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第6回環境リーダー養成講座応用編「港区省エネルギービジョン」

港区環境課地球環境係 早藤潔係長
港区環境課地球環境係 早藤潔係長

港区の省エネ対策の計画『港区地域省エネルギービジョン』をもとに、港区で地球温暖化防止にどう取り組んだらよいかを考えました。(10月23日)

講師は、港区環境課地球環境係 早藤潔係長。

まず、東京では気温が100年間で3度上昇していることなどを引いて温暖化の現状を説明しました。

続いて、港区の現状に触れ、376万トン/2005年というCO2排出量などのデータを引きながら、小売店など民生部門の排出量が多いなどの特徴を挙げました。

省エネ対策について議論する受講生のみなさん
省エネ対策について議論する受講生のみなさん

対策として、早藤係長は、2010年までに8.1%に当たる9万1千トンのCO2を削減するという数値を挙げ、その具体的方策として、給湯器への助成やエコポイント制度、そして、「森林吸収」という考え方を紹介して、あきる野市の森づくりに取り組んでいると語り、今後さらに具体的な方策のメニューを増やしていくと説明しました。

講義の後、受講生同士で、港区で省エネを進めるためのアイデアを出すワークショップを行いました。討議の後、各グループから、●ソーラーパネルの発電所を作る ●地元の商店会、公共施設に緑のカーテン、ミニ農園を付設し、間伐材の利用を勧めていく ●太陽電池、ロード・プライシング ●企業・市民の話し合いの場、●自動販売機への制限 などが提言されました。

早藤係長は「太陽光発電など、全くその通り」と、緑のカーテンなども手軽にできる緑化として提言に賛同し、また、「打ち水」なども都心部のコミュニティ活性化に取り入れていきたいと述べました。

受講生からは積極的な質問や提言、時に厳しい指摘などが活発に出され、早藤係長も、「みなさんの声を来年度の地域計画に生かしていきたい。また意見を出して下さい」とまとめました。

第4回環境リーダー講座応用編「エネルギー消費と温暖化」

未来のエネルギーについて語る都筑建さん
未来のエネルギーについて語る都筑建さん

みなと区民環境リーダー養成講座応用編の第4回「エネルギー消費と温暖化」が10月16日(火)に行われました。

今回の講師は、市民の立場から太陽光発電などを推進しているNPO法人太陽光発電所ネットワーク事務局長の都筑建(つづくけん)さんです。都筑さんは、出身地長崎市での被爆体験を原点に、1970年代から市民運動、労働運動、脱原発運動、そして、80年代から自然エネルギーの普及活動に取り組んで来ました。

都筑さんは、まず、問題の基本として、人間のエネルギー消費が産業革命以前と以後とで歴史を二分するほど激変した事や、エネルギーを一度使うと保存できないという「エントロピーの法則」を紹介して、問題の大きさ、深刻さを解説しました。また、「文明の観点から」として、エネルギー問題への取り組みが「現代文明からのサバイバル」を意味すると語り、“エネルギーを変えれば暮らしが変わる”と提起しました。

568-l そして、望ましい未来をイメージすることが必要として、近代的発展による未来像ではなく、日本の江戸時代のような完成度の高い循環型社会を投影した「懐かしい未来」を提唱。都筑さんたちが中国雲南省で取り組んでいるバイオガス・プロジェクトを例に引いて、先進文明工業国の轍を踏まずに、そうした懐かしい未来=自然エネルギー社会に移行することが(=文明のバイパス)可能だと語りました。

自然エネルギーの中でも、都筑さんは、太陽光発電が、●低コスト ●扱いやすい ●自給できる(系統連携によって市民発電のネットワークが可能になる)などの点から最も有望として、「2030年ロードマップ」をもとに今後段階的に太陽光発電の電気代が下がり、普及が進んでいく展望を示しました。また、「2100年には、太陽光発電がエネルギーの6〜7割を占める」というドイツ政府の諮問機関による見通しも紹介して、その将来性を裏付けました。

一方で、社会が浪費型のままなら自然エネルギーは主役になれないとして、省エネルギーを同時に進めることの重要性を説き、エネルギーの利用方法として、1.直接利用、2.ベストミックス、3.共同利用などの原則を立てることの必要性を指摘しました。

最後に、自然エネルギーの本質として、「多くを与えすぎない」「平和的」などのメリットを挙げ、普及・推進には「市民参加が欠かせない」として、これからの社会の働き方、人間の関係性にまで影響を及ぼすという見通しを語りました。

講師自らの実践に基づいた内容豊かな講義に、参加者からは、太陽光発電の設置のコストや政策によってどれだけ普及させられるかなど、具体的で熱心な質問がいくつも寄せられました。

第3回環境リーダー講座応用編 港区の熱環境について学びました

気候を反映した地図「クリマアトラス」について解説する岡田信行講師
気候を反映した地図「クリマアトラス」について解説する岡田信行講師

町の気温を抑えるには? 港区の地図をもとに熱環境について学び、対策を考える、みなと区民環境リーダー養成講座応用編の第3回「港区の熱環境について」が行われました。

講師は、第2回に引き続き、ヒートアイランド現象など都市の熱環境問題に詳しい(株)タム地域環境研究所の岡田信行さん。港区の詳細な地図とデータをもとに、都市の熱環境について解説しました。

岡田さんは、まず、都市の熱環境対策の立案手法として、ドイツの事例を紹介。地形や気候を反映した地図クリマアトラスをもとに町の人々全体で課題を分析し、共有して考えることで、効果的な対策を打ち出していることを説明しました。

対策はどうする?受講生の議論は盛り上がりました
対策はどうする?受講生の議論は盛り上がりました

そして、それにならって、受講生が自ら港区での対策を考えるワークショップを行ないました。各地区の詳細な地図をもとに、気温が高い場所、低い場所を分析。高い場所の気温を下げるには?風通しをよくするには?気温が低い場所を維持するには? など、参加者同士で討議して対策を考えました。

議論は盛り上がり、各グループの発表では、「川の水をもっと多く流す施策をとる」「街路樹を増やす」「高層化を抑止」「ゾーニングする」など、様々な提言が出されました。

まとめとして、岡田さんは、「大きな共通点」を確認する事が大変重要として、町づくりに携わる人々が、立場や世代を超えて熱環境に関する情報や課題を共有し、連帯感を持って取り組む事が大切だと説きました。

今回は、都市計画の専門的な地図を扱い、町づくりを考えるという難しい設定でしたが、それにも関わらず、受講生の皆さんが終始積極的に意見を交わしていた姿が印象的で、応用編ならではの意識の高さが表れていたように思えました。

環境リーダー養成講座【応用編】スタートしました

アイスブレイクや意見交換で盛り上がった受講生のみなさん
アイスブレイクや意見交換で盛り上がった受講生のみなさん

「みなと区民環境リーダー養成講座」の応用編が始まりました。温暖化にテーマを絞り、1ヶ月あまりに渡って深く学びます。

港区で環境活動を率先して行う人材を育てる「みなと区民環境リーダー養成講座」。今年度からは、テーマを絞って理解を深めようと、基礎編の修了者を対象に「応用編」が開催されることになりました。

応用編では、環境問題の代名詞とも言える地球温暖化問題に的を絞り、「港区の温暖化」をテーマに据えて、温暖化とヒートアイランド現象を様々な角度から深く理解し、実践的な行動を考えていきます。

地球規模の気候変動について講義する高野孝子エコプラス代表理事
地球規模の気候変動について講義する高野孝子エコプラス代表理事

全8回の第1回目が、9月27日に行われました。
テーマは、「持続可能性と温暖化」。港区環境課の今副芳明課長による開講挨拶の後、総合ナビゲーターであるNPO法人エコプラスの高野孝子が講義とワークショップを行いました。

最初は、参加者同士が打ち解けるためのアイスブレイク(ユニークな方法での自己紹介)。エコプラザまでの時間の長短によって並んだり、自分の趣味や実践している環境行動などを紙に書いて次々と相手を変えながら自己紹介し合うと、みるみるうちに緊張が溶けて話が盛り上がり、和やかで活発な雰囲気が生まれました。

続いて、「持続可能性」について講義。人口の伸びより大きな資源消費が様々な問題を引き起こしている現状をスライドを用いて紹介し、後の世代への影響と今の世代の中での格差という「時間的公平と世代内公平」の両面でとらえる必要があることが強調されました。

そして、対策の考え方として、「技術万能」と「自然に帰る」という二つの考え方があることを踏まえ、それらを両極にしてどの立場をとるかという演習を5つのグループに分かれて行いました。

各グループは議論を活発に行い、「技術だけでは救えない」「技術開発の余地はある」「ライフスタイルの変化が必要」など意見が活発に出されました。

応用編は、今後、ヒートアイランドや省エネの専門家などを講師に招いて11月6日まで行われます。

港区の自然と生き物展開催中

537-l 港区立エコプラザ環境学習パネル展「港区の自然と生き物展」が8月16日から始まりました。
オフィスビルやマンションが立ち並ぶ港区にも、少し目を向けると自然がそこかしこに残されています。このパネル展では、お台場の干潟、元麻布のビオトープ、自然教育園、六本木ヒルズ屋上庭園など、あまり知られていない港区の自然環境と、そこに生きる生き物たちの姿を写真でとらえ、その生態を紹介しています。

538-lオオシオカラトンボなどの昆虫、シジュウカラなどの鳥類、アカエイなどの魚介類など30点あまりを展示し、それぞれの生き物が生息できる条件や環境の変化による影響なども解説しています。

身近な自然を知る事から、環境問題について考えてみてはいかがでしょうか。

パネル展は9月8日まで開催されています.
(日月祝休館。午前9時〜午後5時まで)

「夏休みリサイクル木工塾」が開催されました

材木について説明をしてくれる講師の工藤さん
材木について説明をしてくれる講師の工藤さん

7月28日(土)港区立エコプラザで、港区の家具職人の方々を講師に、親子向けの木工塾が開催されました。

毎年行っているリサイクル木工塾は今年も盛り上がりました。
港区に事務所を持つ工藤木工所の講師の方々3人に指導してもらい、11組の親子(子どもは小学校3年生から6年生)が小物づくりに挑戦しました。

みんな一生懸命作っています
みんな一生懸命作っています

作るものは小物入れ、貯金箱、小さな棚の3種類から子どもたちが作りたいものを選びました。
今年の素材は合板ではなく、あきる野市の森で出た間伐材。講座のはじめに、講師の工藤さんが、間伐とは何か、どうやって材木に仕上げていくのか丁寧に説明してくれました。ほとんどの子どもたちは、「リサイクル」よりも「物づくり」に興味を持って、今回参加をしたようでしたが、場合によっては捨ててしまう間伐材の活用について、すこしは関心を持ってくれたようです。

作業が開始すると、エコプラザ中にトンカントンカン金づちの音でいっぱいになりました。ほとんどの子どもたちは、なれない釘打ちにとまどいつつも、集中して取り組みました。じょじょに慣れて来て、親には手を出させずにすべて自分で作りあげる子どももいました。

あちこちで呼ばれて講師のみなさんは大忙し。打ち間違えたり、曲がったりで調整をしてもらいながら、2時間後には全員、完成させました。
最後は前に出て自分の作品を紹介し、終了。みんなできあがったばかりの大事にかかえて帰っていきました。

子どもたちに書いてもらったアンケートには、「電動ドリルを使ったことや、自分で組み立てたことが面白かった」というコメントや「リサイクルには色々な種類があり木を使うことがリサイクルになるなんて驚きました」というものもありました。

環境リーダー養成講座終了

武井雅昭港区長から修了証の授与
武井雅昭港区長から修了証の授与

「みなと区民環境リーダー養成講座」の最終回が
12日に行われ、18人の受講生が修了証を受け取りました。

5月から全8回に渡って行われた第2期環境リーダー養成講座。最終回は、「環境行動のプランニング」と題し、これまで学んだことを振り返った上で、これからのそれぞれの環境行動を考えました。
(講師は、エコプラス代表理事、高野孝子)

記念撮影する区長と修了した受講生のみなさん
記念撮影する区長と修了した受講生のみなさん

小グループに分かれて討議し、それぞれの案を付箋紙に貼っていったところ、「もっと知識を吸収して幅を広げる」「身の回りの人に伝える」「勉強会を作って、何かをやっていく」「欲を減らす」など、様々な意見が出されました。

また、第4回の里山実習後に自分で何度も里山に行って活動しているなど、既に行動に移している受講生がいることが話し合いの中でわかりました。

高野講師は、「知識を持っている、持ってないよりも動くのがリーダー。知識はみんなに既にあり、誰もがリーダーになっていけます」と語り、とにかく行動する事の大切さを説きました。

そして、全8回のうち6回以上受講した方に、港区の武井雅昭区長から修了証と記念品が授与されました。全受講生20人のうち18人が修了と、出席率は高く、受講生の意識の高さがうかがえました。

受講生は、今後は、有志で第1期環境リーダーの勉強会に参加したり、第2期メンバー独自のネットワークを作るなどして、活動していくことを考えています。

9月末からは、第1期と第2期の修了生を対象にした「応用編」もスタート。港区に、環境活動を率先して行う人の輪がどんどんつながり、広がっていきそうです。

第7回環境リーダー養成講座開催

豊富なデータをもとにエネルギー問題を解説する大前理事
豊富なデータをもとにエネルギー問題を解説する大前理事

環境リーダー養成講座第7回「温暖化・エネルギーと暮らし」が行われました。エコプラスの大前純一理事が、地球温暖化とエネルギーの関係やエネルギーと私たちの暮らしのつながりを講義しました。

 

残すところ2回となった第7回目の講座。南極観測に同行した経験があり、温暖化問題に詳しい大前純一エコプラス理事が、様々なデータをもとにエネルギー問題を詳しく、分かりやすく解説しました。

大前理事は、まず温暖化の深刻さに触れ、2035年には2℃、2100年には5℃気温が上昇すると予測されていることを説明。大気中のCO2量が産業革命以降に急激に増えて、今、地球の植物が吸収できる5倍もの量を人間が排出している現状を指摘し、CO2のほとんどは石油などの化石燃料の消費から発生していることを解説しました。

質問する受講生。温室効果ガスの成分など突っ込んだやりとりが行われた。
質問する受講生。温室効果ガスの成分など突っ込んだやりとりが行われた。

日本が排出しているCO2、12億トンをいかに減らすかという問題に、「低炭素社会」「1%を温暖化防止に」という世界的な提言を紹介した上で、家庭でできることとして「待機電力の削減」や「冷暖房の温度を上げる」「エコ製品に買い替える」などの取り組みに効果があることを説明。一方で、その規模では目標の1%にも満たず、炭素税の導入といった構造的な対策や大きな枠組みで考えることが必要と説明しました。

最後に、こうした現状を私たちのライフスタイルや価値観を変える「日本のチャンス」ととらえて、「消費継続社会からの離脱」「自分の命を自分で支える」自給の試みを提言しました。

「エネルギー問題は、温暖化に直結している」(大前)だけに、受講生の関心は高く、講義後も、様々な具体的な質問や意見が出されました。

第6回リーダー講座「鳥と木々」開催

ヤツデの葉は何枚に枝分かれしてる?豊富な知識で受講生の好奇心を刺激する安西さん
ヤツデの葉は何枚に枝分かれしてる?豊富な知識で受講生の好奇心を刺激する安西さん

環境リーダー養成講座第6回「港区の自然を知る『鳥と木々』」が行われました。野鳥研究の第一人者、安西講師の熱のこもった面白いお話で大いに盛り上がりました。

 

 

第6回の講師は、日本野鳥の会主任研究員の安西英明さん。著書も多く、テレビ番組でもレギュラー出演している日本の野鳥研究の第一人者です。

講義は鳥の話から始まり、「スズメの親が子どもにどれぐらい餌をあげるか知ってますか?」と問い掛けました。「一日300回」という答えに受講生が一様に驚くと、「ヒトの常識は生物界の非常識」と、衣食住が当たり前と思い大量に消費している人間に比べ、食べていくだけで精いっぱいという生物界の原理を解説しました。

トンボだ!スズメだ!次々発見する安西さんのリードで生き物観察
トンボだ!スズメだ!次々発見する安西さんのリードで生き物観察

また、スズメが必要とする大量の虫が生きていくためにはそれだけの植物が必要で、そのためには…と、話は一羽のスズメから、生態系、地球、宇宙へと広がりました。

後半は、エコプラザの敷地の屋外に出て生き物を観察。こんな所に生き物が?と疑問に思ったのもつかの間、「あそこにトンボが!」「スズメだ! 蝶だ!」と安西さんは次々と生き物を発見。「鳥の鳴き方で親子かつがいか独り者かわかる」など、カラスなどの生態や見わけ方を解説しました。また、話は動物だけでなく、植物にも及び、学識の深さを感じさせました。

まとめで安西さんは、「地球をなんとかしようと言う前に対象のことをよく知ろう」と説いた上で、環境問題へのアプローチとして、「『地球が危ない』ではなく、地球がいかに楽しいか、美しいか、ありがたいかを感じてほしい」と、楽しむことから始めることを提起しました。

受講生は「こういう所にもこんなに生き物がいるなんて感動」「スズメにも家族があるということを初めて認識できた」「先生の観察力にびっくり。自分ももう一歩奥が見たくなった」と、驚きや感激の声を上げていました。

最後に「なぜ気がつくかというと、ワクワクしてるから」と答えた安西さん。豊富な知識だけでなく、環境問題に取り組む上で大事な心を身をもって教えてくれました。

第3回環境リーダー養成講座開催

港資源化センター。中間処理の技術と現状を説明する港区清掃リサイクル課・田代係長。
港資源化センター。中間処理の技術と現状を説明する港区清掃リサイクル課・田代係長。

みなと区民環境リーダー養成講座の第3回の講義が行われました。テーマは「ごみとリサイクル」。講師は港清掃工場長の二階堂 久和さんと港区清掃リサイクル課事業計画係長・田代喜司郎さん。

 

前半は、二階堂工場長による講義。まず、ゴミ問題を考える上で、「ゴミは出す人が悪い。しょうがないから処分している」という認識を大前提に持ってほしいと語りました。

そして、港区におけるゴミ処理の現状を説明。わずかだが量は減ってきていること。プラスチックでも有害物質を出さずに焼却でき、さらに灰を溶かして「スラグ」として軽量化できること。また、焼却時の熱を発電にも回しているなど、処理技術が世界トップレベルまで進歩していることを解説しました。

新聞紙とチラシを選り分けている様子。受講生の多くが驚きました。
新聞紙とチラシを選り分けている様子。受講生の多くが驚きました。

一方で、こうした設備は財政的に東京だから可能で、地方都市では難しいという「格差」の問題にも触れながら、東京でも東京湾でのゴミの埋め立ては限界にきていること。これ以上のゴミの削減努力は家庭レベルでは難しいことなど、ゴミが飽和状態にあることを強調。生産者の意識が切り替わる必要があると語りました。(工場も見学)

後半は、田代係長が、リサイクルと中間処理の事情を説明。ペットボトル、びん、新聞などの紙類の選別や圧縮などの方法と量を紹介しました。また、ガスボンベが燃えるゴミとして出された場合に車両火災が発生しているなど、分別の不十分さの問題にも言及しました。

その後、港資源化センターを見学。びんを色ごとに自動的に選別する機械や金属の圧縮装置など処理の自動化の現状を見ました。しかし、色が分けにくいびんは結局目で見て選別しないといけないことや、紙の処理場では、新聞紙とチラシ類を人の手で選り分けている実状を目の当たりにして、受講生は驚き、担当者に盛んに質問していました。

振り返りとして、受講生からは「焼却処理は高度化しているのに、リサイクルは手作業。このギャップはなんとかならないか」「チラシは分けていた方がいいなら、あらかじめそう伝えてくれたらいい」「リサイクルのしやすさで商品に点数をつけたら」「消費者と事業者がともに考える機会が必要」といった声が出されました。

ゴミ問題は身近な問題だけに参加者の関心も高く、今後、環境リーダーとしてグループで何らかの取り組みを進めていく機運が生まれていました。