があったかいお汁粉になったり、おかこもちになったりするのでしょう。そう思うと何だかわくわくしました(食い意地がはっているからでしょうか)。
ちなみに、こちらではお正月に甘く煮た小豆といっしょにおもちを食べますが、南魚沼ではそれを「おかこもち」と言います。
種まきからちょうど3日目の8月26日、大根の芽が出ていました!
2008年8月23日(土)、休日農業講座「山の上のかあちゃんの畑と料理」が開かれました。
講座では参加者が初めて持つくわでうねを2本作り、大根の種をまきました。それも1本目のうねは何も教わらずにそれぞれの考えでまき、2本目のうねで講師の桑原祐子さんにまき方を教わりました。
そして、写真のような芽が出ました。
桑原さん指導もと種巻きした方の芽。シャンとしています。
参加者が種まきした方の芽。どうやら少し様子が違うようですね。
このわずか1センチほどの小さな芽がこの後どうやって大根に変身するのか、そして今の違いがどう影響するのか、お伝えしていこうと思います。
早くも気になるこのあとの大根については、次回をお待ち下さい。
笹団子やちまき…魚沼の食と関係の深い笹の葉採りと、カヤのジャングルを抜けてのワラビ採り。今回も山の上の集落の暮らしの知恵を学びました。
みんなで草をかき分けてワラビを探しました。
2008年7月12日(土)、新潟県南魚沼市栃窪集落で、今年度から始まった「山の上のかあちゃんの畑と料理」2限目が行われました。今回は笹の葉採りとワラビ採り・ワラビごっつぉ(=ごちそう)づくりを教わりました。
首都圏から大人5人、4歳7歳の姉弟がやって来ました。10時に集合し、講師の桑原祐子さんの田んぼへ。
天気は雲りときどき小雨。涼しい空気の中,ワラビ採り、笹の葉採りを教わり、畑見学もさせてもらいました。
昼食は、畑の脇でいただきました。今回も栃窪で収穫された野菜の数々…鶏の南蛮漬けなど手の込んだおかずから、キュウリや大根の漬け物のようなシンプルなだけにむずかしい一品、冷や汁などなど。参加者からは「おいしい〜!!」と言う声が何度も聞かれました。
午後からは、笹の葉をきれいに拭いたり、採ってきたワラビの下処理を教わったり、アク抜きした後の料理のデモンストレーションが行われました。その後は試食をしながら料理のポイントや山菜のお話などを伺いました。
畑では参加者が祐子さんの説明に興味津々。
参加者のアンケートには、「食にこだわることは豊かなことだと知った」「自然と共存して生きる事の心地良さを思い出した」「1つ1つの作物の味がとても濃くおいしかった」などのコメントが綴られていました。
次回/3限は8月23日(土)、夏野菜の収穫や料理、大根の種まきをする予定です。この大根は、4限(11月1日-2日)に収穫できればと思っています。お楽しみに!
溝切りの筋がはっきり分かる「オーナー田んぼ」
暖かな陽気に支えられ、稲は30センチ前後にも生長してきました。一部では、「溝切り」が始まっています。
田んぼの稲はどんどんと生長しています。水不足もようやく回復の兆しです。早い時期に田植えを終え、途中で水が切れることもなかった「オーナー田んぼ」は、順調な成育です。
稲は株がどんどんと太くなり、茎の本数は20本以上になっているように見えます。
田んぼには、溝が切ってありました。
収穫時にコンバインが入ってもぬかるまないように、田んぼを固く締めるための作業だそうです。同時に、稲も水を抜くことで、さらに水を求めて根を深く伸ばすので秋に稲穂を付けた際に倒れてしまう「倒伏」を防ぐことにもつながるということです。
いったん水を切った後は、これまでのように水をずっと張り続けるのではなく、水をかけてそのまま放置し、乾いたらまた水をかけるというサイクルに入るとのことです。
田んぼのはじっこでは、アヤメがきれいな花を咲かせています。
今育っている野菜について実際に見たり食べたりしながら教わり、その後畑の脇でお昼ごはんをいただきました。普段は野菜をあまり食べない子がキュウリ漬けを1本まるごと食べ、その後畑の大根を…
「カボチャの葉のクキも食べられる」実際にみんなで食べてみました。お味もなかなか。
畑に到着すると、すぐ手前のうねから大きな葉をつけたカボチャのツルが四方八方に広がっていました。みんな早速そのツルの所へ見に集ります。花もついていて、雄花と雌花があることや、虫が受粉を手伝ってくれること、近くにナマス瓜を植えるとカボチャが負けてしまうこと、いいカボチャはオシリがしまっていることなど教わりました。
そして時間は12時、おまちかねの昼食です。今回は畑でいただきました。
・笹の葉で巻いた塩むすび
・キュウリと青じその冷や汁
・キュウリまるごとの漬け物
・トマト・タマネギ・ズッキーニがどっさりのせてある鶏唐揚げの南蛮漬け
・ミズ(山菜)のおそうざい2品
・大根の梅しそ漬け
・プラム(これも別の畑から)
・蒸しプリン
今回も大好評!参加者のふりかえりコメントで「どの野菜も味が濃い」「普段はそんなに野菜を食べない子どもがパクパク食べてビックリした」などの感想が聞かれました。
塩むすびと、どっさり野菜がのった鶏の南蛮漬け。お米はもちろん、野菜全部が祐子さん作。
その野菜をパクパク食べてくれた子は、その後畑で思わず大根を引き抜いてしまいました。祐子さんは「どうせならもっと大きいのを抜こう!」と、大きな大根を一緒に引っこ抜きました。そしてとても誇らしげにVサインで写真を撮りました。
でもその後、彼は大根が気になって気になって、帰るときも大根を気にしていました。
もしかして彼の野菜に対する気持ちが、少し変わったかもしれません。
6月29日、集落の某お宅へお邪魔して来ました。

7月24日(木)ー25日(金)にここ栃窪で「元気なへき地ネット」第1回大会(http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=8&aid=577)が開催されます。
お邪魔したのは、この大会を盛り上げようと地元のごっつぉ(=ごちそうのこと)で応援してくれる、頼もしい「おかあさん」のお宅です。
「味見」の名目のもとにズラリと並べられた、なんともぜいたくな「ごっつぉ」の数々。
ワラビの漬け物のフルコース、ウドの味噌漬け、青梅の砂糖漬け(エキスは上品な飲み口の梅ジュースに)、山椒の入った味噌豆、かぐら南蛮の味噌漬けおにぎり。
そしてこれらの「ごっつぉ」をもり立てる素晴らしい器。古き良き「食」と「器」のコラボレーション。お茶の器は湯のみではなく盃で、茶托もまた盃というコーディネイトも素敵でした。
「元気なへき地ネット」の隠れた見所のひとつをご紹介しました。
ようやく曇り空。稲も元気です。
新潟地方はようやく6月19日に入梅。平年より9日遅れだそうです。
ようやく新潟地方も梅雨になり、時折雨がぱらつくようになりました。
が、まだまだため池はからっぽです。本格的な雨が欲しいと農家のみんなは天を仰いでいます。
あまり雨がないので、せっかく代かきした田んぼもまた固まってしまい、再度の代かきができないまま、田植えがずるずると後回しになっている田んぼもあります。
稲の苗は、田植えした時に比べて、茎がいくつも出てきて水面がかなり見えなくなりつつあります。
あぜにはきれいな花も咲いています。
お楽しみの「栃窪ランチ」の時間です。
ズラリと並ぶ栃窪のごちそう。
お楽しみ「栃窪ランチ」は祐子さん特製ビビンバと他5品。
* ゆでアスパラ
* エリンギとニンニクの芽の味噌炒め
* 小松菜のみそ汁
* カブとカブ菜の浅漬け
* 杏仁豆腐×さきほど収穫したイチゴ
食材だけでも20種類ちかくあるのに、買った食材は3種だけで、あとは全部祐子さんの作った野菜。もちろん味噌も大豆から自家製!昔はどの家も自家製だったそうですが、今では少ないとのこと。
ここでも、使われている食材や味噌について、話題は尽きませんでした。
昼食後は散策を兼ねて「とちくぼ生き物プロジェクト」に参加。約2時間、地元のみなさんと一緒に集落内の豊かな生態系を観察しました。
(詳細は以下でご覧いただけます。)
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=9&aid=568
祐子さん特製ビビンバ。
*栃窪で穫れたコシヒカリ
*モヤシ
*ホウレンソウとニンジンとモヤシのナムル
*ゼンマイと曲がり竹の炒め物
*肉味噌
*かぐら南蛮の辛味噌
集落センターに戻って次回連絡の後、「かあちゃんみやげ」のフキノトウ味噌、きゃらぶき、ヨモギ餅が配られました。どれも栃窪食材を使った手作りの品です。
和やかにいっぷくをしていると、参加者の1人が改めて感想を話し始めました。
「本当の贅沢だと思った。畑作業でも水を無駄にしない祐子さんの配慮など、ハッとすることがたくさんあった。」
これをきっかけに、それぞれが感想を話しました。
「貴重な体験だった。とてもいい経験になった。いつもは買って食べているけれど、今日は大地を耕して、店では売られていない手作りのものをいただくことができた。」
「鍬を使うのは難しくて、自分は何をしているかわからなかった」
などの声が聞かれました。
小野塚高一さんが、ウサギのワナの作り方を教えてくれます
雪を溶かして料理に使います
あんぼ作り。みんな真剣な表情で見ていました。
ごはんの様子。夕食は毎回、地元でよく食べられている料理を近くのお母さんたちに作ってもらいました。
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