栃窪集落の民家の脇に作られた鳥の巣に、ヒナが産まれていました。家主の人の話によると、キセキレイのものだとのことでした。
栃窪集落の民家の脇に作られた鳥の巣に、ヒナが産まれていました。家主の人の話によると、キセキレイのものだとのことでした。
2011年6月25日、新潟県南魚沼市清水集落のみなさんが、標高1,000メートルの山奥でナメコの菌をブナの丸太に打ち込む「コマ打ち」作業を行いました。集落外から6人のボランティアも加わり、総勢15人で2万個のコマを打ち込みました。
6月25日、新潟県南魚沼市清水集落の標高1,000メートル、傾斜が30度ほどあるブナ林の中でナメコのコマ打ちが行われました。
過疎高齢化に直面している清水集落では、集落の明るい将来のために、定評のある「原木ナメコ」の本格的な生産に4年前から取り組んでいます。これまでに清水地区住民と外部からのボランティアが一緒に3年間で計8万個のコマを打ち込んできました。
今回のコマ打ちも、直前の呼びかけにも関わらず、清水の人たちの取り組みを応援しようと、南魚沼市内や首都圏からこれまでに何度も清水に訪れている顔なじみの3人、それにエコプラススタッフ3人の計6人が加わりました。
断続的に雨が降る中、昨年の冬に切り倒しておいたブナ10本の丸太に、電動ドリルで穴をあけ、穴にコマを金づちで打ち込みました。丸太は直径50センチを超え、大人3人がかりでやっと動く大きなものもありました。
雨でゆるんだ急斜面を滑らないように踏ん張りながら、約7時間をかけて、2万個のナメコのコマを打ち込みました。集中して作業した結果、2日間を予定していた作業を1日で終えることができ、作業後の慰労会も盛り上がりました。
今回打ったナメコは2年後の秋から本格的に出始め、「巻機山源木なめこ 夢清水」として販売される予定です。
今年の秋は、2年前までに打ったナメコが本格的に収穫できます。
2011年6月11−12日、首都圏在住の5人が参加し、新潟県南魚沼市栃窪集落での休日農業講座「田んぼのイロハ」田んぼの草取り編が開催されました。
6月11−12日、「田んぼのイロハ」田んぼの草取り編が行われ、除草剤を使わない、昔ながらの手作業での田んぼの草取りなどを体験しました。参加したのは、首都圏から会社員などの5人。5人全員が前にも栃窪に来たことがある人で、その内3人は田植えからの連続参加者でした。
1日目は、「とちくぼパノラマ農産」社長の笛木晶さんから、昔の農作業の様子や草取りの重要さなどについての講義を受けた後、実際に田んぼに入って草取り作業をしました。
朝から強く降っていた雨は昼前に上がり、田んぼに入る頃には晴れ間が広がりました。5月22日に植えた苗は15センチほどに大きくなっており、その間を大小さまざまなオタマジャクシやアメンボがたくさん泳いでいました。参加者たちは素足で田んぼの中に入り、地元の人たちに教わりながら、稲の間に生える2~5センチほどの草を手作業で取っていきました。腰を曲げての作業は大変でしたが、参加者は泥の感触や生きものの動き、顔を上げると広がる田んぼからのパノラマな光景を楽しんでいました。総勢10人で約3時間をかけて、1反3畝の田んぼの草取りをひととおり終えることができました。
2日目の午前中は「とちくぼ生きものプロジェクト」に参加しました。地元の子どもたちと一緒に、清水が湧いている池でクロサンショウウオの幼生やアカハライモリ、4種類のカエルのほか、道端にいた50-60センチのシマヘビなどを観察しました。捕まえたシマヘビについて講師の深沢先生は、「このヘビは目がくすんでいるので、脱皮直前のものだ。ヘビは全身ウロコなので目の部分も一緒に脱皮する」と説明しました。
お昼は、地元の女性グループ「とちくぼかあちゃんず」によるランチをいただきました。栃窪の山で採れたワラビを使ったさまざまな料理や、自家製のサンチュとイタリアンパセリのサラダなどがずらりと食卓に並びました。
昼食後、再び1時間半ほど田んぼに入り、取り残しがあった部分をきれいにしました。
最後のふりかえりでは、「草取りがこんなに大変だとは思わなかった」との声が多くありました。 田植えからの連続参加者からは「田植えの時よりも生きものが増えていて楽しかった」との声がありました。
また、栃窪の人も「最近は田んぼにオタマジャクシがたくさんいる。でももしかしたら、生きものプロジェクトに参加するようになってよく目につくようになっただけで、前からたくさんいたのかもしれない」と話していました。
田んぼにあふれる命に触れ、自然に寄り添う暮らしを体験する1泊2日となりました。
次回の「田んぼのイロハ」は7月9-10日。テーマは「草刈り」です。
2011年6月8日に東京ウィメンズプラザでエコプラスの年次総会が行われ、会員と関係者18名が参加しました。総会の後には、親睦の集いも行われました
2011年6月8日に、東京都渋谷区の東京ウィメンズプラザでエコプラスの年次総会が行われました。今回は、会員16名に加え、エコプラスの活動に興味がある学生や、何度もイベントに参加してくれている人も出席してくれました。
第1部の総会では、2010年度の報告と2011年度の事業計画、役員の改選について議事が行なわれ、すべて可決されました。その後、新たに理事となった三吉正芳、山中千花両理事から挨拶がありました。
第2部の会員の集いでは、毎年恒例となるスライドショーを交えた昨年度の活動報告が行われました。続けて、新潟と東京それぞれの東日本大震災に関わる支援活動について、報告を行いました。
宮城県に住む陶山理事からも、震災の影響を交えた近況報告がありました。地震の当日に撮られた、津波が町を次々と飲み込んでいく写真を紹介してくれました。震災後の町の様子について、
「仙台市に入って驚いたことは、パニックが見られなかったこと。非常に大変な状態の中、人々が整然と並んで、落ち着いた暮らしをしていた。100万都市でこういうことができるのは、世界でも珍しいのではないだろうか。底力を感じた」と話していました。
最後には、役員と会員、事務局員5人によるバンド演奏も行われ、2011年度の総会も盛況の中で終えることができました。
総会の後は、会場を移し、会員同士の親睦を深める懇親会も行われました。
5月22日の田植えから2週間が経ちました。あたたかな天候にも恵まれて順調に育っているようです。
田植えから2週間。苗は15センチほどとなり、しっかりしてきました。田んぼには緑色の藻や小さな草が目立つようになってきました。
首都圏の会社員や学生、親子連れなど11人が、6月4-5日に新潟県南魚沼市清水地区で、今年度1回目の保全活動を行いました。専門家や地元の皆さんと共に、木道作りや草刈りなどをしました。
新潟県南魚沼市清水地区で、清水いきもの復活大作戦・初夏の巻が6月4-5日に開催されました。小学生から定年後の方まで、首都圏などから幅広い年齢層の11人が参加してくれました。
2年目となる今年度は、散策ルート作りのために木道を伸ばしたり、季節ごとに清水で見られる生きもののリストを作るために、丁寧に調査をしていくことが目標です。今回は、そのために専門家と一緒に生きものや保全地域の現状を観察をし、保全のための木道作りをしました。最後には、地元の方と共に、今後の保全活動をどう進めるかについても話し合いました。
今回は、アドバイザーとしてプロジェクトに関わってくださっている(財)日本自然保護協会常勤理事の横山隆一さんも参加してくれました。
1日目の午後は、保全地域の「大明神」で観察・作業を行いました。
昨年の活動で作った池では、シュレーゲルアオガエルやアカハライモリ、オオコオイムシなどさまざまな生きものをすぐに見つけることができました。専門家による丁寧な解説により、地元の人も参加者も、どんどん生きものの世界に引き込まれていきました。「カエルは嫌いだったのに、思わず手が伸びた自分に驚いた」と話してくれた参加者もいました。
地元の方たちが一番驚いたのは、トウホクサンショウウオの卵塊と幼生が見つかったことでした。池の中に浮かぶ「まが玉」のような形をした透明な卵塊の中で動く小さなサンショウウオの様子には、清水の人たちも「初めて見た」「興奮した」と口々に驚きを現していました。
その後の保全作業では、長さ1.8m、幅10〜20cmほどの木材を組み合わせて、木道を作っていきました。地元・清水の方々の指導のもと、参加者はカナヅチやノコギリなど工具の正しい使い方を習いました。深い所にはまると、長靴すべてが埋まってしまうほどぬかるんだ道も、木道を設置することで、安全に歩けるようになりました。
2日目の朝は、横山さんと一緒に登川の辺りを散策しました。電線の上で鳴いているホオジロが自分のなわばりを主張するために鳴いていること、ムクドリは一番高い木を選んで止まっていることなど、鳥を見つけるたびに習性を説明していただきました。川に出るまでには、大人の腰の高さまで育ったシダ植物がうっそうと茂り、倒れた木々にはコケが生しているジャングルのような道を歩き、保全地域とはまた違った植生を楽しめました。
午前中の活動では、前日に引き続いて大明神で3つのグループに分れて作業。草刈り部隊、木道を延長していく部隊、モリアオガエルの産卵に適した池を作る部隊がそれぞれに活動をし、保全地域の整備にあたりました。
約2時間の作業の末に、運んで来たすべての材木を使い切り、木道作りを終えました。2日間で作った木道は、全長160m以上となりました。
ふりかえりでは、地元の方と一緒になって、清水の生態系を守っていくために、また、清水の生物多様性を地域活性化につなげるために、どのような働きかけができるかを考えました。
「地元の人が案内人になって、生きものの説明や、観察の仕方を伝える」「情報公開のルールを明確化する」など、多様な意見が出ました。
清水の方からも、「今後も保全地域の近くの杉林の枝打ちをしたり、木道を伸ばしたりして、環境整備を進めていきたい」「新たな生態系が見つかるたびに感動があるように、たくさんの人との出会いを楽しみにしている。ぜひまた来てください」とのお話がありました。
普段は見ることのできない豊かな自然を満喫しながら、泥と汗にまみれた二日間。いきもの復活大作戦2011も、いよいよスタートしました。
次回は7月23−24日に行われる夏の巻です!
*このプロジェクトは2011年度経団連自然保護基金支援事業です。