英国のCenter for Alternative Technologyを見学してきました

センターでは、太陽光、水力、そして風力による自家発電ですべてのエネルギーをまかなっています。
センターでは、太陽光、水力、そして風力による自家発電ですべてのエネルギーをまかなっています。

世界でも有数の「エコセンター」とされる英国のCATを訪ねてきました。いろんな知恵が実際に試されている面白い場所でした。

愛知万博に関連したインタビューで、英国ウェールズにある「Center for Alternative Technology(これまでとは違った技術開発センター)」に行ってきました。持続可能性やこれからの地球社会のあり方に興味を持つ人にはすばらしい学びの要素が詰まった場所でした。機会があればぜひ訪ねることを勧めます。

以前に使っていた巨大な発電用の風車などを使った新しい展示コーナーが建設中です。
以前に使っていた巨大な発電用の風車などを使った新しい展示コーナーが建設中です。

CATは、最寄り駅であるMachynllech(マカンクラフ)の町から北に3マイル(約5キロ)慣れている。私は、自転車を電車に乗せて訪ねることにした。駅のインフォメーションセンターで町の中心部に行くように勧められて向かったが、町並みは駅の南側。再び北上して自転車ルート8号で進む。川沿いの放牧地に舗装された自転車道があり、それをたどって走る。川には魚がパシャと跳ねる音が何度も聞こえる。出来たばかりの自転車用の橋を渡って行くと、向かいの丘の上に巨大な発電用の風車が見える。
その丘に向かう急な坂を最低ギアにして登り、汗だくになって30分ほどかかって森の中に入ると、ようやくそこがセンターの受付だった。
受付からは、クリフレイルというケーブルカーが走っている。高低差70メートルのがけを往復する。下がってきたケーブルカーが着くと同時に、じゃーという水の音が鳴り渡る。つるべのように、二つのケーブルカーの片方に水を入れるとその重みで車が下がり、下につくとその水を吐き出して、上のケーブルカーに今度は水を入れる。その水の重みで次は上の車が下に下がってくる、という仕組みだ。まさに自然の力を使ったケーブルカーだ。

センターに上がると、インフォメーションセンターがあり、全体の説明を聞いたり、オーディオガイドの道具を借りることができる。

センターの歴史を示す10分のビデオ、エネルギーを無駄にしない家の作り方、断熱材として羊の毛やワラを使う壁が実際に作られている。家庭のゴミをどのように処理をするといいかも示されている。

センターの電力は、数百メートル離れたがけの上に置かれた3台の小さな風力発電機と池から流れる水を使った水力発電、それに屋根のあちこちに置かれた太陽光発電セルにより賄われており、その電力を蓄え供給するシステムもガラス越しに見ることができるようになっている。

センターには、スタッフの家族や長期滞在のボランティアが住み込んでおり、現実の生活に活用することができるさまざまな技術技法が生の形で示されているのが面白い。
トイレの手ふき紙もコンポストにされていてその経過を見ることが実際にできる。高さ1メートル近く積み上げられた紙くずが、厚さ10センチほどのたい肥になっている展示などで、さまざまな工夫の力を実感することが出来る。

センターのあちこちから風力発電の羽が回っているのが見えるので、自然エネルギーに目が行ってしまうが、主任農夫のロジャーと話をして分かった。このセンターの目に見えない主役は農業なのだ。人々の命を支える「食」を、ロジャーを筆頭とする農業グループが有機農業を通じて支えている。庭のあちこちに野菜が植えられ、「ロジャーのビニールハウス」と名付けられた場所では、トマトなどの野菜がいっぱい育てられている。このスタッフの3度の食事は無論、見学者向けのレストランの食材も全部自前で作っているのだ。

エコキャビンという18人を収容できる建物が2棟あり、学校などの団体を迎えることが出来るようになっている。屋根は土が置かれて植物が成長していて、断熱効果を上げている。宿泊者はどれだけの太陽エネルギーがキャビンに降り注いでいるのか、どれだけのゴミを自分たちが出しているのか、などを目のあたりにしながら生活を送り、日常生活の自然へのインパクトを学ぶことができるようになっている。

入場料は8ポンド、電車で行く時には事前にCAT入場券と一緒にというと入場料は半額になる。またバスや自転車でセンターに来たことを告げると入場券は割引になる。

ヤップ島プログラムから帰国

ヤシの葉っぱでバスケットを編む
ヤシの葉っぱでバスケットを編む

7月30日から8月11日までの「地球体験チャレンジーヤップ島プログラム」を終えて帰国しました。

ヤップ島プログラム、参加者8名とスタッフ4名。愛知県やニューヨークなどから参集し、7月30日にヤップへ到着、8月11日に帰国しました。

天候が比較的不安定のままで雨が多かったのですが、参加者は「雨」からもたくさんを学んでいました。

ヤップ名物?タロイモ料理に挑戦!
ヤップ名物?タロイモ料理に挑戦!

それぞれが「豊かさ」について考え、持続可能な社会のあり方の大切なヒントを得たようです。何よりも、自分がこれから生きて行く上での宝物を得た感触がありました。

詳細はこれからエコクラブのサイト、ヤップ島図鑑などで報告していきます。
10月には報告会も予定され、報告書も作成します。お楽しみに。

ヤップ島プログラム準備着々です

 沢登りの体験も、ヤップでの日々を充実させるための準備です
沢登りの体験も、ヤップでの日々を充実させるための準備です

7月16-17日に、2005年のヤップ島プログラム参加者全員が集まって事前キャンプが行われました。

2005年の地球体験チャレンジ「ヤップ島プログラム」は、7月30日から8月11日まで、ミクロネシアのヤップ州ヤップ島で実施されます。
その準備のための「事前キャンプ」が、7月16-17日に神奈川県丹沢で行われました。
今年はニューヨーク在住の姉妹ほか、愛知県や新潟県からも参加です。
愛知県からの参加者の一人は、万博会場でプログラムを知ってのご縁です。

あと1週間ちょっとで出発。
参加者は、日本から持っていく食材を考えたり、スタッフは装備をパッキングしたり、準備に大忙しです。

2005年度の総会と会員のつどいが開かれました

前年度の活動報告や今年度の予算などを審議するみなさん
前年度の活動報告や今年度の予算などを審議するみなさん

6月17日にエコプラスの総会と会員のつどいが、東京都内で開かれ、親子連れなど温かい雰囲気でこれからの活動について話し合いました。

特定非営利活動法人ECOPLUSの2005年度総会と会員のつどいが、6月17日午後6時半から東京都渋谷区の東京ウィメンズプラザの会議室で行われ、議決に参加する正会員のほか、一般会員やワールドスクールネットワークの参加団体、それにボランティアのみなさんら約30人が集まりました。

総会後の会員のつどいで開かれたチャリティーオークションで、和気あいあいと品定めをするみなさん総会後の会員のつどいで開かれたチャリティーオークションで、和気あいあいと品定めをするみなさん
総会後の会員のつどいで開かれたチャリティーオークションで、和気あいあいと品定めをするみなさん総会後の会員のつどいで開かれたチャリティーオークションで、和気あいあいと品定めをするみなさん

総会では、愛知万博やイスラエルパレスチナからの子どもらを招いて行ったワークショップ、世界の環境い教育の専門家を集めた連続講座「世界の環境と教育」、さらに子どもゆめ基金の助成を受けて開発した「にっぽん子ども知恵図鑑」など、2004年度の多彩な活動内容が報告された。

今年度は、大きな金額の助成金事情や受託プロジェクトがないなかで、ヤップ島プログラムや、内外の子どもをつないで展開するワールドスクールネットワークの通年活動、日本と韓国を日韓二カ国語でつなぐ新しいプロジェクト、新潟県・塩沢町の助成を受けて展開する「環境教育を主軸とした地域活性化プロジェクト」などを実施する計画が提案されました。

提案はいずれも満場一致で了承されましたが、財政事情が厳しい中、会員増やプロジェクトへの一人でも多くの参加よびかけなどを会員みんなで進めようと、代表理事の高野が要請しました。

宮城県から駆けつけた陶山理事からは、研究活動を展開している栗駒山のブナ林の素晴らしさを紹介するスライド上映もされ、ブナの実の大豊作が予想される今年は、ぜひ会員同士で陶山研究フィールドを訪ねるツアーをしようと話がはずみました。

昨年に引き続いて行われたオークションでは、万博にあわせ来日したインド北東部の山岳民族の若者による織物や竹細工が出品されたほか、西表島から空輸予定のパイナップルも競りに出され、日本や世界のあちこちを思い浮かべながら会員のみなさん同士がなごやかに話し合っていました。

For the sustainable and peaceful future