新しい教育の姿を求めてーーカナダでの「壁のない公立学校」の実践から

 エコプラスは、カナダで、校舎のない公立の学校を運営するSean Blenkinsopさんを招いてのシンポジウムを3月9日に東京で、3月10日に新潟県南魚沼市で開催します。世界的に注目されている新しい教育の姿を実践するBlenkinsopさんが国際会議で来日にあわせての企画です。革新的な教育の実践者であり研究者である、Blenkinsopさんによる貴重な機会です。

参加申込は、以下からお願いしますhttps://forms.gle/k162QKgh2yoAuK7t6

東京シンポジウム

  • 日時 3月9日午前10時から午後零時半まで
  • 場所 早稲田大学戸山キャンパス 32号館 321-1教室
  • 内容 Sean Blenkinsopさんの講演と対話
  • 参加 無料
  • 言語 英語(逐次通訳が入ります)
  • 定員 50人

南魚沼ワークショップ

  • 日時 3月10日午前9時半から午後零時半まで
  • 場所 新潟県南魚沼地域振興局 講堂・第一会議室
  • 内容 Sean Blenkinsopさんと、同僚のLinda Wilhelmssonさんによる、ワークショップ。室外での活動にしたいと話しておられます。
  • 言語 英語(逐次通訳が入ります)
  • 共催 南魚沼野外・環境教育研究会
  • 定員 30人

 Sean Blenkinsopさんは、カナダのサイモン・フレイザー大学の教授。2008年に、The Maple Ridge Environmental School(メイプルリッジ環境学校)を開校。校舎を持たず、野外で、また地域の図書館などで、幼稚園から7年生(日本の中学1年生)までの教育を展開。

 その後も別の学校で、12年生(日本の高校3年生)までの教育を同じように、校舎に閉じこめない手法で展開する学びを展開してこられました。

 今回、日本で開催される国際野外教育研究大会(10th International Outdoor Education Research Conference, IOERC 10)に来日されるのにあわせ、滞在を延長していただき、このシンポジウムとワークショップを開催します。



Sean Blenkinsopさん

 ハーバード大学で教育哲学を専攻、博士号取得。
 幼稚園から中学1年生までに相当する子どもを対象にした野外・環境教育に焦点をあてた公立学校を設立し、運営し、研究する活動を展開している。カナダのブリティッシュコロンビア州で、すでに5つの公立学校に活動は広がっている。
 自然との絆を育み、その場を理解し、そこに住む人々を共同教師(co-teacher)とし、野外を重要な学びの場とする新しい学びの文化を作り出そうとしています。
 4月に発刊されるEcologizing Educationでは、この新しい取り組みの内容が一般向けに紹介される予定。


Linda Wilhelmssonさん

 スウェーデンのミッドスウェーデン大学教育学部シニア・レクチャラー。幼稚園から小学生までの教員教育を担当。
 民主的な学校運営、過疎地での小規模校の運営、持続可能な社会のための教育などに関心を持つ。
 Wild Pedagogies(自然に近い教育手法)のもとで、現代社会の課題がどのように理解され、対応していくことが出来るかを研究している。地域に根ざした持続可能な開発のための教育に関する研究のために、3つの学校と共同でのプロジェクトを進めている。

参加申込は、以下からお願いしますhttps://forms.gle/k162QKgh2yoAuK7t6


 Blenkinsopさんがプロジェクトを始めたThe Maple Ridge Environmental School(メイプルリッジ環境学校)に関しては、多くの資料が、ネットで公開されています。

学校の様子を紹介する約10分のビデオ(英語)
この学校に子どもを入れた親がTEDで発表した様子(英語)

 Blenkinsopさんが所属するサイモン・フレイザー大学の「Centre for Imagination in Research, Culture and Education」が公開している、エコスクールに関する説明です。

To be clear, we are not thinking of projects in school-wide recycling, or a lunchtime scraps composting program, or even a schoolyard garden. These are all great initiatives to bring a bit more eco-consciousness to schools, but we have in mind a much more far-reaching transformation of education. 

 はっきりさせておきたいのは、学校でのリサイクルや給食の残りでのコンポストづくり、学校菜園などという活動とは違うのです。そういったことは少しはエコな気持ちにさせてはくれるでしょうが、もっと教育と言うものを深く変えていくことを目指しているのです。