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第6回リーダー講座「鳥と木々」開催

ヤツデの葉は何枚に枝分かれしてる?豊富な知識で受講生の好奇心を刺激する安西さん
ヤツデの葉は何枚に枝分かれしてる?豊富な知識で受講生の好奇心を刺激する安西さん

環境リーダー養成講座第6回「港区の自然を知る『鳥と木々』」が行われました。野鳥研究の第一人者、安西講師の熱のこもった面白いお話で大いに盛り上がりました。

 

 

第6回の講師は、日本野鳥の会主任研究員の安西英明さん。著書も多く、テレビ番組でもレギュラー出演している日本の野鳥研究の第一人者です。

講義は鳥の話から始まり、「スズメの親が子どもにどれぐらい餌をあげるか知ってますか?」と問い掛けました。「一日300回」という答えに受講生が一様に驚くと、「ヒトの常識は生物界の非常識」と、衣食住が当たり前と思い大量に消費している人間に比べ、食べていくだけで精いっぱいという生物界の原理を解説しました。

トンボだ!スズメだ!次々発見する安西さんのリードで生き物観察
トンボだ!スズメだ!次々発見する安西さんのリードで生き物観察

また、スズメが必要とする大量の虫が生きていくためにはそれだけの植物が必要で、そのためには…と、話は一羽のスズメから、生態系、地球、宇宙へと広がりました。

後半は、エコプラザの敷地の屋外に出て生き物を観察。こんな所に生き物が?と疑問に思ったのもつかの間、「あそこにトンボが!」「スズメだ! 蝶だ!」と安西さんは次々と生き物を発見。「鳥の鳴き方で親子かつがいか独り者かわかる」など、カラスなどの生態や見わけ方を解説しました。また、話は動物だけでなく、植物にも及び、学識の深さを感じさせました。

まとめで安西さんは、「地球をなんとかしようと言う前に対象のことをよく知ろう」と説いた上で、環境問題へのアプローチとして、「『地球が危ない』ではなく、地球がいかに楽しいか、美しいか、ありがたいかを感じてほしい」と、楽しむことから始めることを提起しました。

受講生は「こういう所にもこんなに生き物がいるなんて感動」「スズメにも家族があるということを初めて認識できた」「先生の観察力にびっくり。自分ももう一歩奥が見たくなった」と、驚きや感激の声を上げていました。

最後に「なぜ気がつくかというと、ワクワクしてるから」と答えた安西さん。豊富な知識だけでなく、環境問題に取り組む上で大事な心を身をもって教えてくれました。

第2回みなと区民環境リーダー養成講座

「鳥」に限らず生態系全体にまで講義は及び話しに惹きつけられる受講生たち。「へー」「おー」と話しのたびに感嘆がもれる。
「鳥」に限らず生態系全体にまで講義は及び話しに惹きつけられる受講生たち。「へー」「おー」と話しのたびに感嘆がもれる。

5月20日に第2回目の講座が開催されました。講師は(財)日本野鳥の会 安西英明氏。テーマは、港区の自然を知る「鳥と木々」

時間がどんどん立つ楽しいおしゃべりで、あっという間に時間が過ぎました。

自己紹介から野鳥との付き合い方、相手を知るということ、持続可能性の概念、時間と空間軸にまで話しは至りました。

なぜこんなに草木やその他についても詳しいのだろうと思っていると、小5で探鳥会に参加し、どの木の実を食べるとか、どんな草むらがいいとか、植物の話が多くそれで植物にも興味を持つようになったとの解説。一同「なるほど〜」とうなずいていました。

校庭へ出て、鳥や草木を観察。3分に1匹虫を捕まえられるかにも挑戦してみた。これはすずめの巣を発見し、みんなで覗き込んでいるところ。
校庭へ出て、鳥や草木を観察。3分に1匹虫を捕まえられるかにも挑戦してみた。これはすずめの巣を発見し、みんなで覗き込んでいるところ。

また、数千万種存在すると言われている生物(今日確認されているのは約200万種)に、生産者・消費者・分解者という3つの役割があるということ。人間は多くの種の中のたった一つの存在であるということを改めて認識しました。

その後、校庭に出て、鳥がいるかどうかを観察。草花も見ながら、草花の立場になって考える視点を提供していただきました。スズメの親に負けずにムシを探そう、と容器を渡された3人は夢中になってムシ探しをして、安西講師を驚かせる程虫を集めていました。

その後教室へ戻り、まとめ・質疑をして終了となりました。