生き物と育つイネ

力強く成長しているイネ。
力強く成長しているイネ。

イロハ田んぼのイネが、植えた時の倍以上の長さに育ちました。株元を行き来するオタマジャクシも、よく見ると足が生えていました。

 

イロハ田んぼのイネの長さが40㎝ほどになりました。植えた時の倍以上です。クキの数も、約1カ月で20本近くになっていました。何本までふえるでしょうか?

足が生えたオタマジャクシ。
足が生えたオタマジャクシ。

田んぼの水の中には、オタマジャクシ、イトミミズ、タニシ、ガムシの幼虫、アメンボ、4センチくらいのタナゴの様な魚もいました。
また、14日に「田んぼのイロハ」で田の草取りを行いましたが、もう小さな雑草が生えていました。
あぜでは、バッタやカエルが草の間をピョンピョン飛び交っていました。

たくさんの生き物に囲まれて育つ「田んぼのイロハ」の無農薬コシヒカリ。7月4、5日にはあぜの草刈りを行います。手で刈り取った草は、集めて堆肥にします。やってみたい人、興味のある人はぜひご参加ください。
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=2&aid=744

畑仕事とあんぼづくりに挑戦!「山の上の畑講座」

2009年6月20日に、県内外からの親子連れなど10人が、畑仕事や郷土食づくりを体験しました。

2009年6月20日、南魚沼市栃窪地区で「やまざとの食と暮らし講座」の第2回目となる「山の上の畑講座」が開かれました。
参加したのは、首都圏や関東、県内の社会人や親子連れなど10人。講師をつとめたのは地元の桑原祐子さんでした。

ダイズ苗植え。競争しながら育つように2本1組にする植え方を教わりました。
ダイズ苗植え。競争しながら育つように2本1組にする植え方を教わりました。

午前は集落内の講師の畑へ移動しました。クワの使い方を教わり、長さ6メートル以上あるうねを約10本作り、3種類の大豆の苗を植えました。
よく晴れ、気温が30度を超える中での作業となりましたが、参加者は講師から教わったことに注意しながら植えていました。

昼食は畑のわきにある木かげで、南魚沼市を見下ろしながらとりました。素材からほぼ講師の手作りと知った参加者は、味の付け方など作る際のポイントを聞いていました。

午後からは集落センターで、郷土食の「あんぼ」づくりを教わりました。

「あんぼ」の生地をこねています。材料の米粉もヨモギも中の具も集落内のものを使いました。
「あんぼ」の生地をこねています。材料の米粉もヨモギも中の具も集落内のものを使いました。

未熟米をおいしく食べる工夫から作られたということや、信州の「おやき」との違い、材料とその分量などの説明を聞いてから、実際に作ってみました。材料はすべて講師が家のまわりで調達したものでした。
協力して手際よく米粉にヨモギを練り込み、大根菜やワラビの炒めもの、あんこなどを包み、ゆでた後表面を焼いて完成です。
最後に1日をふりかえりながら試食しました。

参加者のふりかえりアンケートでは、「畑のうね作りは重労働で、1つの野菜ができるまでの農家の方々の苦労がよくわかった」「あんこを作るにしても豆からすべて手作りなのがいい」などの感想が寄せられました。

ECOPLUS 2009 General Meeting and Members’ Gathering

From 18:30, June 19th, 2009 Meeting Room at Tokyo Women’s Plaza, Tokyo

A total of 22 full members, observers etc. got together for the 6th ECOPLUS General Meeting on June 19.

Agenda included activity and financial reports in 2008 and the proposals of those for the next year. They were passed unanimously.

In 2008, ECOPLUS enhanced the projects in local community, and succeeded to work with new fields by promoting corroborative activities with companies and municipalities.

It was the year of Worlds School Network ends.

TAKANO, Chairperson greeted, \”The activities like ECOPLUS will be more important at the turning point of the society. More people have taken action with high consciousness consciousness against the society and we would like to contribute to build a new society with them.\”

Aim of the activities in 2009

– ECOPLUS will work on not only citizens, but also more companies, organizations,

– And municipalities in order to plant seeds for developing human resources.

– It will work for \”Global Citizenship Award\” in full scale, which was started to develop in 2005.

– It will call for organizations in Tokyo area to work together for the green education project and sustainability in Minamiuonuma.

– It will work with local people to revitalize communities in Minamiuonuma, and continue to help small businesses there succeed.

エコプラス2009年度総会と会員のつどい

09年6月19日午後6時半から東京ウィメンズプラザ視聴覚室にて、エコプラスの総会と感謝の集いを行いました。
今年で6回目となるエコプラスの総会と感謝の集いには、正会員をはじめ、一般会員、オブザーバーなど22人が集りました。

議事は、1) 2008年度の決算報告と事業報告 2) 2009年度の予算と事業計画 3) 役員選出(理事、監事とも全員再任)で、いずれも審議の結果、満場一致で可決されました。(出席正会員8名、書面評決者27名)

2008年度は、地域に根ざした活動の充実をはかるとともに、企業や行政との協働に力を入れ、新たな層への働きかけができた1年となりました。そして、時代や教育現場の変化により、ワールドスクールネットワーク事業の16年の歴史を閉じるという節目の年にもなりました。

2009年度の展開について、代表理事の高野孝子から、「『豊かさって何だろう』と、それぞれのプログラムで問い続け、3年前からのTAPPO事業で、都市農村交流を通して生態系の保全や人々の価値観を問うてきたエコプラスのような活動は、時代の転換点においてますます重要になってくる。日本各地で同様な問題意識から行動を起こしている人々がおり、エコプラスもそうした動きと連携しながら、さらに強くしなやかな新しい社会作りに貢献していきたいと思う。」との挨拶がありました。

2009年度の活動目標

■さらに幅広い人たちの環境意識を高め、持続可能な社会作りの視点を育み行動につなげるため、2009年度は、不特定多数の市民だけでなく、より多くの企業や団体、行政に働きかけ、再来年度につながる人材育成事業の種をまきたいと思います。

■地域、文化、環境すべての要素が切り離せないことを実感し、かつ地域に根ざした教育につなげるため、2005年度から開発を始めた「地球市民アワード」の普及を本格的に開始します。

■都市部の団体に呼びかけ、関東圏から比較的近い南魚沼市を舞台にした持続可能性教育や、連携しての生態系保全活動を展開します。

■南魚沼の中山間地域の集落それぞれの地域作りを住民と一緒にさらに進め、それらの場所でスモールビジネスの展開が可能になるよう、サポートを継続します。

大豆苗、無事育っています

みなさんに植えてもらった大豆苗です。
みなさんに植えてもらった大豆苗です。

大豆苗が、大きいもので30㎝ほどになりました。

 

6月20日に植えた大豆苗が大きくなりました。品種の違いで少しずつ育ち具合が異なっていますが、どれもイキイキと葉を広げています。

一番大きくなっていたのが「一人姫」という種類で、丈が30㎝ありました。

みなさんが畑で見かけた他の野菜もどんどん大きくなっています。

一番大きくなっていた「一人姫」という品種の苗。
一番大きくなっていた「一人姫」という品種の苗。

カボチャのツルは畑からはみ出て、黄色い花をたくさんつけていました。葉は大きいもので直径が30㎝以上ありました。

食べては寝転がる黒いケムシ

カンアオイの葉を食べているところ。6月17日撮影
カンアオイの葉を食べているところ。6月17日撮影

5ミリにも満たなかったギフチョウの幼虫が、真っ黒いケムシになっていました。

5月の終わり頃はまだ5ミリにも満たなかったギフチョウの幼虫。3週間程経って、2.5センチほどのケムシになっていました。

葉の下に隠れもせず、転がっています。他の動物に食べられないのでしょうか?
葉の下に隠れもせず、転がっています。他の動物に食べられないのでしょうか?

カンアオイの葉を食べているものもいれば、葉の下でも何でもないところに転がって動かないものもいます。
このカンアオイがある家の人は、どうも満腹になると転がっているようだと話していました。

食べてすぐ寝るのはウシだけではなかったようです。

09いきものプロジェクト第2回報告

コオイムシ。名前のとおり子ども(卵)を背中におぶっている。
コオイムシ。名前のとおり子ども(卵)を背中におぶっている。

集落・市内・市外の人、「田んぼのイロハ」参加者など20人が参加し、集落内を5か所ほどまわりながら生き物調べを行いました。
2009年度「栃窪いきものプロジェクト」の第2回が、6月14日(日)に行われました。
参加者は、集落の人、市内・市外からの人、「田んぼのイロハ」で草取りを終えた人など、総勢20人。
朝から小雨が降り、気温は15℃と低めでしたが、2時間ほど集落内を歩きました。

コオイムシを観察している参加者。
コオイムシを観察している参加者。

ため池や側溝の他、集落の人が休耕田に作った生き物の逃げ場などで、水辺の生き物を中心に調べました。小学生が次々と網で生き物を泥ごとすくい出し、大人たちはその度に見つかる生き物を観察しました。
見つかったのはプラナリア、コオイムシ、タヌキモ、ゲンゴロウ、サワガニ、クロサンショウウオの幼生、イトトンボのヤゴ、などなど。

参加者は「生物の教科書でしか見たことがない生き物を見て感動した」「小学生に戻った気持ちになった。楽しかった」と感想を話していました。

(09年第3回報告)1反以上の草取りを完了

親子連れなど7人が、2009年6月13-14日に、南魚沼市栃窪地区で地元のみなさんと田んぼの草取りを学びました。(09年の第2回は田んぼの状態により中止しました)

 

地元のみなさんも加わった10数人が一斉に田んぼの中で草取りを展開しました。
地元のみなさんも加わった10数人が一斉に田んぼの中で草取りを展開しました。

2009年度の休日農業講座「田んぼのイロハ」の第3回講座が、6月13-14日に開かれました。
参加したのは、首都圏の学生や社会人、親子連れなど7人。

初日は、地元の笛木健作さんを講師に、地域散策と座学を実施。住宅脇の斜面から出てくるわき水が、小さな水路を通って集ってため池に流れ込み、そこからパイプラインを通じて棚田に順番に配られていく、田んぼの水の仕組みを実際に歩きながら学びました。

座学では、イネが雑草や害虫とどのように競合しながら育っていくかを聞きました。

草取りに使われる「除草機」を押す、田んぼのイロハの参加者のみなさん。
草取りに使われる「除草機」を押す、田んぼのイロハの参加者のみなさん。

2日目の14日は、霧雨の中での草取りに挑戦。午前9時ごろに田んぼに入って、手押し車で雑草を田んぼの泥にすき込む方法を学んだり、両方の手のひらを広げてくまでのようにして草をかき集めたりする方法を実際に体験しました。

1回目のイロハ講座で苗を手植えした田んぼは、苗がまっすぐに植わっておらず、手押し車がうまく進まないところがあります。植わったイネを押し倒したりしながら、悪戦苦闘と続けました。両手を使った除草も腰が痛くなる重労働です。

除草剤を投げ込めば、細かな雑草の発芽を抑えられるのですが、完全無農薬栽培を目指すイロハ田んぼでは、雑草は次々と芽を出しています。参加者は「これは本当に大変な作業」といいつつ、霧に包まれた棚田の幻想的な光景の中で作業を続けました。

草取り、病害虫退治、水管理が3つの課題

田植えが終わった後には、(1)田んぼの草取り(2)病害虫退治(3)水管理の3つが農家の大きな仕事になる、と笛木健作さんが座学で話しました。
2009年6月13日の田んぼのイロハでは、地元の笛木健作さんが講師となった座学が行われました。以下、座学の主な内容です。

田植えが終わり穂が出る前までの作業としては、草取り、病害虫退治、それに水管理が大きな仕事になる。

*草取り
除草剤を使わない田んぼでは、イグサやホタルイなどの雑草がどんどんと芽を出してくる。それを泥の中に練り込んでいく。その作業を3回ぐらいはしなければならない。中でもヒエはイネにそっくりで気がつくと大きくなって大量の実を田んぼに落としてしまう。そうなるとさらに大量に発生するので、粘り強く抜き取り続けないといけない。

ヒエ取りの最終段階では、イネは根本から数えて15番目の葉っぱ(15葉)を出す。この葉は「剣葉」とも呼ばれる鋭い葉なので、雑草を抜こうと身をかがめた際に目を突いてしまい、失明することもある。

このために、昔は、フェンシングの面のような金属の網で作った面を着けて田んぼに入った。

草取り作業で人間が田んぼに入ることで、土の中で有機物が分解した際に出来る硫化水素を押し出すことにもつながる。ガス抜き効果がある。

除草剤を使うと、泥の表面から厚さ5ミリ程度の部分での発芽を抑制するなどして雑草の発生を抑える。手で取るのは大変だが、全部を完全に取り除く「全滅方式」ではなく適度に取り除く程度の作業を繰り返し重ねることになる。

(病害虫防除)
イネにはいろいろなムシが付く。田植え直後には、イネミズゾウムシがついて、葉っぱの汁を吸う。農薬を使う場合には、田植え前の段階の苗に薬剤を振りかける。農薬を使わない場合は、出来るだけ苗を大きく育ててから、少々葉っぱを枯らされても、残りの部分で光合成が出来るようにしておくと、害虫に負けることなく成長していってくれる。

もう少し大きくなると、ニカメイガの幼虫ズイムシがイネの茎を食べるなどの被害を与える。セミを長さ1ミリくらいに極端に小さくしたようなヨコバイなども害虫として知られる。葉っぱをかじるイナゴ、出始めた穂の中の若いコメの汁を吸うカメムシなども困った相手となる。

これを防ぐには、田んぼの回りにこういう害虫が棲みやすい環境をなくすことが必要。つまり、あぜの草をきれいに刈って、虫が繁殖する場所を少なくする。あぜに除草剤をまいて草を根絶やしにすると、土が固く、同時にもろくなって、棚田が崩れてしまうので、草を生やしながら刈るという作業が必要になる。

(水管理)
イネは、田んぼの中でどんどんと茎の数を増やす。1株に10数本になるまで増やすが、それを抑えるためにある段階で水を抜いて「中干し」をする。その後、また水を適度にかけながら育て、特に穂が形成される「穂ばらみ」の時期にはたっぷりと水をかける。

7月中旬には再度溝切りをして田んぼの水を抜いて、8月15日前後に穂が出そろうと、その後は水を抜いて田んぼを固くしながら育てて、最後の刈り取り時期にコンバインなどの機械を田んぼに入れられるようにしていく。

(栃窪での田んぼの集約)
栃窪地区では、農業法人として「とちくぼパノラマ農産」を作り、そこに80歳を超えた高齢者の田んぼなどを集積して、田んぼが荒れていかないようにしている。すでに13戸分の集積が出来ている。それぞれの家がトラクターや田植え機、コンバイン、乾燥機などを持ってコメ作りをしてきたのに比べれば、機械も効率的に使うことができる。

もともと栃窪地区には60ヘクタールの農地があるが、実際には40ヘクタールしかない。耕作放棄などで20ヘクタールが消えてしまっている。

葉の数が増えました

 参加者が手でひとつひとつ植えた苗。
参加者が手でひとつひとつ植えた苗。

植えた直後は少し傾いているものもありましたが、しっかりと根が張ったようです。

5月17日に田植えをしたイロハ田んぼ。植えた直後は少し傾いているものもありましたが、今ではしっかりと根が張り、まっすぐに生えています。葉の数もだいぶ増えました。
写真を撮っていると顔見知りの集落のおかあさんが通りがかり、「手で植えるのが一番いいんだ」と話していました。

 びっしり生えているコナギ。土の栄養分をたくさんとってしまう雑草。
びっしり生えているコナギ。土の栄養分をたくさんとってしまう雑草。

苗のまわりには、いつ生まれたのかオタマジャクシがいました。茶色っぽいものと、黒くて小さいものと2種類いました。そして「コナギ」という雑草の小さな芽や、浮き草もありました。
今週末、6月13−14日は休日農業講座「田んぼのイロハ」の草取りです。草取り応援大歓迎ですので、都合のつく方は事務局へご連絡ください。

「田んぼのイロハ」詳細はこちら
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=2&aid=737