イロハ田んぼの田植えから2週間が経ちました

5月22日の田植えから2週間が経ちました。あたたかな天候にも恵まれて順調に育っているようです。

イロハ田んぼの苗は15センチほどに大きくなり、根も10センチ以上になっていました。
イロハ田んぼの苗は15センチほどに大きくなり、根も10センチ以上になっていました。
6月6日撮影
6月6日撮影

田植えから2週間。苗は15センチほどとなり、しっかりしてきました。田んぼには緑色の藻や小さな草が目立つようになってきました。

様々な生きものとの出会いに興奮!清水いきもの復活大作戦・2011初夏の巻

首都圏の会社員や学生、親子連れなど11人が、6月4-5日に新潟県南魚沼市清水地区で、今年度1回目の保全活動を行いました。専門家や地元の皆さんと共に、木道作りや草刈りなどをしました。
新潟県南魚沼市清水地区で、清水いきもの復活大作戦・初夏の巻が6月4-5日に開催されました。小学生から定年後の方まで、首都圏などから幅広い年齢層の11人が参加してくれました。
2年目となる今年度は、散策ルート作りのために木道を伸ばしたり、季節ごとに清水で見られる生きもののリストを作るために、丁寧に調査をしていくことが目標です。今回は、そのために専門家と一緒に生きものや保全地域の現状を観察をし、保全のための木道作りをしました。最後には、地元の方と共に、今後の保全活動をどう進めるかについても話し合いました。

今回は、アドバイザーとしてプロジェクトに関わってくださっている(財)日本自然保護協会常勤理事の横山隆一さんも参加してくれました。

1日目の午後は、保全地域の「大明神」で観察・作業を行いました。
昨年の活動で作った池では、シュレーゲルアオガエルやアカハライモリ、オオコオイムシなどさまざまな生きものをすぐに見つけることができました。専門家による丁寧な解説により、地元の人も参加者も、どんどん生きものの世界に引き込まれていきました。「カエルは嫌いだったのに、思わず手が伸びた自分に驚いた」と話してくれた参加者もいました。
地元の方たちが一番驚いたのは、トウホクサンショウウオの卵塊と幼生が見つかったことでした。池の中に浮かぶ「まが玉」のような形をした透明な卵塊の中で動く小さなサンショウウオの様子には、清水の人たちも「初めて見た」「興奮した」と口々に驚きを現していました。

木道作りの様子
木道作りの様子

その後の保全作業では、長さ1.8m、幅10〜20cmほどの木材を組み合わせて、木道を作っていきました。地元・清水の方々の指導のもと、参加者はカナヅチやノコギリなど工具の正しい使い方を習いました。深い所にはまると、長靴すべてが埋まってしまうほどぬかるんだ道も、木道を設置することで、安全に歩けるようになりました。

2日目の朝は、横山さんと一緒に登川の辺りを散策しました。電線の上で鳴いているホオジロが自分のなわばりを主張するために鳴いていること、ムクドリは一番高い木を選んで止まっていることなど、鳥を見つけるたびに習性を説明していただきました。川に出るまでには、大人の腰の高さまで育ったシダ植物がうっそうと茂り、倒れた木々にはコケが生しているジャングルのような道を歩き、保全地域とはまた違った植生を楽しめました。

午前中の活動では、前日に引き続いて大明神で3つのグループに分れて作業。草刈り部隊、木道を延長していく部隊、モリアオガエルの産卵に適した池を作る部隊がそれぞれに活動をし、保全地域の整備にあたりました。
約2時間の作業の末に、運んで来たすべての材木を使い切り、木道作りを終えました。2日間で作った木道は、全長160m以上となりました。

集合写真
集合写真

ふりかえりでは、地元の方と一緒になって、清水の生態系を守っていくために、また、清水の生物多様性を地域活性化につなげるために、どのような働きかけができるかを考えました。
「地元の人が案内人になって、生きものの説明や、観察の仕方を伝える」「情報公開のルールを明確化する」など、多様な意見が出ました。

清水の方からも、「今後も保全地域の近くの杉林の枝打ちをしたり、木道を伸ばしたりして、環境整備を進めていきたい」「新たな生態系が見つかるたびに感動があるように、たくさんの人との出会いを楽しみにしている。ぜひまた来てください」とのお話がありました。

普段は見ることのできない豊かな自然を満喫しながら、泥と汗にまみれた二日間。いきもの復活大作戦2011も、いよいよスタートしました。
次回は7月23−24日に行われる夏の巻です!

*このプロジェクトは2011年度経団連自然保護基金支援事業です。