来訪者と住民がいっしょに生態系保全活動

集落の中で見つかった大きなモリアオガエル。産卵直後でお腹がへこんでいる。
集落の中で見つかった大きなモリアオガエル。産卵直後でお腹がへこんでいる。

「清水生きもの復活大作戦・初夏の巻」が、2014年6月14-15日に新潟県南魚沼市清水集落で開かれました。首都圏や海外からの参加者9人に、地元住民5人が加わり、集落散策や、保全地域の木道整備などをしました。

奥山の棚田跡に、稲作をしていた当時の生態系を呼び戻す「清水生きもの復活大作戦・初夏の巻」が、2014年6月14-15日に新潟県南魚沼市清水集落で開かれました。首都圏や海外からの参加者9人に、地元住民5人が加わり、一緒に集落を散策し、保全地域の木道整備を実施。夜は地酒をくみ交わしながら、少子高齢化が進む集落のあり方などを語り合いました。

大きくなったショウブの群落。カヤなどを刈る保全活動で群落が大きくなった。
大きくなったショウブの群落。カヤなどを刈る保全活動で群落が大きくなった。

初日は、雨が残る中での集落散策から始まりました。村人が「地域ガイド」となって自然と暮らしについて語りながら20戸弱となった集落を回ります。
昭和の初めの大火災で村の半分の家が焼けた際に、幹を焦がしながらも残りの家を守ったと伝えられるスギの木や、山の神様をまつる神社などを巡りました。
民家の脇には、雪消しのための池が必ずあり、そのへりの草にふわふわした白い固まりが見つかりました。「これはモリアオガエルの卵のかたまりで、あわの中にうもれている卵からかえったオタマジャクシは水面にポトンと落ちていく」と住民が説明。そばの草の間に卵をうんだばかりでお腹がへっ込んだモリアオガエルのお母さんも見つかりました。

青空が広がった午後の後半。棚田跡に水を引き入れた保全地域を訪ねました。水の中には無数のオタマジャクシがあふれ、水面の上をシオカラトンボやイトトンボが飛び交っていました。そばにある杉林を巡る散策路を進むと、倒木に陸にすむ巻貝のキセルガイの一種が見つかりました。数メートルおきに珍しい生きものが登場し、住民や専門家の話を聞いていると、あっという間に時間が過ぎました。

2日目は、朝から保全地域の整備作業。4年前の活動開始時から設置してきた杉の端材を使った木道を補修し、湿地に進出してくるカヤなどを抜き切りしました。数百メートル四方に広がる棚田跡と杉林からなる保全地域は、これまでの活動で自然観察がしやすくなり、棚田部分で進んでいた乾燥化を押さえることが出来てきています。
最初に見つかった際には珍しいと専門家から注目されたショウブの自生種は、ごく一部にしかなかったのが、今回は棚田地区の中央部分に広範囲に確認できました。

米国から参加した研究者は「24時間の間にこれだけのことを体験出来てびっくりしました」と話していました。
地域住民も「一緒になって活動出来てよかった」「何十年後かには日本中の集落がうちのような限界集落になるはずで、一緒に課題を考えたい」などと話していました。

次回は、8月2-3日の週末に「夏の巻」を行います。2日には、集落の神社で行われる山伏たちによる火渡り神事にも参加させてもらいます。

カエルやトンボが動き回るー生きもの復活大作戦<

2014年6月14-15日に、新潟県南魚沼市清水集落で「生きもの復活大作戦・初夏の巻」を行いました。耕作放棄されてきた棚田に水を引き入れ、稲作をしていた時期の生態系復活を目指します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
刈り払った雑木を片づける。作付けをしなくなって30年ほど。もう一度、人の手が入る。

奥山の棚田跡に、稲作をしていた当時の生態系を呼び戻す「清水生きもの復活大作戦・初夏の巻」が、2014年6月14-15日に新潟県南魚沼市清水集落で開かれました。首都圏や海外からの参加者9人に、地元住民5人が加わり、一緒に集落を散策し、保全地域の木道整備を実施。夜は地酒をくみ交わしながら、少子高齢化が進む集落のあり方などを語り合いました。

初日は、雨が残る中での集落散策。村人が「地域ガイド」となって自然と暮らしについて語りながら20戸弱となった集落を回りました。

民家の脇には、雪消しのための池が必ずあり、そのへりの草にふわふわした白い固まりが見つかりました。そばの草の間に卵をうんだばかりでお腹がへっ込んだモリアオガエルのお母さんも見つかりました。

水が張られたかつての棚田。オタマジャクシがいっぱいでした。
水が張られたかつての棚田。オタマジャクシがいっぱいでした。

棚田跡に水を引き入れた保全地域には、無数のオタマジャクシがあふれ、水面の上をシオカラトンボやイトトンボが飛び交っていました。

 

 

 

(詳しくは以下から)
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=9&aid=1135

ヤップ島プログラム始まりました

2014年度のヤップ島プログラムが、6月7-8日の事前キャンプで始まりました。高校生から大学院生まで10人が参加します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
緑が鮮やかなコナラの森でキャンプをしました。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
時折激しかった雨も、2日目にはだいぶ落ち着きました。

2014年のヤップ島プログラムの事前キャンプが、6月7-8日の週末に、神奈川県秦野市の丹沢山系で開かれました。

大雨洪水警報が途中まで出ている気象状況でしたが、森の中での共同生活を通じて参加者はヤップへの意欲を高めていました。

 

 

 

 

続きは以下で。
http://www.ecoclub.org/showart.php?lang=ja&genre=10&aid=575

快晴の下、はだしで田植え

気温30度近く。6月始めとは思えない暑さの中で田植えをします!
気温30度近く。6月始めとは思えない暑さの中で田植えをします!

2014年5月31日〜6月1日にかけて休日農業講座「田んぼのイロハ」田植え編を開催しました。首都圏や地元南魚沼からの参加者13名が、無農薬の米づくりの最初である田植えと、山里のくらしを体験しました。

昔ながらの手法で有機無農薬天日干しの魚沼産コシヒカリを育て、農や地域について学ぶ「田んぼのイロハ」の田植えが行われました。

あちこちに散らばって植えていた参加者が残り部分を求めて集まり、田植えが完了!
あちこちに散らばって植えていた参加者が残り部分を求めて集まり、田植えが完了!

初日は、開催されていた栃窪小学校の運動会を見学させてもらいました。同校は、全校児童9名。子どもたちが保護者や地域住民にうもれるようにして、リレーなどを繰り広げました。「小学校の児童数は2,400人だった」などという都市部からの参加者は、地域全体で運営する運動会に、見入っていました。

その後、集落の里山周辺を散策し、ワラビやシオデという山菜や、イモリやコオイムシといったいきものを見つけたり、戦国時代に切り通された古道を歩いたり、わき水や庚申塚を見たりして、歴史の中にある集落について学びました。夕方は地元の「集落営農組織」であるパノラマ農産の笛木晶社長から、日本の農政や、今年の稲の成育状況などについての講義を受けました。

2日目はパノラマ農産や地元の人の指導の下で、はだしで田んぼに。直径2センチほどの穴に2粒づつのモミを植えて育てた「ポット苗」を手植えしました。六角(ろっかく)と呼ばれる木枠で表面に跡をつけ、交差するところに苗を置いていきます。

子どもたちからキャーキャーという声が!3時間ほどで1反3畝(13アール)程度の田んぼを植え終わりました。昼食は道端でパノラマ農産女性陣の青空ランチ!おにぎりとお汁、山菜と漬物でした。

ふりかえりでは「普段自分が食べているものを改めて見つめ直した」と言う声や、「子どもと一緒に楽しみました」という声が聞かれました!
次回の草取り・草刈りは7月5~6日です!