子ども雪国暮らし体験プログラムが、2019年1月12日から14日までの2泊3日で、新潟県南魚沼市清水集落で行われました。首都圏と沖縄から参加した小学校3-4年生6人、それを応援する大学生や社会人4人が、2mを越す雪の中で活動しました。
例年ならば雪雲に覆われ続ける1月ですが、この週末だけは珍しく穏やかな天候が続き、青空が広がりまぶしい太陽の光が満ちあふれる絶好のコンディション。集落のご好意で集会所を拠点に使わせていただき、子どもたちは周囲の雪の斜面を使って、ソリ遊びからかまくらづくりなどに夢中になりました。
沖縄からの子どもは無論、首都圏からの子どもたちもほとんどがこんな雪は初めて。到着するやいないや、大きな荷物を持ったまま雪に触って大喜び。持参したお弁当での昼食もそこそこに、雪の中に飛び出していきました。
前の週にたっぷりと降り積もった雪はふかふかで、子どもたちは時にはひざまで雪に埋もれながら、お気に入りの場所まで前進。プラスチックのシャベルを使ってかまくらを掘ろうとしたり、ソリを使って斜面を滑り降りたり、大きな雪だるまを作ろうとしたり。子どもたちは自由に仲間を見つけ、隣が気になったらそちらのプロジェクトに移動して、雪をたっぷりと楽しみました。
滞在中は、すべて自分たちで自炊。1日目はクリームシチュー、2日目は豚汁の夕食という本格的な調理にも挑戦しました。ハクサイやニンジン、鳥や豚の肉を包丁で切り、鍋に投入する順番を相談し、調味料の分量もみんなで話し合って、味見を繰り返して、見事な夕食が出来ました。
かんじきをはいての森の中のハイキングでは、動物の足跡があちこちについているのも見つけました。太い両足の跡が特徴的なウサギ、まっすぐにあるいているテンやリス。その雪の中を、どんどんと歩いて、雪山の途中まで進みました。向かいの斜面にいた小さな黒い点は、双眼鏡などで見ると大きな動物。「クマだ!」と大騒ぎになりました。茶色い動物は、ニホンカモシカ。短い角が付いた頭を動かしながら、雪の中から出ている木の葉っぱを一生懸命食べている姿を見ることができました。
プログラムが始まる時に、子どもたちが相談して決めた約束は、「けんかをしない」「仲良く遊ぶ」など7項目。「地元の人にあいさつをする」という約束もありました。このためか、50m以上先の屋根の上で除雪している人に向かって、「こん、にち、わー。がんばってーくださーい」という大きなあいさつをすることも。通りかかったおばあさん2人にも雪合戦を中断して、「こんにちわー」。「雪、面白いかねー」と話しかけられて、「はーい」と元気に返事をしていました。
雪を徹底的に楽しんだ3日間はあっという間に終わり。帰るときには、「次はもっと山の高いところまで登りたい」「もっといろんな動物を見たい」などというコメントを残してくれました。
雪のプログラム、次は3月の雪ざんまいキャンプです。