やまざとの食と暮らし講座第1回「春の山菜講座」が、2009年5月9日に南魚沼市栃窪集落にて行われました。地元のみなさんに山菜の採り方や料理、保存の仕方について教わりました。
東京からの家族連れ、県内外からの主婦や会社員など、5歳から60歳代の参加者14人が、地元のみなさんを講師に、山菜の採り方や料理、保存の仕方を教わりました。天気にも恵まれ、青空の下で野鳥のさえずりを聞き、残雪の八海山や巻機山が連なる山並みを眺めることができました。

午前は山菜採り講師の笛木健作さんから、山菜採りを教わりました。
山菜が生えている野山は私有地で本来は出入りできない場所であること、姿形がよく似ていて毒性を持つものがあるので注意が必要なことなどを教わってから、実際に山菜を採りに出発しました。
山菜は種類によって生えている場所も異なるため、スギの林から休耕田へ移動しながら、その場その場で名前や特徴の説明を受けました。初めて山菜採りをする参加者も、聞いた説明をつぶやきながら、該当する植物を探していました。
健作さんは「山菜は、山里の暮らしそのもの。食べる楽しみもあれば、採る楽しみもある。山菜を採ることは、山の暮らしのゆとりであると思う。」と話していました。
昼食は、南魚沼を一望できる魚沼スカイラインの観音会館へ行き、景色を眺めてから、集落のおかあさんたちが用意してくれた手作りの山菜料理を食べました。食べながら参加者から作り方に関する質問が次々に出て、笛木清子さんが答えていました。
昼食後は、上杉謙信も通ったと言われている栃窪峠の古道を散策しました。

午後は、料理を作ってくれたおかあさんたちに山菜の食べ方や保存の仕方などを教わりました。ゼンマイは天日で乾かして保存する過程で何度も手で揉まなければならず、参加者は乾燥中のものを使って、揉み方をおかあさんたちから指導してもらいました。
参加者からは、「山菜のことを全く知らなかったのが、4種見分けられるようになった」「山菜を採って食べる大変さ、楽しさを感じた」「山里の食や暮らしを知るだけで同じ山道を歩くにしても、全然違う世界が見えた」などの感想が寄せられました。