清水の自然と山伏の祭りに触れる〜いきもの復活大作戦夏の巻

燃えさかった高さ5m近い炎が収まった後、山伏に続いて、地域住民や来訪者も火を渡ります。
燃えさかった高さ5m近い炎が収まった後、山伏に続いて、地域住民や来訪者も火を渡ります。

2014年8月2-3日、新潟県南魚沼市で「清水いきもの復活大作戦・夏の巻」が開催されました。今回も、伝統を受け継ぐ山伏たちとも出会い、山里の自然と暮らしにひたりました。

清水いきもの復活大作戦の2014年2回目の活動が、新潟県南魚沼市清水集落で、8月2-3日にかけて開催されました。首都圏や地元からの13名と専門家のみなさんが清水に集まりました。

集落近くでの観察活動。トンボやバッタが飛び跳ね、アケビやコクワの実を観察出来ました。
集落近くでの観察活動。トンボやバッタが飛び跳ね、アケビやコクワの実を観察出来ました。

1日目は山伏たちの火渡り行事に準備から参加しました。南魚沼地域には全国でも珍しく、いまでも山伏たちがお正月や家の新築など暮らしのさまざまな場面に登場します。
首都圏などからの参加者のほとんどは、山伏に出会うのも初めて。日ごろは大学の教員をしているという山伏さんから山伏についての説明を受け、儀式の会場準備も手伝いました。

夕方になると、ほら貝の音を響かせながら9人の山伏達が主立った家の前で祈祷をし、神社に向かいます。
境内の結界の中に入った山伏たちが、祈りを捧げ、お払いの矢を射るなどの所作の後、村人が用意した高さ3m近い柴木に火が着けられ大きな炎が立ち上がりました。

その火がおきびになったところを、山伏たちが気合いをかけて通ります。後を追って、参加者たちも一礼して火渡り。やけどはしなかったけれど熱く、あとまで火照りが残ったと話していました。

夜は、紫外線ランプを使って昆虫をおびき寄せて観察する「ライトトラップ」をして、多くの昆虫類を観察しました。

2日目は集落近くの大明神地域での保全活動。青空のもと、古くなった木道を取り換えたり、湿地の乾燥化を防ぐためにヨシやススキの草刈りをしました。

長らく休耕してきた棚田に水をいれたビオトープには、黄色や青のイトトンボ、シオカラトンボが無数に飛び交い、水中にはオタマジャクシやカエルが行き来し、
にぎやかになりました。

木道も清水の皆さんと参加者の協力によってだんだんと歩きやすくなっています。ヨシを刈るようになってから、これまでは負けてしまっていたショウブの自生種が次第に育つ範囲を広げてきています。

休憩の時は林の中を通って川に。冷たい水に飛び込んでみんなリフレッシュしていました!

次回は秋の回、どんな変化があるか、楽しみです。