2012年1月28-29日、新潟県南魚沼市清水集落で「雪掘り道場」を開きました。関東各地や地元南魚沼市から計13名が参加。一晩で50センチ近く積もる大雪の中で、地元の長老たちから除雪作業の基礎を学びました。食事には、地元で獲れたシカやイノシシも登場、山里ならではの、暮らしや文化を体験させてもらいました。
プログラムに参加したのは、東京、埼玉、神奈川、千葉、群馬、栃木、静岡など関東各県や地元南魚沼市から、30歳代から50歳代までの13名。
1日目は、雪掘りの講習と作業が行われました。まずは地元の長老たちから、雪掘りに伴う危険や道具の使い方などを教わりました。その後、スコップやスノーダンプ、コシキ(大きなへら状の伝統的な除雪道具)などを使って、民家や公衆トイレ、作業場の屋根など集落内の各所で実際の作業をしながら、雪の扱いを学びました。参加者たちは徐々にコツをつかみ、どんどん屋根の雪を下ろしたり、周囲の雪の壁を崩したりするようになっていきました。作業前は人の背丈より高かった建物周りの雪の壁は、作業後には見事になくなりました。成果が目に見えて分かったことで、参加者たちは充実感を感じられたようです。
体を動かした後は、お風呂に入り、宿のご主人が撃ったシカやイノシシの肉、春に地元で取られて保存されてきた山菜などを使った山里のご馳走をいただきました。
2日目は、気温氷点下3.5度の中、午前中を使って、さらに雪掘りを学びました。宿泊場所としてお借りしていた民家の屋根に積もった約150cmの雪を下ろす班と、集落内の道路両脇からせり出て来た雪の固まりを落とす「雪庇落とし」の班とに分かれて活動しました。地元の人からは「清水の人間だけで同じ作業をしていたら、大変だった」「今回皆さんと雪掘りができたから、次に雪が降っても心配しないで済む」などと言ってもらえました。
昼食には秋に取ってから保存されていたダイコン、ニンジン、ジャガイモなどを使った野菜たっぷりのけんちん汁。何杯もおかわりしたり、山盛りにしてよそったりしました。参加者が、民宿のお母さんに調理法について尋ねる場面もありました。
午後は、活動のふりかえりと意見交換の時間が持たれました。最後の意見交換会では、清水の人たちと一緒になって話し合い、「体験を通じた交流の大切さ」「地元の知識の伝承にもっと力を入れること」「清水に来た人が素晴らしさをアピールしていくこと」など、集落の活性化についてさまざまな意見が出ていました。