平らにならした地面の上に木で枠を作り、シートを張ります。
「田んぼのイロハ」で使う苗もここで育ちます。第1回目のイロハでは、この苗のプールを見学する予定です。
暖かな陽気に支えられ、稲は30センチ前後にも生長してきました。一部では、「溝切り」が始まっています。
田んぼの稲はどんどんと生長しています。水不足もようやく回復の兆しです。早い時期に田植えを終え、途中で水が切れることもなかった「オーナー田んぼ」は、順調な成育です。
稲は株がどんどんと太くなり、茎の本数は20本以上になっているように見えます。
田んぼには、溝が切ってありました。
収穫時にコンバインが入ってもぬかるまないように、田んぼを固く締めるための作業だそうです。同時に、稲も水を抜くことで、さらに水を求めて根を深く伸ばすので秋に稲穂を付けた際に倒れてしまう「倒伏」を防ぐことにもつながるということです。
いったん水を切った後は、これまでのように水をずっと張り続けるのではなく、水をかけてそのまま放置し、乾いたらまた水をかけるというサイクルに入るとのことです。
新潟地方はようやく6月19日に入梅。平年より9日遅れだそうです。
ようやく新潟地方も梅雨になり、時折雨がぱらつくようになりました。
が、まだまだため池はからっぽです。本格的な雨が欲しいと農家のみんなは天を仰いでいます。
あまり雨がないので、せっかく代かきした田んぼもまた固まってしまい、再度の代かきができないまま、田植えがずるずると後回しになっている田んぼもあります。
稲の苗は、田植えした時に比べて、茎がいくつも出てきて水面がかなり見えなくなりつつあります。
オーナー田んぼは好天続きで、成長にはいいのですが、水が不足してきました。
今年は、梅雨になかなか入りません。
好天続きで気温が高いのは稲には都合がいいのですが、田植え直後のこの時期は、水を最も必要とする時期です。
水は、夜間の保温効果があるほか、雑草が茂るのを防いでくれます。水がないと畑のように雑草がわさわさとわき出てきて大変なことになります。
が、雨が降らないまま、ため池の水位はどんどん下がります。大きな川がない傾斜地である栃窪の田んぼは、昔から雨が頼りでした。雨をため池にためて、それを上から順番に下に流して、稲を育てたそうです。
「線香を、水の取り入れ口に立てて、それが消えたら、隣の田に水を入れた」「夜中にこっそり自分の田んぼに水を引きにいった」「それを互いに見回っていたものだ」など、田んぼの水争いに関してはお年寄りたちはいろんな話をしてくれます。
すっかり干上がったため池からの水が流れる田んぼでは、ひび割れも出てきました。
幸い、オーナー田んぼの上にあるため池はまだ少し水が残っていて、田んぼにも水が溜まっている状態です。
雨が欲しいところです。